ゲゼ

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ゲゼ (GEZE) は、アニメ機動戦士ガンダムΖΖ』に登場する架空の作業用ロボット(MS)。

機体解説[編集]

コロニー「シャングリラ」でジャンク屋を営むゲモン・バジャックが独力で開発した、MSのジャンクパーツを寄せ集めたハンドメイドのモビルワーカー(重作業用MS)。パイロットはゲモン(1号機)および、ヤザン・ゲーブル(2号機)、マシュマー・セロ(3号機、小説版のみ)。劇中では型式番号の類は明らかにされていないが、1号機と2号機の各機とも足の裏にそれぞれ機体ナンバーだけは刻印されている(第8話)。塗装は、1号機が青で2号機が赤茶。

主にグリプス戦役当時のMSのジャンクパーツで構成されており、高出力ジェネレータやムーバブルフレーム、装甲の一部にガンダリウムを採用するなど、技術水準だけで見れば第2世代MSに分類できる。ゲモンの言によれば「戦闘用MSとして十分なスペックを有して」おり、転がってくる自機と同サイズの大型ガスタンクを受け止めて持ち上げるなど、格闘戦に限れば十分なパワーを備えているが、作業用に特化しているためにまともな武装はない。劇中では格闘戦用のロッド(GUNDAM.INFOでは「ジャンク粉砕用の特殊合金ステッキ」と記載[1])や、投擲に用いた廃材の鉄骨程度で、戦闘用MSの相手にはなりえない。機動性に関しては「鈍重そうに見えて動きは素早い」とされ、コロニー内で飛翔できるくらいの推力を有している[1]が、MA形態のガザCと足並みを揃えるのは難しいレベルである。

3本指の通常型とクローハンドを左右2本ずつ、計4本のアームを持ち、ゴンドラ式コクピットは胴体を一周するレールに沿っての移動が可能で、360度旋回できる上半身と併せて作業に関しては便利な構造である。しかし、正面をガラス扉1枚で隔てたのみのコクピットからも、戦闘に関してはまったく考慮されていないことがうかがえる。機構にも欠陥があり、ビームサーベルで斬られた際には機器が故障し、コクピットが高速回転する。本機に搭乗したヤザンは、このレールに沿って移動するコクピットの仕様から「粋なMS」「惨めなMS」と評する。

劇中での活躍[編集]

金儲けのため、アクシズ改めネオ・ジオンに自分を売り込もうと画策していたゲモン・バジャックがΖガンダムアーガマへの勝手なライバル心もあり、2機建造する。ジュドー・アーシタたちがたまたま出た学校の校庭にガザC2機と着陸して校舎の屋上昇降口を破壊し、そこに現れたファ・ユイリィの搭乗するΖガンダムと交戦する。ファがコロニー内の被害を考慮したため、思い切った操縦をできないこともあってゲモンが優勢に立つ。パイロットがジュドーに交代したΖガンダムとのボクシング対決でもこれを制すが、レール式コクピットの暴走が仇となってゲモンが目を回してしまい、敗北を喫する(第5話)。

その後、シャングリラの作業用ハッチから宇宙へ出ようとするアーガマを、ゲモンの搭乗する1号機とティターンズ残党のヤザン・ゲーブルの搭乗する2号機で妨害する。鉄骨でアーガマのカタパルトデッキを叩き、Ζガンダムに廃材を投げつけるなどして暴れ回るが、1号機はZガンダムに撃破され、2号機はマシュマー・セロの搭乗する巡洋艦エンドラに激突して失われる(第8話)。

小説版では、中古機然とした外見について2号機(ゲゼII)は「赤い彗星」を意識して赤く塗ろうとしたものの、塗料が足りないという理由で赤銅色になったためとされている。のちに3機登場し、それぞれ黄、青、赤という信号機カラーに塗装された機体にゲモン、ヤザン、マシュマーが搭乗する。マシュマー機はロンメル隊と合流した際には、砂漠用の迷彩色に塗り替えられている。「トリプル・ゲゼ」と称してフォーメーションを組み、パイロットの技量もあってアニメよりも活躍する。ネオ・ジオンの地球降下作戦に合わせてロンメル隊に合流するが、隊の全滅後にはマシュマー機とヤザン機がΖガンダムと交戦して撃破され、マシュマーが戦死する。

メカデザイン[編集]

デザインは永野護により第一稿が描かれ、小林誠が第二稿へと修正し、伸童舎がフィニッシュ・ワークを行った[2]。永野による第一稿ではゾックゴッグを思わせる重量感のあるフォルムが特徴だったが、第二稿でシルエットは変えずに肩のアームの付け位置や大腿部のカバーなどが変更された[3]。第二稿で永野の第一稿に修正を加えた小林は自身のTwitterで「ラフ画稿からのクリンナップと頭身の変更のみで、できるだけオリジナルの意匠を壊さない感じで仕上げています」とコメント。また、小林によれば第一稿はSD的頭身だったとのことで、永野による第一稿のデザインの良さが評価されず、誰にも理解されなかった当時を振り返って悲しい思い出だったともコメントしている[3]

立体化[編集]

2019年現在までバンダイによるガンプラで立体化されていない。アニメ放映当時に森永製菓から発売された「機動戦士ガンダムZZチョコスナック」の食玩として立体化された以外ではイベント限定のガレージキットで立体化されたほか、ガシャポン戦士SDガンダムのガン消し)で立体化された程度であったが、2016年6月28日にバンダイキャンディトイで食玩『2分で作る! 機動戦士ガンダム名鑑ガム』のラインナップとして発売[4]。開発担当者は「ゲゼの立体化は悲願だった」といい、「民間人が自力で機体を開発し、Ζガンダムやアーガマに挑んだ無鉄砲ともいえるチャレンジ精神は、『ガンダム名鑑ガム』のテーマにも当てはまる」とする趣旨のコメントをしている[5]。このゲゼ食玩化のニュースを受け、第二稿を描いた小林誠もTwitterで前述のコメントを投稿した[3]

脚注[編集]

関連項目[編集]