サマーナイトフェスティバル
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概要 | |
---|---|
開催時期 | 7月 |
開催地域 | 持ち回り |
愛称 | サマーナイト |
分野 | 競輪 |
カテゴリー | GII |
形態 | 3日間トーナメント |
主催者 | 持ち回り |
歴史 | |
初回開催年 | 2005年 |
開催回数 | 16回(2020年) |
初代優勝者 | 有坂直樹 |
最多優勝者 | 武田豊樹(2回) |
直近優勝者 | 清水裕友(2020年) |
サマーナイトフェスティバルは、2005年度から行われている競輪のGII競走である。
概要[編集]
本大会は、ナイター競走を実施している競輪場(函館競輪場・青森競輪場・いわき平競輪場・宇都宮競輪場・弥彦競輪場・前橋競輪場・西武園競輪場・京王閣競輪場・松戸競輪場・川崎競輪場・平塚競輪場・伊東温泉競輪場・静岡競輪場・豊橋競輪場・松阪競輪場・四日市競輪場・奈良競輪場・玉野競輪場・松山競輪場・高知競輪場・小倉競輪場[注 1]・久留米競輪場・武雄競輪場・佐世保競輪場・別府競輪場)[注 2]を舞台にした、3日間制レースである。期間中は併せてガールズケイリンフェスティバルも同時に開催される。
全国的なナイター競走の場外発売体制が整っていないため、一部の競輪場または場外車券売場においては車券の場外発売が行われない。また発売が行なわれても時間が限定される事もある[注 3]。なお電話投票などは金融機関が対応していればリアルタイムで投票可能となっている。
競輪では規程により、「GIII(記念競輪)以上のグレードレースの開催は原則として1競輪場につき年間1節に限る」という取り決めがあるが、本大会に関しては3日間制のため記念競輪も同じ年度に開催することができる(競輪の競走格付けを参照)。
第16回大会(2020年)では、同年度の特別競輪としては初めて観客を入れて行われたが、COVID-19流行と感染拡大を防止する観点から入場は事前申込制とした上で、福島県在住かつ1,000名[注 4]限定とし、当選者には入場時に当選通知書(3日間とも有効)を持参のうえ本人確認とマスク着用の義務付け、検温も実施するなど徹底的な対策が取られた[1][2]。なお、同大会の総売り上げは目標の45億円を大幅に上回る57億4570万8300円であり[3]、サマーナイトフェスティバルにおける売り上げ新記録[注 5]を達成している[4]。
賞金[編集]
以下は、決勝戦における各着順の賞金額。( )内は副賞(1〜3着に授与)を含んだ金額。
大会(年) | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 | 7着 | 8着 | 9着 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
第14回(2018年)[5] | 1,040万円(1,110万円[6]) | 510万円(520万円[6]) | 320万円(325万円[6]) | 200万円 | 150万円 | 140万円 | 130万円 | 120万円 | 110万円 |
第15回(2019年)[7] | 1,040万円(1,100万円[8]) | 510万円(520万円[8]) | 320万円(325万円[8]) | ||||||
第16回(2020年)[9] | 1,060万円(1,120万円[10]) | 519万円(529万円[10]) | 326万円(331万円[10]) | 204万円 | 154万円 | 143万円 | 132万円 | 122万円 | 112万円 |
歴史[編集]
2005年及び2006年は9レース制だったが、2007年においては、国際競輪レース(両日とも1個レースずつ)を併催するため、両開催日とも10レース制で開催された。2014年から女子選手によるガールズケイリンフェスティバルも同時に開催されるようになり、2015年から3日制で開催されることになった。
- 2014年のレース編成は以下の通りであった。
初日(8月8日) | レース種別 |
---|---|
第1競走〜第3競走 | ガールズケイリンフェスティバル予選 |
第4競走〜第12競走 | サマーナイトフェスティバル予選 |
2日目(8月9日) | レース種別 |
第1競走〜第2競走 | ガールズケイリンフェスティバル選抜 |
第3競走〜第5競走 | サマーナイトフェスティバル選抜 |
第6競走〜第8競走 | サマーナイトフェスティバル順位決定戦(5)~(3) |
第9競走 | ガールズケイリンフェスティバル決勝 |
第10競走〜第11競走 | サマーナイトフェスティバル順位決定戦(2)~(1) |
第12競走 | サマーナイトフェスティバル決勝 |
- 参考 2007年のレース編成は以下の通りであった。
初日(7月20日) | レース種別 |
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第1競走〜第9競走 | 予選レース |
第10競走(最終) | 国際競輪(ワールドグランプリレース) |
2日目(7月21日) | レース種別 |
第1競走〜第3競走 | 選抜レース |
第4競走〜第6競走 | 特選レース |
第7競走 | 国際競輪(ワールドステージレース) |
第8競走・第9競走 | 優秀レース |
第10競走(最終) | 決勝レース |
出場選手選抜方法[編集]
サマーナイトフェスティバルの出場選手は、特別競輪・記念競輪・S級シリーズの優勝者が一堂に集結するように選抜される。毎回若干変更・修正されるものの、概ね以下の資格順位により正選手81名、補欠選手5名を選抜する[11]。
- 選考期間…前年11月〜当年4月(6ヶ月)、選考月…5月、最低出走回数…24出走[注 6](但し変更になる可能性がある)
- S級S班在籍者
- 選手選考対象期間において2ヶ月以上JCFトラック種目強化指定(A)に所属した者(開催時S級1班所属が条件)
- GI・GII(ヤンググランプリを含む)・GIIIの優勝者
- FIの優勝回数上位者
なお、優勝回数が同じ場合は平均競走得点の上位者を、それも同じ場合は賞金獲得額の上位者を選抜
なお、補欠選手は正選手を除くFIの優勝回数上位者からさらに順次選抜される。
また、正選手のうち、以下の条件を満たした合計9名については、特別選抜予選に出走できる(2015年より)。
特別選抜予選(9名)
- 前年のKEIRINグランプリ優勝者
- GI・GII(ヤンググランプリを含む)の優勝者
- 残余は平均競走得点上位者を順次選抜する
勝ち上がり方式[編集]
- 2015年以降の番組(以下は勝ち上がり組のみを対象に記す)
- 初日
- 「予選」 合計8レース行われ、各レース1〜2着16名と3着8名のうち平均競走得点上位2名が「準決勝」進出。
- 「特別選抜予選」 最終レース。失格にならない限り、9名全員が「準決勝」進出。
- 2日目
- 「準決勝」 合計3レース行われ、各レース1〜3着9名が「決勝」進出。
- 3日目(最終日)
- 「決勝」 最終レース。上位3着までは表彰式で表彰台に上がることができる。また、優勝者には優勝インタビューやウイニングランなどが執り行われる。
- 「特別優秀」 「決勝」前の合計2レース。「準決勝」各レース4〜6着9名と、2日目「特選」各レース1〜3着9名の計18名により行われる。
その他、2日目以降に予選敗退者を対象とした「一般」(3日目のみ)、「選抜」、「特選」が開催される。
なお、参考までに、2014年までの番組体系も以下に記す。
- 2014年までの番組
- 初日
- 「予選」 合計9レース行われ、着順によって最終日に出走する競走が異なる。
- 2日目(最終日)
- 「決勝」 「予選」各レース1着9名により行われ、上位3着までは表彰式で表彰台に上がることができる。また、優勝者には優勝インタビューやウイニングランなどが執り行われる。
- 「順位決定(1)」 「予選」各レース2着9名により行われる。
- 「順位決定(2)」 「予選」各レース3着9名により行われる。
- 「順位決定(3)」 「予選」各レース4着9名により行われる。
- 「順位決定(4)」 「予選」各レース5着9名により行われる。
- 「順位決定(5)」 「予選」各レース6着9名により行われる。
- 「選抜」 合計3レースで、「予選」各レース7〜9着27名により行われる。
過去の優勝者[編集]
回 | 開催年月日 | 開催場 | 優勝者 |
---|---|---|---|
第1回 | 2005年(平成17年)8月5日~6日 | 川崎 | 有坂直樹 |
第2回 | 2006年(平成18年)7月21日~22日 | 函館 | 市田佳寿浩 |
第3回 | 2007年(平成19年)7月20日~21日 | 松戸 | 濱口高彰 |
第4回 | 2008年(平成20年)7月19日~20日 | 四日市 | 新田康仁 |
第5回 | 2009年(平成21年)7月24日~25日 | 川崎 | 武田豊樹 |
第6回 | 2010年(平成22年)7月17日~18日 | 函館 | 成田和也 |
第7回 | 2011年(平成23年)7月22日~23日 | 松山 | 神山雄一郎 |
第8回 | 2012年(平成24年)8月17日~18日 | 四日市 | 武田豊樹 |
第9回 | 2013年(平成25年)8月2日~3日 | いわき平 | 佐藤友和 |
第10回 | 2014年(平成26年)8月8日~9日 | 松戸 | 深谷知広 |
第11回 | 2015年(平成27年)8月21日~23日 | 函館 | 近藤龍徳 |
第12回 | 2016年(平成28年)7月16日~18日 | 川崎 | 浅井康太 |
第13回 | 2017年(平成29年)7月15日~17日 | 伊東温泉 | 新田祐大 |
第14回 | 2018年(平成30年)7月14日~16日 | 松戸 | 渡邉一成 |
第15回 | 2019年(令和元年)7月13日~15日 | 別府 | 村上博幸 |
第16回 | 2020年(令和2年)7月10日~12日 | いわき平 | 清水裕友 |
今後の開催予定[編集]
決勝戦テレビ中継[編集]
- 一部放送していない大会はあるが、第9回(2013年)以降はBS日テレで放送されている。
- 但し、第16回(2020年)ではプロ野球中継(DRAMATIC BASEBALL 読売ジャイアンツ対東京ヤクルトスワローズ戦)を優先したため最初から放送予定が組まれていなかった[注 8]。
脚注[編集]
注釈[編集]
- ^ 小倉競輪場では毎年GI「競輪祭」を開催しているため、「GIII(記念競輪)以上のグレードレースの開催は原則として1競輪場につき年間1節に限る」という規程に抵触することから本大会は開催が出来ない。なお、小倉では2019年より新たに3日間制GIII「小倉濱田翁カップ」が行われている。
- ^ 名古屋競輪場や大垣競輪場など、ミッドナイト競輪は実施していてもナイター競走は実施していない競輪場では開催されない。また、立川競輪場のように照明設備は整っているがナイター競走を実施していない競輪場でも開催されない。
- ^ 例を挙げると、第9回大会(2013年)の場外売場数は92場(いずれの場外とも2日間発売)で、当時110場(本場場外43場、専用場外67場)のうち18場で発売をしなかった。
- ^ 実際は、最終日の965人が最高だった。
- ^ 第15回大会まででは、第12回(2016年)の44億9669万4500円が最高。
- ^ 2020年は、COVID-19の影響であっせん状況を考慮して変更する。
- ^ 当初は7月17日〜19日の予定だったが、最終日に予定されていた海の日が7月22日に変更になったため一日前倒しになった。
- ^ なお、当試合は屋外のほっともっとフィールド神戸で行われたが、試合中止の場合でも雨傘番組として放送される予定も無かった。
出典[編集]
- ^ “【いわき平競輪】第16回サマーナイトフェスティバル開催について重要なお知らせ”. KEIRIN.JP (2020年6月21日). 2020年6月22日閲覧。
- ^ “7月G2サマーナイトFは1000人限定入場で開催”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2020年6月21日) 2020年7月14日閲覧。
- ^ “清水裕友が〝夜王〟初襲名 ~いわき平競輪場~”. プロスポーツ (日刊プロスポーツ新聞社). (2020年7月12日) 2020年7月13日閲覧。
- ^ GP、GⅠ、GⅡ開催別売上高順位(1~10位)(121頁) - 2019年版競輪年間記録集
- ^ サマーナイトフェスティバル(GⅡ)(SN4) (PDF) 副賞を含まない金額
- ^ a b c 日刊スポーツ大阪本社版、2018年8月17日付16面
- ^ サマーナイトフェスティバル(GⅡ)(SN4) (PDF) 副賞を含まない金額
- ^ a b c 日刊スポーツ大阪本社版、2019年7月15日付21面
- ^ サマーナイトフェスティバル(GⅡ)(SN4) (PDF) 副賞を含まない金額
- ^ a b c 日刊スポーツ東京本社版、2020年7月13日付13面
- ^ 選考基準 ⇒ ここから「サマーナイトフェスティバル(GII)」をクリック
外部リンク[編集]
- サマーナイトフェスティバル 競輪資料室|KEIRIN.JP
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