サルゲッチュ ウキウキ大作戦!

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サルゲッチュ ウキウキ大作戦!』(サルゲッチュ ウキウキだいさくせん)は後藤英貴による4コマ漫画作品。ソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されているゲームソフトであるサルゲッチュシリーズを原作としている。『月刊コロコロコミック』誌上において1999年6月号から2011年10月号まで連載された。単行本は5巻まで発売されたが、作者のパソコンが壊れた事によりカラーページ等のデータが消失[1]。以降はタイトルを『サルゲッチュ』と改め、通常のてんとう虫コミックスと同じサイズで新1巻から再び刊行し始めた(サイズが特殊だと書店で他の漫画と一緒に並べられないという理由もあった[2])。リニューアル前は全5巻。リニューアル後は全9巻である。

概要[編集]

ギャグ展開中心の4コマ漫画で、『コロコロ』では長期連載の部類に入る。個性豊かなピポサル達を毎号異なるテーマに絡め、各々の個性を生かしたオチが特徴。他にも必ずしもピポサルである必要の無い、あるいはピポサルが絡まないネタも多く、その内容は多岐に渡る。ピポサルの種類が多様化する以前は後者のパターンが主であった。

登場人物のほとんどがサルであり、主要キャラを含めても人間キャラは少ない。当初は原作に沿って、ピポヘルを被った猿がピポサルとなり町で暴れているという内容だったが、いつしかピポサルが普通の住民であるサルの世界となっていった(公式サイトの掲示板で作者も認めるほど)。故に「ピポサルを捕まえる」という原作のメイン要素は最初期か特別編等のごく一部にしか見られず、モブキャラクターとしての人間もあまり登場しない。しかしピポヘルを外したピポサルが普通の猿に戻って野生に帰ったりと、時折思い出したように当初の設定が描かれ、最終回でも初期設定に準拠した結末を迎えるなど、詳細な世界観については曖昧にされている。

当初は基本設定は一作目に準拠していたが、『サルゲッチュ2』が発売する頃からは主人公がカケルからヒカルに交代し、続いて登場したウッキーファイブが主要キャラとなった事で、『サルゲッチュ2』準拠の内容に移行。そのまま連載終了まで『2』をベースとし、『3』や『サルバト~レ』等の後発作に関しては発売前後に特別編として描かれたり、ピポサルの種類を取り入れる程度であった。

なお、2000年4月号より2001年2月号まで休載していた(作者はこの頃『クラッシュバンディクー かっとび!スピンワールド』を執筆していた)。

登場人物[編集]

原案のキャラクターの詳細はサルゲッチュの登場キャラクターを参照。

スペクター
原作での敵役だが、本作では主役のヒカルよりも出番が多く、実質的な主人公を務める[3]。基本的にスペクターがピポサル達に何かをさせる形で進行する。本作でも世界征服をたくらんでいるが、上手くいかない。また、ピポサル達からも恨まれている模様で酷い目にばかり遭うが逆に彼自身もツッコム事が多い。人気投票では一位になったが、チャルから「人気なしナンバー1」を表彰されるなど、酷い目に遭っていた。リアル猿に戻るとマンドリルのような姿になる。無人島や化石発掘など10年以上も遡ったこともある。
「地球防衛大作戦編」では隕石を食い止める際「世界制服する者は地球を守る者なんだー!」と発言し、自らが花火となったがウッキーレッドに救われた。
ウッキーファイブ
スペクターの配下の五人組。五人とも設定は原作と相違無い。サル故に出番が多く、スペクターに次いで準主人公的立場にある。デザインは『2』のもので固定(カラーページで『サルサル大作戦』の姿になった事はある)。初登場時はこの5人以外も大量に存在した[4]が、以降は5人のみとなっている。
ウッキーブルー
生足でも足が速く、それ故に人の手伝いもこなせるが逆に置いてけぼりにすることもある。
ウッキーイエロー
ヒカルだけでなくカケルにも好意を寄せている。主にその重さをネタにされている。自転車ダイエットや人気ポスターによる宣伝で痩せた事があった。
ウッキーピンク
ウッキーファイブの紅一点。侮辱した者に容赦なく制裁していく。馬鹿力で机や自販機を壊したりとトラブルメーカー。店員を務めることもある。カードゲームとして登場した時は貧弱のカードだったが、馬鹿カードと併用することで大幅にパワーが上がり、スペクターを殴り飛ばした。
ウッキーホワイト
主に発明を担当しているが役に立たないことが多く、逆に発明に熱中し過ぎて死亡したことがあった。幼少期はスペクターそっくりだった。
ウッキーレッド
主にオナラをネタにされる。「地球防衛大作戦編」では乗り物の操作が苦手であることが判明し、自分の命と引き換えに隕石を破壊したスペクターを救出するも最後は不時着してしまった。
ピポサル
漫画で一番多く登場している。基本的に人間の言葉を話す事は無い。標準のものの他に、カニサル、ヤギサル、殿様サル、ゾンビサル、サルサルマン、テナガサル等、実に様々な種類が存在する。ある回では着ぐるみを着ているだけの謎の生物だった事すらある。ピポヘルを外すとただの猿に戻る(戻らなかった事もある)。後期では猿に戻ると普段とはかけ離れたリアルな外見になり、最終回では全員がピポヘルを外してリアル猿になった。
最終回ではピポヘルの期限切れで前述の通り元の猿に戻ったが、実はただの電池切れであった為、スペクターに再びピポヘルをバラ撒かれてピポサルに戻ったが、更には他の動物までピポヘルをかぶってしまった。
カケル
『サルゲッチュ』及びスピンオフ作品の主人公であり、この漫画では初期の主人公。元々ナツミから「あんた主役だっけ?」と言われるほど主人公としては影が薄かったが、ヒカルに主役争奪戦で敗れて以降は更に出番が減る。それでもシリーズとしてはメインの主人公である為、特別編やカラーページなどでは再び主役を務めていた。ヒカルと比べて思いやりが激しい。
ナツミ
カケルのガールフレンド。初期を除けばボケる事は皆無で、専らツッコミ役か弄られ役である。主にピポサル達や祖父の発明の被害に遭う。それ故、「キャー!」「イヤー!」など悲鳴を上げることが多い。まだ中学生だが、後期では店員やホテル等の従業員を務める事が多かった。
ヒカル
『サルゲッチュ2』の主人公。作中で堂々とカケルを引き摺り下ろして主人公に就く。しかしこの漫画はピポサルが主役と言える内容(『コロコロコミック』掲載時に欄外に「漫画の主役はサル」と書かれた事がある)なので主役にしては出番は多いとは言えない。ツッコミ役。気になるところには挑戦的にいきたくなるタイプだが、ピポサル専用のものに逆に苦戦することが多い。エレベーターの重量オーバーで一回だけ死んだことがある[5]
「ウキドキタイムトリップ編[6]」での未来ではピポサルの為にシェフになっていたり、ハカセそっくりの姿になっていたりとろくな目にあっていない。
常に鼻に絆創膏を付けているが、実は絆創膏ではなく毛穴パックであった事が最終回で明かされた。
ヒロキ
本作では存在感の薄いキャラ。人気投票で候補から入っていなかったときもあり、ゲーム本編でも影の薄さをネタにされるほどである。終盤はほとんど姿を見せなかったがピポサル小学校編[7]では主役になったり、最終巻ではいくらか出番があった。前者ではピポサルをピポサル小学校へ案内してあげた時に手違いで入学させられてしまい、ピポサルにいつも振り回された。
ハカセ
ナツミの祖父。ピポヘル、ガチャメカの開発者。ガチャメカ以外にも様々な発明を行なうが、どれも全然役に立たない。中には技術的に高機能を備えたものもあるが、役に立たない。そして肝心のガチャメカも役に立った試しが無い。メカの関わらないネタではナツミ同様、ピポサル達の被害に遭う[8]。ハゲ頭をネタにされる事も多い。
バナナちゃん
ピポサルに恋するバナナの女の子。初期は頻繁に登場したが、後期はたまに姿を見せる程度であった。
ピポッチ
『サルゲッチュ2』から登場の赤ちゃんピポサル。その無邪気さが時にトラブルを起こす。また、赤子にも関わらず多才な一面も見せる[9]
アンサールズ
アンガールズがモデル故、とてものっぽなピポサル。とても貧弱。主に手足の長さをネタにする(される)最終巻では最終回の扉絵にのみ登場した。
チャル
原作ではハカセが作ったプログラム、あるいはアンドロイドだが、漫画では特に説明が無い為、詳細は不明。少なくともナツミとは知り合いである様子。主にニュースキャスター、テレビ番組や人気投票の授賞式の司会者などを務める。特に紹介などは無く自然に登場し、前述のポジションを確立している。ただニュースを読み上げるだけの出番も多いが、ボケ役としても登場する。また、サル語が理解できる可能性がある。一度だけ顔芸を披露した事がある。『サルバト~レ』発売後はゲームに合わせてポニーテールになり、目も独特の形になった。『ミリオンモンキーズ』発売後は更にデザインが変更されている。
作者の後藤英貴によるとテレビ内での登場が主なのは原作初期(実体の無いプログラムだった頃)のイメージが強い為であるという。ただし、普通に登場する事もあるのでその限りではない。
作中では名前は一切出ていない。後藤は最終巻の全キャラクター紹介で初めて名前を出すつもりであったが、実際の単行本では担当編集者の勘違いでサル扱いされており、「キャスターサル」と紹介されてしまった。これには後藤もブログにて直接的に不満を述べている[10]
サトル
『サルゲッチュ3』の主人公であり、本作では特別編の主役となった。だが以降は背景程度でしか登場していない。カケル、ヒカルに比べて口が悪く、好戦的な性格だが、特別編では悲惨な目に遭う事が多く、終いにはサル以下の扱いを受けていた。
なお、『3』のもう一人の主人公であるサヤカは、『月刊コロコロコミック』2005年4月号と2005年10月号に描かれた事はあるもののコミックスには一度も載っていない。
ピポトロン
『ガチャメカスタジアム サルバト~レ』発売記念の回に登場。この漫画では体を黒く塗っているだけで、実際は白い体である。または、日焼けサロンで焼いただけだった。その後は長らく登場しなかったが、ある回でさり気無く温泉に浸かっている。
同じく『サルバト~レ』から登場しているハルカは本編には扉絵に一度出た他、カラーページに一コマだけ登場している(最終巻に収録)。
後藤英貴
作者。基本的におまけ漫画の登場人物だが、ごく稀に本編にも一般市民や漫画家として登場する。
人魚
ウキウキ大作戦2巻に登場した非常に小さい人魚。スペクターに捕まるが、その小ささ故に猫に攫われたリ排水口に流されるなどのトラブルに見舞われる。食べ物を与えた事で顔のパーツ以外が人間大になった事でスペクターに惚れられるが、結局元の大きさに戻って排水口に消えた。その際に置いて行った玉手箱でスペクター達を魚人に変えてしまう。スペクター達は元に戻る為に人魚を探しに行くが、結局人魚と再会する事は適わず彼ら自身が見世物にされてしまった為、その意図は最後まで謎のままであった。

備考[編集]

  • 雑誌掲載時のカラーページ分は単行本巻頭などに掲載されているが、作者のパソコン故障によるデータ消失の為、単行本未掲載のカラーページが存在する。
  • 『サルゲッチュ2』のおまけ要素としてこの漫画のカラーページの四コマがいくつか収録されている。
  • サルゲッチュシリーズの攻略本にはおまけ漫画として本作が掲載される事も多い。
  • 「21世紀子ども百科」の「漫画」という項目の起承転結の例としてこの漫画の「スキー場」が採用された。
  • お笑い芸人のよゐこが漫画の原作をしていたが、メンバーの有野晋哉曰く「『ウソやろ』って言うくらい何回も会議したのにギャラがほとんど振り込まれなかった」との事。

単行本[編集]

てんとう虫コミックススペシャル
  • サルゲッチュ ウキウキ大作戦1 (2001年8月25日発売 ISBN 4-09-149373-4)
  • サルゲッチュ ウキウキ大作戦2 (2002年6月25日発売 ISBN 4-09-149374-2)
  • サルゲッチュ ウキウキ大作戦3 (2004年1月25日発売 ISBN 4-09-149375-0)
  • サルゲッチュ ウキウキ大作戦4 (2004年7月25日発売 ISBN 4-09-149376-9)
  • サルゲッチュ ウキウキ大作戦5 (2005年2月25日発売 ISBN 4-09-149377-7)
てんとう虫コミックス(てんとう虫コロコロドラゴンコミックス)
  • サルゲッチュ1 (2005年7月28日発売 ISBN 4-09-143381-2)
  • サルゲッチュ2 (2006年8月25日発売 ISBN 4-09-140180-5)
  • サルゲッチュ3 (2007年7月28日発売 ISBN 978-4-09-140345-2)
  • サルゲッチュ4 (2008年5月28日発売 ISBN 978-4-09-140544-9)
  • サルゲッチュ5 (2009年3月27日発売 ISBN 978-4-09-140789-4)
  • サルゲッチュ6 (2010年1月28日発売 ISBN 978-4-09-140893-8)
  • サルゲッチュ7 (2010年7月28日発売 ISBN 978-4-09-141084-9)
  • サルゲッチュ8 (2011年2月28日発売 ISBN 978-4-09-141203-4)
  • サルゲッチュ9 (2012年2月28日発売 ISBN 978-4-09-141396-3)

脚注[編集]

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  1. ^ 新1巻カバーの作者の挨拶より。
  2. ^ 最終巻あとがきより。
  3. ^ 新2巻巻末の「2巻キャラクター登場回数ベスト20」でも主役のヒカルを大幅に引き離しての二位だった(一位はピポサル)。
  4. ^ グリーン、パープルなどはおろか、ブラウン、カーキと言った微妙な色まで含めて無数に登場した。但し、5人以外の外見は普通のピポサルと変わりない。
  5. ^ コミックス新7巻
  6. ^ コミックス新2巻
  7. ^ コミックス新4巻
  8. ^ 泥棒サルを引越し屋さんと勘違いして荷物を全て盗まれ、昼寝どころか翌朝まで寝て、その事に気づいて後悔したり、省エネに大きく貢献したことで賞状をもらったものの、ヒカルにそのことを教えてあげた時にその賞状をメモ帳代わりに使用されてハサミで切られてしまう。カケル達にPSPをおねだりされて「サイフも薄くてペラペラになるほど」一文無しとなる等。
  9. ^ 成績トップて飛行機の機長になったり、底なしの落とし穴を作っている等。
  10. ^ 2012年02月27日の記事より