サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド (リプライズ)

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サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド (リプライズ)
ビートルズ楽曲
収録アルバム サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
リリース 1967年6月1日
録音 アビー・ロード・スタジオ
1967年4月1日
ジャンル ロック
時間 1分18秒
レーベル パーロフォンキャピトルEMI
作詞者 レノン=マッカートニー
プロデュース ジョージ・マーティン

サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド 収録曲
A面
  1. サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
  2. ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ
  3. ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ
  4. ゲッティング・ベター
  5. フィクシング・ア・ホール
  6. シーズ・リーヴィング・ホーム
  7. ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト
B面
  1. ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー
  2. ホエン・アイム・シックスティー・フォー
  3. ラヴリー・リタ
  4. グッド・モーニング・グッド・モーニング
  5. サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド (リプライズ)
  6. ア・デイ・イン・ザ・ライフ
  7. サージェント・ペパー・インナー・グルーヴ

サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(リプライズ)(Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise))はビートルズの楽曲である。

解説[編集]

本作は1967年に発表されたイギリス盤公式オリジナル・アルバムサージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』の楽曲である。歌詞からわかるように音盤上の架空コンサートのラスト・ナンバーとなっている。この曲に引き続き演奏される「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」はアンコール・ナンバーと考えられる。作詞・作曲は実質的にはポール・マッカートニー

この曲はオープニング・ナンバーの「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のリプライズ・ヴァージョンだが、歌詞はオープニング曲と異なり短めでタイトルコールを複数回合唱するというものである。フレンチ・ホルンがフィーチャーされておらず、速めのテンポと重い曲構成を持つ純粋なロックンロールといえる。コンセプト・アルバムとしての終幕を飾る曲で、バンドと観客との別れを惜しむという設定になっている。

オープニング・ナンバーとは異なりオープニングトラックは基本的に音階がG majorで構成されていたが[注釈 1]、リプライズではFで始まり、転調してGに戻る。曲はディストーションをかけたギター(演奏はジョン・レノンジョージ・ハリスン)で「ヘンドリックス・コード」をつまびかれて始まる。その後にポールは 1..2..3..4,とカウントをして、2と3の間でジョンは冗談めいて「Bye!」と付け加えている[1][2]

リプライズのアイディアはアスピノールによる。彼は「ウェルカム・ソング」があるならば、「グッバイ・ソング」があるべきと考えていた。[3][4]曲はオープニング版と同じメロディを持ってきているが、違う歌詞である。1分18秒というのは、ビートルズの曲の中で短いもののうちの1つである。(最も短いのはハー・マジェスティーの23秒)リプライズは1967年4月1日に録音され、2ヵ月後に世に出た。[5][6]曲の最後では、マーティンが以前録音していた拍手喝采のサンプリングがアルバムの最後の曲、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」とをつないでいる。

アルバム中の前の曲「グッド・モーニング・グッド・モーニング」のアウトロが終わっていきなりイントロが始まり、アウトロとクロスフェードして「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」のイントロが流れる。このため編集版アルバム『ザ・ビートルズ1967年〜1970年』(通称『青盤』)LPに「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」が収録された際アウトロの一部が収録されていたが、CD化の際に修正されている。

グッド・モーニング・グッド・モーニング」のアウトロの鶏の鳴き声と、この曲のイントロのギターのキーがぴったり合って絶妙なつながりとなっているが[7]、ジョージ・マーティン曰く「奇跡(偶然起きたこと)」であるらしい。

当時既にレス・ポールのスタジオにはAMPEXに特注した8トラック「オープン・リール」レコーダーが存在していたが、このアルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」は4トラック・レコーダー数台を駆使して製作された。そして、この曲において初めてベースをダイレクト・インジェクション・ボックスで録音した。[8]これによりベース音を簡単に調節できるようになった。ちなみにアルバム内で最後に録音された曲である。(1967年4月1日)普段とは違いアビー・ロード・スタジオの第1スタジオを利用した[9]。全部で9テイク録音し、テイク9がベストテイクだった。このテイクにポールがボーカルをオーバータブして曲は完成した。

プレイヤー[編集]

クレジットはイアン・マクドナルド英語版[10]マーク・ルイソーン英語版[11]オリヴァー・ジュリアン英語版[12]によるもの。

補足[編集]

  • 近年のポールは、ライヴの最終演奏曲にとして本曲を演奏し、それに続いて「ジ・エンド」を持ってくることが多い。
  • ビートルズ解散後のアルバム『ラヴ』にも、リミックスされて収録されている。
  • ザ・ビートルズ・アンソロジー2』にテイク5のオーバータブ前の音が収録されている。(モノラル)

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ ブリッジ中はFとおそらくCに転調している事を除く。

出典[編集]

  1. ^ The Beatles Anomalies List”. 2007年12月2日閲覧。
  2. ^ MacDonald, Ian (2008). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties (Third Revised ed.). London: Vintage. p. 248. ISBN 1-84413-828-3. 
  3. ^ Miles (1997), p306.
  4. ^ ”The Beatles Anthology” DVD 2003 (Episode 6 - 0:43:42) Aspinall talking about his reprise idea.
  5. ^ Lewisohn (1988), p95.
  6. ^ Lewisohn (1988), p107.
  7. ^ CDを含むステレオ・バージョンでは未編集。モノラル・バージョンでのみ確認できる。
  8. ^ 『メイキング・オブ・サージェント・ペパー』p.218
  9. ^ ビートルズが普段利用している第2スタジオより広く、エコーがかかりやすく、ライブ感が出やすかったことが理由。
  10. ^ MacDonald, Ian (2005). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties (Second Revised ed.). London: Pimlico (Rand). p. 232,248. ISBN 1-84413-828-3. 
  11. ^ Lewisohn, Mark (1988). The Beatles Recording Sessions. New York: Harmony Books. p. 95,101,107. ISBN 0-517-57066-1. 
  12. ^ Julien, Olivier (2008). Sgt. Pepper and the Beatles: it was forty years ago today. p. 59. ISBN 0-7546-6708-1. 

参考文献[編集]

  • ジョージ・マーティン『メイキング・オブ・サージェント・ペパー』 水木まり訳、キネマ旬報社、1996年、217-219ページ。
  • Miles, Barry (1997). Paul McCartney: Many Years From Now. New York: Henry Holt & Company. ISBN 0-8050-5249-6. 
  • Lewisohn, Mark (1988). The Beatles Recording Sessions. New York: Harmony Books. ISBN 0-517-57066-1.