シュードモナス科

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シュードモナス科
Pseudomonas aeruginosa 01.jpg
分類
ドメ
イン
: 真正細菌 Bacteria
: プロテオバクテリア門 Proteobacteria
: ガンマプロテオバクテリア綱 Gammaproteobacteria
: シュードモナス目 Pseudomonadales
: シュードモナス科 Pseudomonadaceae
タイプ属
シュードモナス属 Pseudomonas

シュードモナス科(Pseudomonadaceae)とは真性細菌の一つである。AzomonasAzomonotrichon属、Azorhizophilus属、Azotobacter属、Cellvibrio属、Mesophilobacter属、Pseudomonas属(タイプ属)、Rhizobacter属Rugamonas属Serpens属を含む13属から成る[1][2]。Azotobacteriaceae科は2004年にこの科に統合された[3]

歴史[編集]

シュードモナス菌Pseudomonadはギリシャ語のpseudo (ψευδο - 偽の)とmonos (μονος - 一団)との成語であり、直訳で「偽の一団」の意味である。"monad"は微生物学の初期から用いられてきた用語であり、単細胞生物を指す。シュードモナス菌は普遍的に存在する微生物であるため、微生物学の初期からその存在を認識されており、研究されてきた。シュードモナス属という語は1894年に登場した。当時は、グラム陰性で桿状かつ胞子生産性の細菌という非常に漠然とした定義であった。シュードモナス菌は膨大な種類のニッチから単離され、非常に多くの種がシュードモナス属に分類されることになった。種の振り分けが見直され、新たに制定された分類法と、生体高分子核酸タンパク質)に基づく手法により多くの種は再分類された。

2000年にシュードモナス属の複数の種について完全ゲノムシークエンシングが行われた。以降、P. aeruginosa PAO1 (2000)やP. putida KT2440 (2002)、P. fluorescens Pf-5 (2005)、P. fluorescens PfO-1、P. entomophila L48についても完全ゲノムの解読がなされた。Pseudomonas syringaeの植物病原種 ― pathovar tomato DC3000 (2003)やpathovar syringae B728a (2005)、pathovar phaseolica 1448A (2005) ― のシークエンシングも行われた。

特性[編集]

  • シトクロムCオキシダーゼを有するため、オキシダーゼ陽性
  • 非発酵性
  • グリセルアルデヒド6リン酸脱水素酵素とアルドラーゼによるエントナー・ドゥドロフ経路を有するため、グルコース代謝能を持つ。
  • 胞子産生性でかつ運動性を示す。
  • 多くの種が蛍光色素のピヨベルジンを産生する[4]

オキシダーゼ活性と胞子産生性、発酵不活性である点が、同じガンマプロテオバクテリア綱腸内細菌科と異なる[5]

脚注[編集]

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  1. ^ Skerman, McGowan; Sneath (1980). “Approved Lists of Bacterial Names”. Int. J. Syst. Bacteriol 30: 225–420. doi:10.1099/00207713-30-1-225. 
  2. ^ Cornelis P., ed (2008). Pseudomonas: Genomics and Molecular Biology (1st ed.). Caister Academic Press. ISBN 1-904455-19-0. [1]. http://www.horizonpress.com/pseudo. 
  3. ^ Rediers H, Vanderleyden J, De Mot R (2004). “Azotobacter vinelandii: a Pseudomonas in disguise?”. Microbiology 150 (Pt 5): 1117–9. doi:10.1099/mic.0.27096-0. PMID 15133068. 
  4. ^ Meyer J (2000). “Pyoverdines: pigments, siderophores and potential taxonomic markers of fluorescent Pseudomonas species”. Arch Microbiol 174 (3): 135–42. doi:10.1007/s002030000188. PMID 11041343. 
  5. ^ Williams & Wilkins (1984). Krieg, N.R.. ed. Bergey's Manual of Systematic Bacteriology, Volume 1. ISBN 0-683-04108-8.