ジチオラン

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上: 1,2-ジチオラン、下: 1,3-ジチオラン
特性
化学式 C3H6S2
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ジチオラン (dithiolane) とは、シクロペンタンメチレン基 (CH2) が2個スルフィド基 (-S-) に置き換わった有機硫黄化合物。あるいはその骨格を持つ誘導体の総称。硫黄が置き換わった位置により、1,2-ジチオランと1,3-ジチオランの異性体がある。

1,2-ジチオラン[編集]

1,2-ジチオラン構造は環状のジスルフィドで、α-リポ酸の部分構造として現れる。

1,3-ジチオラン[編集]

1,3-ジチオラン構造は環状のジチオアセタールであり、カルボニル基保護基として重要である。カルボニル化合物をルイス酸触媒のもと 1,2-エタンジチオールと縮合させると 1,3-ジチオランとすることができ、酸や塩基、還元剤や求核剤に対して耐性を持たせられる。脱保護は硝酸銀などの酸化剤を用いる[1]

1,3-ジチオランによるカルボニル基の保護

脚注[編集]

  1. ^ Greene, T. W.; Wuts, P. G. Protecting Groups in Organic Syntheses 3rd ed., Wiley, 1999.