ジャファール・パナヒ
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ジャファル・パナヒ Jafar Panahi | |||||||||||||||||
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![]() 2007年 | |||||||||||||||||
本名 | جعفر پناهی | ||||||||||||||||
生年月日 | 1960年7月11日(60歳) | ||||||||||||||||
出生地 | 東アーザルバーイジャーン州ミヤーネ | ||||||||||||||||
国籍 |
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職業 | 映画監督 | ||||||||||||||||
ジャンル | 映画 | ||||||||||||||||
活動期間 | 1995年 - 現在 | ||||||||||||||||
主な作品 | |||||||||||||||||
『白い風船』 『チャドルと生きる』 『オフサイド・ガールズ』 | |||||||||||||||||
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ジャファール・パナヒ(ペルシア語: جعفر پناهی, ラテン文字転写:Jafar Panahi, 1960年7月11日 - )はイランの映画監督。なお、ペルシア語では「ジャアファル・パナーヒー」に近い発音となり、ファの後を伸ばすことはない。
略歴[編集]
テヘランで映画製作を学び[1]、アッバス・キアロスタミ作品の助監督となる。
1995年、キアロスタミが脚本を書いた『白い風船』で監督デビューし、カンヌ国際映画祭カメラ・ドールを受賞。1997年に『鏡』でロカルノ国際映画祭金豹賞を、2000年の『チャドルと生きる』でヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を受賞し、世界的に高い評価を得た[2]。さらに、2006年には『オフサイド・ガールズ』でベルリン国際映画祭審査員グランプリも受賞している。しかし、『チャドルと生きる』『オフサイド・ガールズ』ともにイランの現体制を批判する内容であるとして、イラン国内では公開禁止となっている。
『Pardé』でベルリン国際映画祭脚本賞、『Taxi』で金熊賞を受賞している。
さらに2009年の大統領選挙で改革派のミール・ホセイン・ムーサヴィー候補を支持するなど、保守派のマフムード・アフマディーネジャード政権と対立し、2010年3月1日に自宅で拘束された[3]。この年開催の第63回カンヌ国際映画祭の審査員の一人に選ばれていたが、この逮捕により欠席。同映画祭で女優賞を受賞したジュリエット・ビノシュを始めとする各国の映画人は言論の自由の名の下に、イラン政府への抗議表明とともにパナヒ監督の解放を要求した。その後5月に保釈金20億リヤルで釈放された[4]。
監督作品[編集]
- 白い風船 Badkonake Sefid (1995)
- 鏡 Ayneh (1997)
- チャドルと生きる Dayereh (2000)
- クリムゾン・ゴールド Talaye Sorkh (2003)
- オフサイド・ガールズ Offside (2006)
- これは映画ではない This Is Not a Film (2011)
- 閉ざされたカーテン (カンボジヤ・パルトヴィと共同監督) Pardé (2013)
- 人生タクシー Taxi (2015)[6]
- ある女優の不在 3 Faces (2018)
脚注[編集]
- ^ Interview at Senses of Cinema[リンク切れ]
- ^ Profile - Panahi, Jafar: Director Career[リンク切れ]
- ^ 改革派支持の映画監督パナヒ氏を拘束 イラン治安関係者[リンク切れ] MSN産経ニュース、2010年3月2日。
- ^ 拘束中だったイランのジャファル・パナヒ監督、保釈か CinemaCafé.net, 2010年5月26日。
- ^ “サハロフ賞にイラン活動家ら=授賞式出席呼び掛け-EU議会”. 時事通信. (2012年10月26日) 2012年10月27日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “ジャファル・パナヒのベルリン金熊受賞作が2017年4月公開”. 映画ナタリー. (2016年11月18日) 2016年11月18日閲覧。