ジャベ
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ジャベ(西: Llave)はルチャリブレにおける複合極技の総称。
概要[編集]
ジャベとはスペイン語で「鍵」を意味する語で、空中技やティヘラなどと共にルチャリブレのファイトスタイルを特徴付ける要素であり、ルチャリブレの黎明期から使用されている。1度に複数の箇所を極める技が多いのが特徴で、その種類は多種多様であり、中には技名すら存在しないものまである。昭和期の日本ではジャベの同義語として、これらの技を総称してメキシカン・ストレッチ (Mexican Stretch) と呼称していた。
2000年、闘龍門校長のウルティモ・ドラゴンが、「ルチャ・リブレ・クラシカ」をコンセプトにジャベの要素を積極的に取り入れた闘龍門2000プロジェクトを立ち上げ、彼らの日本に逆上陸と共にジャベという名称が広く認知されるに至った。
代表的なジャベ[編集]
- ロメロ・スペシャル(タパティア、吊り天井)
- うつ伏せの相手の両足に自分の両足を絡め、両手で相手の両手首を掴んで後方に倒れこみ相手の体を反り上げる技。技に移行する直前に相手の脇腹を軽く叩くのが定番。両手首を掴まずに相手の肩に手を添えて支える形式も存在する。元祖はラウル・ロメロ(考案者はリト・ロメロだとする説もある)。
- ロメロ・チンロック
- ロメロ・スペシャルの体勢からチン・ロックに移行し、顎を極める。
- カベルナリア
- ロメロ・スペシャルの派生技で、完全に相手の体を吊り上げずにロメロ・チンロックに移行し、顎、背中を同時に極める。獣神サンダー・ライガーはドラゴン・スリーパーの形で極める変型カベルナリアを使用している。
- リバース・ロメロ・スペシャル
- 通常のロメロ・スペシャルと違い、相手が上下逆さ状態で極める。ミル・マスカラスが得意とした。
- ムルシェラゴ(こうもり吊り)
- 相手の股下に頭を差し込み両脚を掴み、体を起こして相手を逆さ吊りにした後、片手で相手の両足首を、もう片手で相手の片腕をロックし、片膝をついた状態で膝上に相手の首を乗せ極める。
- カンパーナ(釣鐘固め)
- 仰向けの相手の両足を両脇で抱え反転させ、うつ伏せになった相手の相手の両手首を掴んで体を持ち上げ、宙吊りになった相手の肩、背中を極める。土井成樹はセカンド土井時代にチンロックで極める「ゴールデン・グラブ」という変型カンパーナを使用していた。
- エル・ヌド(結び目固め)
- 仰向けになった相手の両手両足を複雑に交差させた状態から相手の体を持ち上げ、相手の自重で両手両足を極める。
- ラ・ネブリナ(ニエブリーナ)
- エル・ヌドの派生技で、相手の両手両足を複雑に交差させた状態から相手の体をうつ伏せにひっくり返し、相手の自重で両手両足を極める。元祖はミステル・ニエブラ。ミラノコレクションA.T.はこれを発展させた「パラダイスロック」を使用している。
- レイネーラ(人工衛星式背骨折り)
- レイ・メンドーサが開発したバックブリーカーの一種で、背中合わせの相手を十字状に持ち上げてエビ反りにし、横方向へ回転しつつ極める。
- ゴリー・スペシャル(ゴリー・エスペシアル)
- ゴリー・ゲレロが開発した変型バックブリーカー。背中合わせの相手の両手両足を極めて背負い、体を反らせて痛めつける。派生技にゴリースペシャルの体勢から相手の顎を両手でロックし、尻餅をついて相手の首や背中に衝撃を与える「ゴリー・クラッシャー」(「ウィドウズ・ピーク」(ヴィクトリア)、「リミッター・ショック」(HUB)「ブルー・ディスティニー」(鈴木鼓太郎)などの名称で使用されている)、両腕のロックを外して顔面から叩きつける「ゴリー・ボム」(ゴリーの孫であるチャボ・ゲレロ・ジュニアのオリジナル技、岩佐拓は変型ゴリー・ボム「熨斗紙」を使用)などがある。
- リバース・ゴリー・スペシャル
- 前屈みになった相手と背中合わせの大勢から両腕を相手の両脇にフックして体を捻って反転し、相手を上下逆さの状態に持ち上げる変型ゴリー・スペシャル。派生技に途中で腕のフックを外して両腿を掴み後方へブリッジするように叩きつける「リバース・ゴリー・スペシャル・ボム」(山田敏代)、腕をロックしたまま尻餅をつき脳天からマットに突き刺す「バータ・ブレイカー」(グレゴリー・ヘルムズ)などがある。