ジャーマン・シェパード・ドッグ

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ジャーマン・シェパード・ドッグ

ジャーマン・シェパード・ドッグドイツ語: Deutscher Schäferhund : German Shepherd Dog)は、ドイツ原産の犬種。「ドイツの牧羊犬」という意味である。日本国内ではシェパードと呼称されることも多い。

この犬種は知的で忠誠心と服従心に富み、訓練を好む性格から種々な作業犬として訓練され、災害救助犬軍用犬警察犬麻薬探知犬など特殊訓練を必要とする作業犬として活用されている。また、ラブラドール・レトリバーゴールデン・レトリバーと同様、介助犬または補助犬(盲導犬)としても活躍している。飼育下における平均寿命は10-12年。

歴史[編集]

犬体の構造
(近代の本犬種作出に向けて指定された典型的な目安として)

1880年代後半に、マックス・フォン・シュテファニッツという人物がドイツで優秀な軍用犬を作出することを計画し、各地の作業犬種の調査を行なった。この調査によって軍用犬としてより適していたオールド・ジャーマン・シェパード・ドッグ(当時は「ジャーマン・シェパード・ドッグ」の呼称)が選択され、種犬・台雌として使用された。これによって繁殖と改良を加えて1899年に完成された犬種がジャーマン・シェパード・ドッグである。

ジャーマン・シェパード・ドッグの誕生後、それまでジャーマン・シェパード・ドッグと呼ばれていた犬種は、原種のといった旨を表すオールドという単語が冠せられオールド・ジャーマン・シェパード・ドッグと呼ばれるようになった。

体型[編集]

ホワイト

大柄な体に強靭な筋力を持っている。顔つきは精悍で鋭い。体毛はダブルコートの短毛が主体であるが、長毛の個体も存在する(ただし劣性遺伝子)。毛色は多種あるが、一般的なものはブラック&タン。他に均一なブラックやアルビノでないホワイトも存在する。また、ホワイトのものはホワイト・スイス・シェパード・ドッグという別犬種としても繁殖されている。

本種の平均的な体格は以下の通り。

  • 体高:牡:60〜65cm 牝:55〜60cm 体長は、体高より約10〜17%長い。
  • 体重:牡:30〜40kg 牝:23〜33kg


性格[編集]

ブラック

本種は育つ環境によって性格と性質が大きく異なる。

飼育上の注意[編集]

雄(左)と雌(右)のシェパード

本種はブリーダーが正しく訓練したものでなければ。初めて犬を飼う場合には不向きな犬種でもある。

本種において、10〜15%程の確率で耳が完全に立ち上がらないものがいる。これらは friendly-tipped と呼ばれる疾患である。

確率は低いものの、尻尾が垂直に立ち肛門が露出する疾患がある。これらはドッグショーに出場する際には失格の対象となる。ただし家庭犬、使役犬としては何ら問題がない。

他の疾患としては、股関節や膝関節に傾斜があり、後ろ足がカーブしているため関節の病気になりやすいことが挙げられる。股関節・肘関節に異形成のない犬種(イースト・ジャーマン・シェパード・ドッグ)もあるが、各国ケンネル・クラブからは認可されていない。

他の健康問題としては、ヴォン・ヴィレブランド病と皮膚アレルギーがある。また、体質的に太りやすい。

健康上・精神衛生上の問題から、最低限でも1日2回、1時間程度の運動が必要となる。これを怠ると激しい作業に耐えうる体力・持久力を持て余し、ストレスの原因となる。

参考[編集]

顔のクローズアップ
  • 1899年ドイツで軍人マックス・フォン・シュテファニッツが初登録している。1920年代にオランダのブリーダーが、当犬種とオオカミを交配している。
  • German Shepherd Dog は、ドイツ語の Deutscher Schäferhund を逐語訳したものである。さらに日本語に訳すとなると「ドイツ牧羊犬」である。中国語表示は「徳國牧羊犬」(徳國=ドイツ)。ドイツにはこの他にも牧羊犬種が存在するので、混乱が起こることがある。
  • 第一次世界大戦時、ドイツ軍において伝令、弾薬運搬、陣地警備の軍用犬として使われていた。この犬の能力に感心したイギリスとアメリカの兵士が、家庭に連れて帰りペットとしたことが作業犬として人気を得ることとなる。イギリスでは大戦後の反独感情からAlsatian (アルサシアン、アルザス種の意)と呼ばれ、今でもイギリス、アイルランド、英連邦各国ではAlsatianの別名が一般的である。

メディアに登場した有名なジャーマン・シェパード・ドッグ[編集]

メディアに登場した有名な本種個体を以下に挙げる。

日本の著名なジャーマン・シェパード・ドッグ
テレビドラマ
テレビゲーム
映画


文献[編集]

  • Hank Whittemore and Caroline Hebard 『災害救助犬が行く』新潮社、1998年、ISBN 4-10-210711-8
  • グレーフェ・彧子『ドイツの犬はなぜ幸せか:犬の権利、人の義務』中央公論社、2000年、ISBN 4-12-203700-X
  • 志摩 不二雄『軍犬ローマ号と共に:ビルマ狼兵団 一兵士の戦い』光人社、2006年、ISBN 4-7698-2511-0

関連項目[編集]

外部サイト[編集]