ジョジョの奇妙な冒険 (コンピュータRPG)

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ジョジョの奇妙な冒険
ジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種 スーパーファミコン
開発元 コブラチーム
ウィンキーソフト
発売元 コブラチーム
デザイナー 中里尚義
プログラマー 高宮成光
音楽 山根昇
美術 大森英敏
シリーズ ジョジョの奇妙な冒険シリーズ
人数 1人
メディア 8メガビット+64キロRAMロムカセット[1]
発売日 日本 199303051993年3月5日
その他 型式:SHVC-JK
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ジョジョの奇妙な冒険』(ジョジョのきみょうなぼうけん)は、1993年3月5日にコブラチームが発売した漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part3 スターダストクルセイダース』を題材にしたスーパーファミコン用ソフト[2]。ジャンルはロールプレイングゲーム。『ジョジョの奇妙な冒険』初のコンピュータゲーム化作品[3]。制作総指揮を橋本真司が担当した。

ゲーム内容[編集]

システム[編集]

バストアップだけで移動を見せる珍しい横スクロールタイプのRPG[2]。現実的なシステムとして味方がストレスにより弱体化したり、時間経過でパラメーターが変動する「バイオリズムシステム」が採用されている。戦闘は普遍的なコマンド入力方式だが、戦闘前にタロットカード(後半にはエジプト9栄神も追加)を選ばされ、出た図柄によって能力が変動する。戦闘はスタンドを使って行われる。

戦闘では、普通に「戦う」ほか、「調べる」コマンドを選び、なにかを思いつくことによって使える「ヒラメキ」攻撃をすることで敵によっては戦闘を有利に運ぶことができることがある。「ヒラメキ」を使うまでは全くダメージを与えられない敵も多い。通常よりも強力な「ガッツ」攻撃も「ヒラメキ」と同条件で使用可能になる。「はなす」コマンドでは相手の精神力にダメージを与えたり、味方の精神力を回復することができる(精神力が下がるとスタンドの能力が下がる。0になると戦闘不能)。また、エンカウントは固定で、敵は基本的に決まった場所にしか出現しない。「タロットカード」というアイテムがあれば「占う」コマンドが使用でき、ラッキーアイテムが分かる(ただし、アヴドゥルがいないとできない)。ラッキーアイテムを装備するとバイオリズムの変動が加速し、調整が容易になる。

設定が原作と比べて大きく改変されていること、様々なシステムのチャレンジが空回りしていることなどから、ゲームとしての評価は高くはない[2]

その他[編集]

  • 装備品として様々なものが登場する(例:承太郎は学帽、チェーン)。その他、少年ジャンプやタバコなどもアイテムとして登場する。
  • 大きな相違点のひとつに承太郎が「ときのがくぼう」という「装備アイテム」で時を止める能力を手に入れる。このアイテムは最終決戦地であるエジプトカイロの館にてDIOと遭遇後、撤退中に入手した鍵を使って開く宝箱に入っている。空条承太郎に装備させると、DIOと同じ「時を止める能力」を身につけ、パーティーメンバーの中で唯一DIOに対して有効打を与えられるようになる(しかし花京院のみ強攻撃の時、有効打を与えられる)。
  • 上記の「ときのガクボウ」を装備した承太郎がDIOに攻撃すると、一撃目の直後にDIOがセリフを発するのだが、この一撃目の承太郎のDIOへの攻撃を「ガッツ」コマンドで行うとメッセージがバグってしまう。

設定[編集]

原作との主な相違点
  • 流通貨幣がどこの国でもドル
  • 一般人(肉の芽を植えつけられているので厳密には違うが)相手にもスタンドで攻撃する。
  • 家出少女(アン)、スティーリー・ダン(説明書には掲載されている)、ヌケサクは登場しない。また、ネーナも敵としては登場しない。
  • タワー・オブ・グレーが承太郎・花京院が通う高校に出現。グレーフライは学校の用務員。
  • DIOの手がかりを得るためジョセフの念写をスタープラチナがスケッチするエピソードはカットされている。そのため、エジプトにいることが判明しないうちに手掛かりのないまま旅を開始する。
  • ポルナレフが、最初は日本の本屋の店員として登場。
  • ジョセフがスタンドに関する文献やDIOに関する文献を街中の本屋や図書館で探そうとする。
  • フォーエバーのスタンド「ストレングス」の姿が館(原作では船)。これも日本にある。
  • 呪いのデーボの死亡後、ラバーソールがデーボに変装して登場(原作では花京院に変装)。
  • ラバーソールは原作では承太郎が倒しているが、彼に有効な「ヒラメキ」攻撃はアヴドゥルが行う。
  • 夢のスタンド、デス・サーティーンがインドに向かう飛行機の中で襲ってくる。
  • ミドラーがその飛行機のスチュワーデス。ハイプリエステスはトイレのドアノブに化けている。
  • ラバーズが種になっており、エンヤ婆がラバーズをジョセフの脳に仕込む。前述のようにダンが登場しないためハイエロファントグリーンとシルバーチャリオッツだけでなく、スタープラチナとマジシャンズレッドもジョセフの脳に入って退治することになる。
  • J・ガイル撃破後、ホル・ホースがコンビを組むエジプト9栄神由来のスタンド使いはマライア(原作ではボインゴ)。
  • オインゴ・ボインゴ兄弟が完全な脇役。
  • イギーは砂漠の町のピラミッドで登場。
  • アレッシーに子供にされるのは、花京院、ジョセフ、アヴドゥル(原作では承太郎とポルナレフ)。
  • 承太郎一行がアヌビスの刀をピラミッドの宝箱で入手する。カーンは床屋ではなく商人で、承太郎たちにアヌビスの刀を売ってくれと交渉してくる(断っても強奪される)。
  • チャカは武器屋の店主。アヌビスの刀を見せてくれと言われ、渡すと刀に操られ襲ってくる。アヌビス神とは2回戦うことになるが、同じ攻撃が通用する(パワーを記憶したとのセリフはある)。また、チャカとカーンの登場順が原作と逆である。
  • ダービー兄が一般人のような扱い。トランプで勝負することになるが普通に勝てる。
  • ダービー弟とは普通に戦闘になる(賭けやミニゲーム等の要素は一切無く、アトゥム神が攻撃時にピコピコ音を発する点に辛うじて原作でのゲーム勝負の名残りが見られるのみ)。
  • DIOとの戦いは館で決着が付く。このため市街地での戦いは無し。
  • 原作にあったアヴドゥルと花京院の重傷による一時離脱や、アヴドゥル、イギー、花京院の死亡は無く、仲間全員が生存した状態でエンディングを迎える。

スタッフ[編集]

  • コブラチームスタッフ
    • エグゼクティブ・プロデューサー:橋本真司
    • ゲーム・デザイナー:中里尚義
    • アート・ディレクター:大森英敏
    • データ・メーカー:ながやまあけみ、たなかともよ
    • デバッガー:はまだじさく、いながきせつこ、北村典子
  • ウィンキーソフトスタッフ
    • メイン・プログラマー:高宮成光
    • サウンド・プログラマー:渡邊猛
    • 音楽:山根昇
    • グラフィック・デザイナー:本田透、西村英樹、太田恵子、藤井恵美
    • スペシャル・サンクス:森田康楠、山岸望、大矢晋一

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体結果
ファミ通20/40点[4]
ファミリーコンピュータMagazine22.22/30点[1]
(総合69位)
Theスーパーファミコン62/100点[5]
受賞
媒体受賞
SUPER FAMICOM Magazineゲーム通信簿部門別ベスト30
オリジナリティ21位[6]
  • ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、5・6・5・4の合計20点(満40点)となっており[4]、レビュアーからの否定的な意見としては「ストーリーのつながりが荒い、戦闘シーンのグラフィックは迫力が足らない、画面構成は斬新だがキャラクターを操作しづらいのは致命的、自由度は低い、承太郎と花京院の顔グラフィックが使い回し、バイオリズムシステムやラッキーアイテムは活かし切れていない、RPGというよりアドベンチャーゲームの変種でいっそのこと普通にADVにすればよかったのでは」とした[4]
  • ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、22.22点(満30点)となっている[1]。この得点はスーパーファミコン全ソフトの中で69位(323本中、1993年時点)となっている[1]。その他、『SUPER FAMICOM Magazine』1993年8月情報号特別付録の「スーパーファミコンオールカタログ'93」巻末に収録されている「部門別ベスト30」では、オリジナリティ21位を獲得している[6]
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.96 3.62 3.54 3.79 3.29 4.02 22.22
  • ゲーム誌『Theスーパーファミコン』の「ザ・テストプレイでは」では総合評価62点(100点満点)[5]。レビュアーのうち1人は「序盤は原作に沿っているが台所にある薬を取るように言うアヴドゥルなど原作のイメージと合わないことがあるのは残念、戦闘のメインであるスタンド攻撃は迫力不足、タロットカードの意味はあまり感じられないがミステリアスな雰囲気を盛り上げていて面白い、新しい手法を取り入れた移動は見た目が面白いがRPGには合わずこれを使ったアドベンチャーゲームをプレイしてみたかった」とし、もう1人は「ビジュアルで表現されるスタンドやタロットカードに支配された登場人物などの演出面は世界観に合っていて遊び盛りだくさんで原作ファン向けだが、そのラインを越えられないのがかなりに残念」とした[5]

脚注[編集]

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  1. ^ a b c d 「8月情報号特別付録 スーパーファミコンオールカタログ'93」、『SUPER FAMICOM Magazine』、徳間書店1993年8月1日、 34頁。
  2. ^ a b c 株式会社QBQ編 『スーパーファミコンクソゲー番付』マイウェイ出版発行、2017年。ISBN 9784865117097 p52-53
  3. ^ ゲームソフトでは『ファミコンジャンプ 英雄列伝』(1989年)、『ファミコンジャンプII 最強の7人』(1991年)、『カルトジャンプ』(1993年)に登場しているが、『ジョジョの奇妙な冒険』単独でのゲーム化は初めて。
  4. ^ a b c 「新作ゲームクロスレビュー」、『ファミコン通信』第8巻第16号、アスキー1993年4月16日、 37頁。
  5. ^ a b c 「ザ・テストプレイ」、『Theスーパーファミコン』第4巻第5号、ソフトバンク株式会社出版事業部、1993年3月19日、 15頁。
  6. ^ a b 「8月情報号特別付録 スーパーファミコンオールカタログ'93」、『SUPER FAMICOM Magazine』、徳間書店1993年8月1日、 104 - 107頁。