ジョゼフ・ラフソン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ジョゼフ・ラフソン(Joseph Raphson, 1648年頃 - 1715年頃)はニュートン・ラフソン法で知られるイギリスの数学者である。

経歴[編集]

出自[編集]

ラフソンの人生について知られていることは少なく、生年と没年すら不明であったが、数学史家のフロリアン・カジョリはおおよそ1648年生まれ1715年没であるとした。

学歴[編集]

ラフソンはケンブリッジ大学ジーザス・カレッジ英語版に通い、1692年に修士号を取得した[1]。1689年にはエドモンド・ハレーの推薦により王立協会フェローになった[2]

業績[編集]

ニュートン・ラフソン法[編集]

ラフソンの最も特筆すべき業績は1690年のAnalysis Aequationum Universalisである。 それは方程式の根を近似する手法(現在ではニュートン・ラフソン法として知られている)を含んでいる。アイザック・ニュートンも似たような公式を1671年のMethod of Fluxionsで開発しているがこの研究は1736年(ラフソンによる研究の50年近く後)になるまで出版されなかった。しかしラフソンの方がニュートンより単純であり、それゆえに優れていると一般に考えられている。今日の教科書で見られるのはニュートンのよりもラフソンのものの方である。

微分積分[編集]

微分積分法の発見を巡るニュートンとゴットフリート・ライプニッツの論争において、ラフソンはニュートンの忠実な支援者だった。実際、ラフソンはニュートンのArithmetica Universalis英語に訳している。

汎神論[編集]

ラフソンは汎神論という言葉を1697年のDe Spatio Realiで作っており[3]、ラフソンの研究を独創的と評したジョン・トーランドによって発見された[4]。 ラフソンは世界が人間の理解に関して果てしないものだと信じ、人間には決して理解できないものであるとした[5]

出典[編集]

  1. ^ "Ralphson, Joseph (RLF692J)". A Cambridge Alumni Database (in English). University of Cambridge.
  2. ^ Raphson; Joseph (- ? 1716)” (英語). Past Fellows. The Royal Society. 2019年4月23日閲覧。
  3. ^ Thomson, Ann (2008). Bodies of Thought: Science, Religion, and the Soul in the Early Enlightenment. New York: Oxford University Press. p. 54. ISBN 978-0-19-923619-0. 
  4. ^ De Spatio Reali
  5. ^ The Closed World to the Infinite Universe by Alexandre Koyre

参考文献[編集]

  • Thomas, David J.; Smith, Judith M. (1990). "Joseph Raphson, F.R.S.". Notes and Records of the Royal Society of London. 44 (2): 151–167. doi:10.1098/rsnr.1990.0016