ジョーダン・ジマーマン

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ジョーダン・ジマーマン
Jordan Zimmermann
Jordan Zimmermann (47773832711) (cropped).jpg
デトロイト・タイガース時代
(2019年4月30日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ウィスコンシン州ウッド郡オーバーンデール英語版
生年月日 (1986-05-23) 1986年5月23日(34歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
220 lb =約99.8 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2007年 MLBドラフト2巡目
初出場 2009年4月20日
年俸 $25,000,000(2020年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ジョーダン・M・ジマーマンJordan M. Zimmermann, 1986年5月23日 - )は、アメリカ合衆国ウィスコンシン州ウッド郡オーバーンデール英語版出身のプロ野球選手投手)。右投右打。現在は、フリーエージェント (FA) 。

愛称はJZ[2]。デビュー当時には、「(チームメイトであった)ライアン・ジマーマン(Ryan Zimmerman)の弟なのかとよく尋ねられた」とのこと。実際には血縁関係はなく、綴りも異なる[3][4]

経歴[編集]

プロ入りとナショナルズ時代[編集]

ワシントン・ナショナルズ時代
(2015年3月6日)

ウィスコンシン大学スティーブンスポイント校から、2007年6月のMLBドラフトで2巡目(全体67位)ワシントン・ナショナルズから指名を受け、プロ入り。

2008年にはA+級ポトマック・ナショナルズとAA級ハリスバーグ・セネターズで10勝3敗・防御率2.89を記録。7月にはイースタンリーグのオールスターに選出され、オフには「ベースボール・アメリカ」誌の有望株ランキングにおいて、球団内トップ、マイナー全体では41位の評価を受けた[5]

2009年はAAA級シラキュース・チーフスからスタート。4月20日のアトランタ・ブレーブス戦でメジャー初登板し、6回2失点で初勝利を挙げた。続くニューヨーク・メッツ戦でも勝利投手となり、ナショナルズの投手としてはエクスポズ時代の1988年ランディ・ジョンソンが記録して以来の初先発からの2連勝となった[6]。奇しくも、ジョンソンが通算300勝を達成した6月4日のサンフランシスコ・ジャイアンツ戦では敗戦投手になっている[7]。ルーキーながらイニング数を上回る三振を奪うなど、全球団で最低勝率のナショナルズで奮闘を続けていたが、7月に右肘に痛みを訴え、翌8月にトミー・ジョン手術を受け、シーズンを終えた[8]

当初は万全な状態に戻るまで18カ月を要すると見られていたが、予想以上に早い回復を見せ、手術から約1年後の2010年8月26日にメジャー復帰を果たした[9]

2011年5月6日のフロリダ・マーリンズ戦では、2回裏に対戦した3人の打者から全て三球三振を奪い、MLB史上42人目の「イマキュレイト・イニング」を達成[10]。この年は球団から160イニング前後という投球制限を課されていたため、8月28日の登板を最後にシーズンを終えた[11]。最終的に、ナショナルズがスケジュールの都合で1試合未消化のままシーズンを終了したため、ギリギリで規定投球回数に到達。防御率3.18はチームトップの成績だった。

2012年、開幕から先発ローテーションに入り、前半戦は勝ち運に見放されたものの、防御率2.61という好成績をマーク[12]。後半戦は、やや失速したが、それでもナショナルリーグ7位となる防御率2.94をマーク。勝ち星も、やや伸び悩みながら12勝を挙げ、前年のブレイクがまぐれでなく実力である事を示した。しかしながら、ポストシーズンでは先発とリリーフで1試合ずつに投げ、防御率11.25と炎上した。

2013年は、開幕からの10試合で防御率1.71、8勝2敗とロケットスタートを決めた[13]。その後もコンスタントに勝ち星を積み上げ、前半戦だけで前年と同等の12勝[13]を挙げてオールスターのメンバーに選出された。後半戦に入っても好ペースで勝利を挙げ、最終的にはリーグトップタイの2つの完封勝利を含む19勝を記録。セントルイス・カージナルスのエースであるアダム・ウェインライトと共に見事、最多勝のタイトルを獲得した。シーズン終了後のサイ・ヤング賞投票では、7位にランクイン[14]した。

2014年1月17日に、ナショナルズと2年総額2400万ドルの契約に合意した[15]。この年は、前年とは逆にチームがプレーオフ争いする後半戦に加速し、8月9月の2ヵ月で8勝無敗という投球を披露[16]。シーズン最終戦の9月28日のマーリンズ戦では球団史上初となるノーヒットノーランも達成[17]。自身2度目となるポストシーズンでは、ジャイアンツ相手に8.2イニングを1失点に抑えるピッチングを見せ、かつてのリベンジを果たした。レギュラーシーズンでは、3年連続二桁勝利となる14勝を挙げたほか、防御率2.66はリーグ7位、奪三振182は自己記録という素晴らしい内容だった。

2015年は、屈指の投球を見せた過去3シーズンと比べると、やや見劣りするシーズンとなった。先発ローテーションを守って33試合に投げ、4年連続二桁勝利を挙げたが、防御率3.66は、ここ5シーズンでワーストだった。また、デビュー以来20本未満に収めてきた本塁打を24本も打たれた。オフの11月2日にFAとなった[18]

タイガース時代[編集]

2015年11月30日にデトロイト・タイガースと5年総額1億1000万ドルの契約を結んだ[19]。トミー・ジョン手術を経験した選手が、1億ドル以上の契約をするのは史上初[20]

2016年はロケットスタートを切り、4月を5試合で防御率0.55、5勝無敗という圧倒的なピッチングを見せ[21]ピッチャー・オブ・ザ・マンスに選出された。しかし、徐々に調子を落とし始めると7月4日に首痛で故障者リスト入りし、復帰は9月10日となった[22]。最終的には19試合の登板で、防御率4.87・9勝7敗という成績に終わった。

2017年5月23日のヒューストン・アストロズ戦で通算1000奪三振に到達した。最終的に29試合に先発したが、6月以外の全ての月で防御率6点以上を記録し、8勝13敗・防御率6.08に終わった。

2018年4月11日のクリーブランド・インディアンス戦ではジェイソン・キプニスの打球が顔に直撃して救急搬送されたが、予定通りに次の登板に上がった。5月6日に肩の張りで故障者リスト入りし、6月16日に復帰。最終成績は29先発で7勝8敗・防御率4.52だった。オフに体幹の筋肉を修復する手術を受けた[23]

2019年は開幕投手を務めるも、4月26日に右肘の内側側副靭帯を痛めて故障者リスト入りすると、2ヶ月ほど離脱した[24]。最終成績は23試合の先発登板で1勝13敗、防御率6.91に終わり、20先発以上で2勝未満の先発投手は球団史上初だった[25]

2020年オフの11月1日にFAとなった[26]

投球スタイル[編集]

主な球種はフォーシームツーシームスライダーカーブチェンジアップ。投球全体の約60%をフォーシーム、約20%をスライダー、約15%をカーブが占め、ツーシームとチェンジアップは合わせて約1~2%程度の割合でしか投げない[27]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2009 WSH 16 16 0 0 0 3 5 0 0 .375 391 91.1 95 10 29 0 4 92 0 0 51 47 4.63 1.36
2010 7 7 0 0 0 1 2 0 0 .333 135 31.0 31 8 10 1 2 27 0 0 20 17 4.94 1.32
2011 26 26 1 0 0 8 11 0 0 .421 662 161.1 154 12 31 2 7 124 3 1 62 57 3.18 1.15
2012 32 32 0 0 0 12 8 0 0 .600 805 195.2 186 18 43 2 8 153 3 0 69 64 2.94 1.17
2013 32 32 4 2 0 19 9 0 0 .679 865 213.1 192 19 40 0 7 161 3 0 81 77 3.25 1.09
2014 32 32 3 2 1 14 5 0 0 .737 800 199.2 185 13 29 0 6 182 4 0 67 59 2.66 1.07
2015 33 33 0 0 0 13 10 0 0 .565 831 201.2 204 24 39 3 8 164 2 1 89 82 3.66 1.21
2016 DET 19 18 0 0 0 9 7 0 0 .563 450 105.1 118 14 26 0 2 66 3 0 63 57 4.87 1.37
2017 29 29 0 0 0 8 13 0 0 .381 713 160.0 204 29 44 2 7 103 3 0 111 108 6.08 1.55
2018 25 25 0 0 0 7 8 0 0 .467 556 131.1 140 28 26 0 2 111 1 0 76 66 4.52 1.26
2019 23 23 0 0 0 1 13 0 0 .071 504 112.0 145 19 25 2 6 82 3 0 89 86 6.91 1.52
2020 3 2 0 0 0 0 0 0 0 ---- 28 5.2 11 0 2 0 0 6 0 0 6 5 7.94 2.29
MLB:12年 277 275 8 4 1 95 91 0 0 .511 6740 1608.1 1665 194 345 12 59 1271 25 2 784 725 4.06 1.25
  • 2020年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績[編集]



投手(P)












2009 WSH 16 7 16 1 1 .958
2010 7 1 2 2 0 .600
2011 26 18 19 0 1 1.000
2012 32 12 28 2 2 .952
2013 32 12 28 2 1 .952
2014 32 13 19 1 0 .970
2015 33 16 29 2 1 .957
2016 DET 19 2 17 2 0 .905
2017 29 7 6 1 0 .929
2018 25 9 21 0 1 1.000
2019 23 7 10 1 1 .944
2020 3 0 1 0 0 1.000
MLB 277 104 196 14 8 .955
  • 2020年度シーズン終了時

タイトル[編集]

表彰[編集]

記録[編集]

背番号[編集]

  • 27(2009年 - 2020年)

脚注[編集]

  1. ^ Jordan Zimmermann Contracts, Salaries, Cap Hits, & Transactions” (英語). Spotrac.com. 2019年7月1日閲覧。
  2. ^ Tigers Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年9月13日閲覧
  3. ^ ジョーダンは最後にnが2個続く。なお、本項の投手とは別に1999年シアトル・マリナーズJordan Zimmermanという投手が在籍した。
  4. ^ Harry Jaffe (2009年7月1日). “2 Zimms” (英語). Washingtonian. Washington Magazine, Inc.. 2015年12月1日閲覧。
  5. ^ Aaron Fitt (2009年1月7日). “Washington Nationals: Top 10 Prospects” (英語). Baseball America. The Enthusiast Network. 2015年12月1日閲覧。
  6. ^ Bill Ladson (2009年4月26日). “Who's the 'mann? Nats run over Mets” (英語). MLB.com. 2015年12月1日閲覧。
  7. ^ Zimmermann a hard-luck loser to history” (英語). MLB.com (2009年6月4日). 2015年12月1日閲覧。
  8. ^ Adam Kilgore. “Zimmermann Will Miss 18 Months” (英語). Washington Post. 2015年12月1日閲覧。
  9. ^ “Nationals overcome Albert Pujols' 400th career homer, beat Cardinals in 13” (英語). The Associated Press. ESPN. (2010年8月28日). http://espn.go.com/mlb/recap?gameId=300826120 2015年12月1日閲覧。 
  10. ^ Juan C. Rodriguez (2011年5月6日). “Zimmermann hits Marlins with immaculate inning” (英語). Sun Sentinel. 2015年12月1日閲覧。
  11. ^ Bill Ladson (2011年8月31日). “Though done playing, Zimmermann with Nats” (英語). MLB.com. 2015年12月1日閲覧。
  12. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2013』廣済堂出版、2013年、260頁。ISBN 978-4-331-51711-6。
  13. ^ a b 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2014』廣済堂出版、2014年、280頁。ISBN 978-4-331-51809-0。
  14. ^ 2013 Awards Voting - NL Cy Young Voting - Baseball-Reference.com (英語) . 2015年12月2日閲覧。
  15. ^ Bill Ladson (2014年1月17日). “Zimmermann, Desmond sign two-year deals”. MLB.com. 2015年12月1日閲覧。
  16. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2015』廣済堂出版、2015年、261頁。ISBN 978-4-331-51921-9。
  17. ^ “ナショナルズのジマーマンが無安打無得点”. 日刊スポーツ. (2014年9月29日). http://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/f-bb-tp2-20140929-1374542.html 2015年12月1日閲覧。 
  18. ^ Transactions | nationals.com” (英語). MLB.com (2015年11月2日). 2015年11月4日閲覧。
  19. ^ Jason Beck (2015年11月30日). “Tigers ink Zimmermann to five-year deal” (英語). MLB.com. http://m.mlb.com/news/article/158390022/tigers-sign-jordan-zimmermann 2015年12月1日閲覧。 
  20. ^ “Jordan Zimmermann five-year deal” (英語). ロイター. (2015年12月1日). オリジナルの2015年12月8日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20151208095122/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151201-00000017-reut-spo 2015年12月6日閲覧。 
  21. ^ Jordan Zimmermann 2016 Pitching Gamelogs - Baseball-Reference.com (英語) . 2016年10月31日閲覧。
  22. ^ 【MLB】タイガース、J.ジマーマンが10日のオリオールズ戦で復帰へ”. iSM (2016年9月7日). 2016年10月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月31日閲覧。
  23. ^ タイガース、ジマーマンと注目新人が筋肉修復の手術”. nikkansports.com. 2019年12月9日閲覧。
  24. ^ タイガースのジマーマン、右肘靱帯痛めIL入り”. nikkansports.com. 2019年12月9日閲覧。
  25. ^ FOX Sports Detroit's Tigers coverage features 17 'Players Only' telecasts”. FOX Sports. 2019年12月9日閲覧。
  26. ^ 2020-21 free agents, position by position” (英語). MLB.com. 2020年11月3日閲覧。
  27. ^ Jordan Zimmermann Pitch Data” (英語). The Baseball Cube. 2015年12月6日閲覧。

関連項目[編集]