ジープ・レネゲード

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レネゲード(RENEGADE)は、クライスラージープブランドにて、主として北米市場ならびに欧州市場向けに販売するコンパクトSUVである。開発は親会社であるフィアットと共同で行われた。

概要[編集]

レネゲード
BU型
フロント
Jeep Renegade 1.6 MultiJet 2WD Longitude – Frontansicht, 9. November 2014, Düsseldorf.jpg
リヤ
Jeep Renegade 1.6 MultiJet 2WD Longitude – Heckansicht, 9. November 2014, Düsseldorf.jpg
製造国 イタリアの旗 イタリア
ブラジルの旗 ブラジル
販売期間 2015年–
ボディタイプ 5ドアSUV
エンジン ガソリン: 直列4気筒 1.4Lガソリンターボ マルチエア
直列4気筒 1.6/2.0Lディーゼル マルチジェット
直列4気筒 2.4Lガソリン  タイガーシャーク
駆動方式 FF/4WD
変速機 6速MT/9速AT/6DCT
サスペンション 前: マクファーソンストラット
後: マクファーソンストラット
全長 4,230mm
(日本仕様は4,255-4,260mm)
全幅 1,800mm
(日本仕様は1,805mm)
全高 1,690-1.730mm
(日本仕様は1,695mm)
ホイールベース 2,570mm
姉妹車 フィアット・500X
-自動車のスペック表-
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2008年デトロイトモーターショーで発表された同名のレンジエクステンダー搭載のコンセプトカーが源流であり[1]、そのデザインテイストを随所に反映させながらチェロキーの下に位置する車種として開発され、2014年3月のジュネーブモーターショーワールドプレミア[2]

外観はジープの原点であるウィリスMBの現代版をイメージしてデザインされ、ブランドの伝統に従ってセブンスロットグリルと台形のホイールアーチを採用する一方で、1940年代、米軍がガソリンの運搬に用いたジェリー缶をモチーフにした「X」型のデザインが室内外の至る所に隠されている。

フィアットブランドで販売される500Xは、レネゲードと基本メカニズムの大半を共用する兄弟車であり、ともに欧州、日本市場向けはイタリア・メルフィにあるSATAで生産されるが、レネゲードの北米市場向けは2015年4月に開所したブラジルペルナンブーコ州にあるFCAゴイアナ工場ならびにマニエッティ・マレリグループPSA系列であるフォルシアとの合弁会社「FMMペルナンブーコ・コンポネンテス・オートモーティボス」の2工場で生産される。追って、中国の広州汽車との合弁企業でも生産される予定である。


メカニズム[編集]

プラットフォームは500X同様、GMと共同開発した「GM FIATスモールプラットフォーム」を発展させた「スモールワイド4×4アーキテクチャー」を採用。

エンジンは、ガソリンが「マルチエア」と呼ばれる1.4Lのターボ(出力特性により欧州向け「マルチエア2」と北米向け「マルチエア」の2種が存在)とチェロキーにも搭載される「タイガーシャーク」と呼ばれる2.4Lの2種、ディーゼルは「マルチジェット」と呼ばれる1.6Lと2.0Lの2種のターボを市場に応じて使い分けるが、北米市場へはガソリンエンジンのみが投入される。

トランスミッションは6速MT、6速デュアルクラッチトランスミッションZF製9速AT(マニュアルモード付)の3種がエンジンと市場に応じて組み合わされるが、日本では、4WDの場合、エンジンの種別に関わらず全て9速ATとなる。米国では、ラチチュードとスポーツに於いて、2WDと6速MTと1.4Lターボエンジンが標準の組み合わせで、4WDもATもオプションであり、4WDと6速MTの組み合わせは可能である。ただし、2.4Lエンジンを選んだ場合は9速ATとの組み合わせのみとなる。パーキングブレーキは全車が電動式を採用する。

駆動方式はFF4WDがラインナップされるが、500Xともども、4WDシステムの開発はクライスラーが担当している。

4WDは、惰性走行などエンジン負荷が低いときには後輪の駆動力をカットし、一時的にFFとすることで燃費向上に貢献するシステムを採用。なお、この切り替えは運転状況に応じて自動的に行われる。

グレードはチェロキー同様、オンロード志向の「Sport」、「Latitude」もしくは「Longitude」(日本では後者の「Longitude(ロンジチュード)」)、「Limited」と「アクティブドライブロー」採用で悪路走破性を高めた「Trailhawk」の計4種から構成される。

日本での販売[編集]

2015年7月13日、FCAジャパンは同年秋に日本市場に導入することを発表し[3]、7月24日-26日に開催されたフジ・ロック・フェスティバル2015では発売前の日本仕様の実車が展示された[4]

2015年9月1日、日本仕様を発表。グレードはFFが1.4L・マルチエア+6DCT搭載の「Opening Edition」と「Limited」、4WDモデルが2.4L・タイガーシャーク+9AT搭載の「Trailhawk」の計3グレードで構成される(のちに「Opening Edition」と入れ替えで「Longitude(ロンジチュード)」が加わった)。

2016年6月29日、特別仕様車「Jeep Renegade Black Edition」を7月16日から発売すると発表[5]。「Longitude」をベースに、ボディカラー・シート・グリル・アルミホイール等にブラックを採用し、通常ではメーカーオプションでも設定されない「LaneSense(車線逸脱警報プラス)」「前面衝突警報(クラッシュミティゲーション付)」「ブラインドスポットモニター/リアクロスパスディテクション」「Parkview(リアバックアップカメラ)」を特別装備しながら価格を中位グレードの「Limited」よりも約10万安くした。150台の限定。

2017年9月23日、日本での発売2周年を記念した限定車「Renegade 2nd Anniversary Edition」を発売[6]。カラーはアルパインホワイトのみの設定で100台限定。「Longitude」をベースに、通常はアルパインホワイトには設定されないブラックインテリアを採用し、更にスイスのM-CRO社製キックボード「マイクロ・ホワイト・インターロック」をプレゼントとして追加しつつ、価格をベースモデルより税込172,800円安くしている。

2018年6月9日、仕様向上[7]。標準搭載するディスプレイオーディオがApple CarPlayAndroid Autoに対応したUconnectシステムになり、液晶サイズもロンジチュードは7インチ、リミテッドとトレイルホークはナビ機能付きの8.4インチにそれぞれインチアップ及び機能強化された。ブラインドスポットモニター/リアクロスパスディテクションおよびParkviewリアバックアップカメラの採用モデルを全車に拡大されている他、リミテッドとトレイルホークのボディ設定色を拡大、ロンジチュードとリミテッドのシートデザインも変更された。同時に、ロンジチュードをベースとした限定車「Night Eagle」を発売。2017年6月に発売した「Night Eagle」の第2弾で、ボディカラーはカーボンブラックメタリックとレネゲード初設定となるグラナイトクリスタルメタリックの各100台(計200台)。エクステリアではグロスブラックのリアバンパーディフレクターやフロントフォグランプベゼル、18インチグロスブラックアルミホイール等で精悍さを高めた。また、通常はリミテッド以上の装備になるLaneSense車線逸脱警報プラス、クラッシュミティゲーション(自動ブレーキ)付前面衝突警報、オートヘッドライト、雨量感知機能ワイパー、運転席2ウェイパワーランバーサポート、リバーシブル式高さ調整機能付カーゴフロアで利便性と快適性も向上した。

2018年9月15日、限定車「Matte Green」と「Safety Edition」を発売[8][9]。「Matte Green」はトレイルホークをベースに、レネゲードでは初となるマットグリーンのボディカラーを採用。通常はオプションとなる地上デジタルTVチューナーを特別装備した。限定は100台。「Safety Edition」はロンジチュードがベースで、上位モデルであるリミテッドに装備されているLaneSense車線逸脱警報プラス、前面衝突警報(クラッシュミティゲーション付)、オートヘッドライト、雨量感知機能ワイパーを装備しつつもベースモデルの1万円高という価格に抑えたモデル。カラーはアルパインホワイトとアンヴィルが80台、オハマオレンジとソーラーイエローが20台の計200台限定。このうちソーラーイエローは、ベースモデルのロンジチュードでは設定が無かったカラーになる。

2019年2月23日、マイナーチェンジ[10]。グレードはこれまで通りの「ロンジチュード」「リミテッド」「トレイルホーク」の3種。上位グレードの「リミテッド」が同日に発売され、「ロンジチュード」「トレイルホーク」は同年5月18日発売[11]。フロントフェイシアの色やデザインが一新され、「リミテッド」「トレイルホーク」のヘッドライトは新設計になりラングラーにインスピレーションを得た意匠に変更され、ハイ・ロー・フォグランプの全てがLED化された。ホイールデザインも一新し、パワートレインには1.4l直列4気筒マルチエア2エンジンを新たに採用した(トレイルホークはハイチューン仕様)。他には、ドアミラーにオート格納機能が追加されたほか、オーディオナビゲーションシステムのUconnectには、地上デジタルTVチューナーが標準装備された。

2019年6月15日、限定車「Night Eagle」を発売[12]。マイナーチェンジ後初となる限定車でシリーズ第3弾。ロンジチュードをベースに前回同様フロントグリル、リアバンパーディフレクター、テールランプベゼル、フロントのJeepバッジ、18インチアルミホイールをグロスブラックで統一し、内装にもグロスブラックのアクセントを施し、ソフトタッチ素材のドア内張り、革巻きステアリングホイール、オートヘッドライト、雨量感知機能ワイパーを特別装備した。限定はカーボンブラックメタリックが245台、スティンググレーC/Cが165台の計410台。

2019年7月25日、限定車「BIKINI Edition」を発売[13][14]。リミテッドをベースに、初採用となるターコイズブルーの専用ボディカラー「BIKINI」のカラーでまとめ、19インチアルミホイール(235/45R19 3シーズンタイヤ)とBIKINIロゴ入りラゲッジフルカバー、老舗アウトドアブランド「ogawa」とのコラボレーションによるBIKINIロゴ入りカーサイドタープを特別装備した。限定は100台。なお、ラングラーにも同様のコンセプト、カラーで「Wrangler Unlimited BIKINI Edition」が同日に発売された。

車名[編集]

英語で「反逆者」を意味する。

車名はかつてCJ-7やラングラー、KJ型チェロキーなどで使用されたグレード名をそのまま転用しているが、その理由は「全く新しいフレームや技術で造られたものに伝統の名をつけることで、新世代のジープを物語ることが出来るから」である[15]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ ジープ初のスモールモデル、「レネゲード」が登場|JeepWeb Magazine OPENERS 2014年3月10日(2015年2月14日 閲覧)
  2. ^ 【ジュネーブモーターショー14】ジープ レネゲード、公式発表…小型SUV市場に参入Response. 2014年3月6日(2015年2月14日 閲覧)
  3. ^ 「Jeep® Renegade(レネゲード)」 今秋、国内で販売開始FCAジャパン 公式サイト内 2015年7月13日(2015年7月29日 閲覧)
  4. ^ ジープ、フジロックで公式パトカー&車両救助サービスを提供…日本未発売の レネゲード も登場Response.2015年7月28日
  5. ^ Jeep Renegade Black Editionを発売 - FCAジャパン 2016年6月29日
  6. ^ 「Jeep Renegade 2nd Anniversary Edition - FCAジャパン 2017年9月14日
  7. ^ 「Jeep Renegade Night Eagle」を発売 あわせてRenegade全車の装備を向上 - FCAジャパン 2018年5月31日
  8. ^ 限定車「Jeep Renegade Matte Green」を発売 - FCAジャパン 2018年9月7日(2018年9月7日閲覧)
  9. ^ 限定車「Jeep Renegade Safety Edition」を発売 - FCAジャパン 2018年9月7日(2018年9月7日閲覧)
  10. ^ 「Jeep Renegade(レネゲード)」をマイナーチェンジ - FCAジャパン 2019年2月14日(2019年4月11日閲覧)
  11. ^ 「Jeep Renegade Longitude / Trailhawk」を発売 - FCAジャパン 2019年4月11日(2019年4月11日閲覧)
  12. ^ 限定車「Jeep Renegade Night Eagle」を発売 - FCAジャパン 2019年6月3日(2019年6月5日閲覧)
  13. ^ 限定車「Jeep Wrangler」ならびに「Jeep Renegade」に海の雰囲気を演出した特別色の限定車「BIKINI Edition」登場 - FCAジャパン 2019年7月16日(2019年7月17日閲覧)
  14. ^ ジープの「ラングラー」「レネゲード」にターコイズブルーの専用ボディーカラーを採用した特別仕様車「ビキニエディション」登場 【ニュース】” (日本語). webCG. 2019年7月18日閲覧。
  15. ^ ジープ渾身の小型SUV「レネゲード」に海外試乗!カービュー 2015年2月13日(2015年2月14日 閲覧)