スティーペ・ミオシッチ

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スティーペ・ミオシッチ
Stipe Miocic in Cleveland on October 26, 2016 (cropped).jpg
基本情報
本名 スタイプ・マイオシック(英語読み)
スティペ・ミオシッチ(クロアチア語読み)
(Stipe Miocic)[1]
通称 Baddest Man On The Planet
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生年月日 (1982-08-19) 1982年8月19日(37歳)[2]
出身地 オハイオ州ユークリッド[2]
所属 ストロングスタイル・ファイトチーム
身長 193cm
体重 111kg
リーチ 203cm
階級 ヘビー級
バックボーン レスリングボクシング
テーマ曲 Till I Die
マシン・ガン・ケリー
総合格闘技戦績
総試合数 22
勝ち 19
KO勝ち 14
一本勝ち 1
判定勝ち 4
敗け 3
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スティーペ・ミオシッチStipe Miocic1982年8月19日 - )は、アメリカ合衆国男性総合格闘家オハイオ州ユークリッド出身。ストロングスタイル・ファイトチーム所属。現UFC世界ヘビー級王者。UFC世界ヘビー級新記録となる3度目の王座防衛に成功している。スタイプ・ミオシッチ[3]スティペ・ミオチッシ[2]とも表記される。

2014年のミオシッチ

来歴[編集]

オハイオ州ユークリッドでクロアチアから移民した両親の間に生まれた。高校時代は、野球アメリカンフットボールレスリングで活躍。各地の大学から8つのスカウト状が届くスポーツエリートであった。高校を卒業後に進学したクリーブランド州立大学とトレヴェッカ・ナザレン大学では、野球で州代表に選出され三塁手を務め、4年時には打率.344、ホームラン7本の活躍を収めると、メジャーリーグベースボールのスカウトから声がかかっている[4]

ダン・ボビッシュの練習相手をしたことがきっかけで総合格闘技に興味を持つようになる[4]

2006年8月3日、アマチュア総合格闘技デビュー戦で勝利を収める。その後、5連勝を飾る。

2009年、コーチにアマチュアボクシングをやってみようと誘いを受け、アマチュアボクシングデビュー戦になったクリーブランド・ゴールデングローブでいきなり優勝を果たす。ナショナル・ゴールデングローブでは、後にプロボクシングで世界王座に挑戦するブライアント・ジェニングスに準々決勝で敗れた[4]

2010年2月20日、プロ総合格闘技デビュー戦で勝利を収める。

UFC[編集]

2011年10月8日、UFC初参戦となったUFC 136でジョーイ・ベルトランと対戦し、3-0の判定勝ちを収めた。

2012年2月15日、UFC on Fuel TV 1でフィル・デ・フライズと対戦し、スタンドパンチ連打で1RKO勝ち。ノックアウト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2012年9月29日、UFC on Fuel TV 5ステファン・ストルーフェと対戦。2Rにスタンドパンチ連打でTKO負け。デビューからの無敗記録が途絶えたものの、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した[5]

2013年6月15日、UFC 161でヘビー級ランキング5位のロイ・ネルソンと対戦し、3-0の判定勝ち。全ラウンドを通して優勢に試合を進め、30-27のフルマークの判定勝ちを収めた[6]

2014年1月25日、UFC on FOX 10でヘビー級ランキング12位のガブリエル・ゴンザーガと対戦し、3-0の判定勝ち。

2014年5月31日、UFC Fight Night: Miocic vs. Maldonadoファビオ・マルドナドと対戦し、右ストレートからのパウンドで1RTKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。当初は同大会でジュニオール・ドス・サントスと対戦する予定であったが、ドス・サントスが拳を負傷し欠場した。

2014年12月13日、UFC on FOX 13で前UFC世界ヘビー級王者でヘビー級ランキング2位のジュニオール・ドス・サントスと対戦し、一進一退の攻防を繰り広げるも、0-3の5R判定負け。タイトル戦線から一歩退くも、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2015年5月10日、UFC Fight Night: Miocic vs. Huntにて、ヘビー級ランキング5位のマーク・ハントと対戦。全局面でハントを圧倒し、5RにパウンドでTKO勝ち。

2016年1月2日、UFC 195でヘビー級ランキング2位のアンドレイ・アルロフスキーと対戦。1R序盤に右フックでダウンを奪うとそのままパウンドで秒殺TKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

UFC世界王座獲得[編集]

2016年5月14日、UFC 198のUFC世界ヘビー級タイトルマッチで王者ファブリシオ・ヴェウドゥムに挑戦。前進したヴェウドゥムにカウンターの右ショートフックで1RKO勝ちを収め王座獲得に成功。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2016年9月10日、地元クリーブランドで開催されたUFC 203のUFC世界ヘビー級タイトルマッチでヘビー級ランキング3位の挑戦者アリスター・オーフレイムと対戦。序盤に左ストレートでダウンを奪われたが、直ぐに巻き返しパウンドで1RTKO勝ちを収め王座の初防衛に成功。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2017年5月13日、UFC 211のUFC世界ヘビー級タイトルマッチでヘビー級ランキング4位のジュニオール・ドス・サントスと再戦し、右ストレートからのパウンドで1RTKO勝ちを収め、リベンジを果たすと共に2度目の王座防衛に成功。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2018年1月20日、UFC 220のUFC世界ヘビー級タイトルマッチでヘビー級ランキング1位のフランシス・ガヌーと対戦。終始テイクダウンとグラウンドで圧倒し、3-0の5R判定勝ち。UFCヘビー級新記録となる3度目の王座防衛に成功した。

世界王座陥落[編集]

2018年7月7日、UFC 226のUFC世界ヘビー級タイトルマッチで一階級下のUFC世界ライトヘビー級王者ダニエル・コーミエの挑戦を受け、右フックからのパウンドで1RKO負けを喫し、王座陥落した。

UFC世界王座奪還[編集]

2019年8月17日、UFC 241のUFC世界ヘビー級タイトルマッチで王者ダニエル・コーミエと再戦し、4Rに左ボディブローを効かせ、失速したコーミエにスタンドパンチの連打でTKO勝ち。リベンジを果たすとともに王座奪還に成功し、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

ファイトスタイル[編集]

レスリングで鍛えた体幹の強さと、ゴールデングローブを獲得したボクシングテクニックを併せ持つ[7]。高い精度の打撃を誇り、強烈かつ的確にパンチを当てることができるストライカーである。しかし、決して打撃一辺倒ではなく、レスリングやグラウンドでのレベルも非常に高い。スタミナも豊富であり、5Rマッチも容易に戦い抜く。また、試合中の無駄な動きが少なく、終始相手の持ち味を潰すクレバーな選手である。

人物 ・エピソード[編集]

  • UFC 220フランシス・ガヌーに勝利し、UFCヘビー級新記録となる3度目の王座防衛に成功した際に、クロアチア大統領コリンダ・グラバル=キタロヴィッチと同首相アンドレイ・プレンコヴィッチと面談し祝福を受けた[8][9]。またUFC 241ダニエル・コーミエからヘビー級王座を奪還した際には、クリーブランドのミオシッチがトレーニングしているジムをコリンダ・グラバル=キタロヴィッチ大統領が訪れ、大統領のパンチをミオシッチがミットで受けるなどトレーニングを共にした[10][11]
  • クロアチア系アメリカ人であり、憧れの選手にはミルコ・クロコップを挙げている[2]
  • リーボックのユニフォーム制度が始まる前はクロアチアの国旗を模したトランクスを着用していた。また、ミルコに声をかけられてクロアチアでのトレーニングにも参加した。
  • 背中に「強力型戦闘隊」と漢字でタトゥーを入れている。これは「ストロングスタイル・ファイトチーム」のチーム名を漢字に直訳したものであり、ミオシッチ以外にも同チームに所属する複数のファイターが同様のタトゥーを入れている。
  • 格闘家である現在も消防士として働いており、本人は「(消防士を辞めようと思ったことは)一度もないよ。辞める理由がない。人助けが好きだし、ファイターとしてのキャリアがどうなるか分からないし。仕事が大好きで、忙しいのが好きなんだ。」と語っている[12]
  • 2016年に結婚し、2018年には女児を設けている。

戦績[編集]

総合格闘技 戦績
22 試合 (T)KO 一本 判定 その他 引き分け 無効試合
19 14 1 4 0 0 0
3 2 0 1 0
勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
ダニエル・コーミエ 4R 4:09 TKO(スタンドパンチ連打) UFC 241: Cormier vs. Miocic 2
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2019年8月17日
× ダニエル・コーミエ 1R 4:33 KO(右フック→パウンド) UFC 226: Miocic vs. Cormier
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2018年7月7日
フランシス・ガヌー 5分5R終了 判定3-0 UFC 220: Miocic vs. Ngannou
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2018年1月20日
ジュニオール・ドス・サントス 1R 2:22 TKO(右ストレート→パウンド) UFC 211: Miocic vs. dos Santos 2
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2017年5月13日
アリスター・オーフレイム 1R 4:27 KO(パウンド) UFC 203 :Miocic vs Overeem
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2016年9月10日
ファブリシオ・ヴェウドゥム 1R 2:47 KO(右フック) UFC 198: Werdum vs. Miocic
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2016年5月14日
アンドレイ・アルロフスキー 1R 0:54 TKO(右フック→パウンド) UFC 195: Lawler vs. Condit 2016年1月2日
マーク・ハント 5R 2:47 TKO(パウンド) UFC Fight Night: Miocic vs. Hunt 2015年5月10日
× ジュニオール・ドス・サントス 5分5R終了 判定0-3 UFC on FOX 13: dos Santos vs. Miocic 2014年12月13日
ファビオ・マルドナド 1R 0:35 TKO(右ストレート→パウンド) UFC Fight Night: Miocic vs. Maldonado 2014年5月31日
ガブリエル・ゴンザーガ 5分3R終了 判定3-0 UFC on FOX 10: Henderson vs. Thomson 2014年1月25日
ロイ・ネルソン 5分3R終了 判定3-0 UFC 161: Evans vs. Henderson 2013年6月15日
× ステファン・ストルーフェ 2R 3:50 TKO(スタンドパンチ連打) UFC on Fuel TV 5: Struve vs. Miocic 2012年9月29日
シェーン・デルロサリオ 2R 3:15 TKO(グラウンドでの肘打ち) UFC 146: Dos Santos vs. Mir 2012年5月26日
フィル・デ・フライズ 1R 0:43 KO(スタンドパンチ連打) UFC on Fuel TV 1: Sanchez vs. Ellenberger 2012年2月15日
ジョーイ・ベルトラン 5分3R終了 判定3-0 UFC 136: Edgar vs. Maynard 3 2011年10月8日
ボビー・ブレンツ 2R 4:27 ギブアップ(ローキック) NAAFS - Fight Night in the Flats 7
【NAAFSヘビー級タイトルマッチ】
2011年6月4日
ウィリアム・ペン 1R 2:23 KO(パンチ) NAAFS - Caged Vengeance 9 2011年4月16日
グレゴリー・メイナード 2R 1:43 TKO(パンチ連打) NAAFS - Night of Champions 2010 2010年12月4日
ジェレミー・ホルム 1R 1:36 KO(パンチ連打) NAAFS - Rock N Rumble 4 2010年8月28日
ポール・バリー 2R 1:32 TKO(パンチ連打) Moosin - God of Martial Arts 2010年5月21日
コーリー・マリス 1R 0:17 TKO(パンチ連打) NAAFS - Caged Fury 9 2010年2月20日

獲得タイトル[編集]

  • 第19代UFC世界ヘビー級王座 (2016年)
  • 第21第UFC世界ヘビー級王座(2019年)

表彰[編集]

  • UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト(3回)
  • UFC パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(5回)
  • UFC ノックアウト・オブ・ザ・ナイト(1回)
  • SHERDOG ビートダウン・オブ・ザ・イヤー(2015年)

ペイ・パー・ビュー販売件数[編集]

開催年月日 イベント 販売件数 備考
2016年5/14_5月14日 UFC 198: ファブリシオ・ヴェウドゥム vs. スティーペ・ミオシッチ 021_21万7千件
2016年9/10_9月10日 UFC 203: スティーペ・ミオシッチ vs. アリスター・オーフレイム 045_45万件
2017年5/13_5月13日 UFC 211: スティーペ・ミオシッチ vs. ジュニオール・ドス・サントス 2 030_30万件
2018年1/21_1月21日 UFC 220: スティーペ・ミオシッチ vs. フランシス・ガヌー 035_35万件
2018年7/10_7月10日 UFC 226: スティーペ・ミオシッチ vs. ダニエル・コーミエ 040_40万件

脚注[編集]

関連項目[編集]

前王者
ファブリシオ・ヴェウドゥム
第19代UFC世界ヘビー級王者

2016年5月14日 - 2018年7月7日

次王者
ダニエル・コーミエ
前王者
ダニエル・コーミエ
第21代UFC世界ヘビー級王者

2019年8月17日 - 現在

次王者
N/A