ステレオ太陽族
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『ステレオ太陽族』 | ||||
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サザンオールスターズ の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
1981年4月 - 6月 VICTOR STUDIO KRS STUDIO | |||
ジャンル |
ロック ジャズ[1] AOR[1] ゴスペル[2] メンフィス・ソウル[2] ブルース[2] | |||
時間 | ||||
レーベル |
Invitation タイシタレーベル(再発盤) | |||
プロデュース |
高垣健 サザンオールスターズ | |||
チャート最高順位 | ||||
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サザンオールスターズ アルバム 年表 | ||||
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『ステレオ太陽族』収録のシングル | ||||
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『ステレオ太陽族』(ステレオたいようぞく)は、サザンオールスターズの4枚目のオリジナル・アルバムであり、本作の9曲目に収録されている楽曲名でもある。1981年7月21日にレコードで発売。発売元はInvitation。
1984年6月21日、1998年4月22日、2008年12月3日にCDで再発売されている。1989年6月25日にはCDとカセットテープで再発売された。また、2014年12月17日からはダウンロード配信、2019年12月20日からはストリーミング配信が開始されている[3][4]。
背景[編集]
前作『タイニイ・バブルス』から、約1年4か月ぶりに発売された作品[5]。タイトルは、石原慎太郎原作の映画『太陽の季節』に登場し、1960年前後のサーファーなどの若者を指した太陽族から来ている[6]。
編曲やサポートメンバーとして八木正生が全面サポートしており[5]、今までのサザンのサウンドとは変わったりしている[6]。
リリース[編集]
1989年の再発盤では、パーカッションの野沢秀行の名前が「野沢和之」と誤ってクレジットされてしまっている。1998年の再発盤の初回限定盤は、オリジナルLP復刻ジャケット(紙ジャケット)仕様で、黒柳徹子によるライナーノーツが封入されている。
本作以降バーニングプロダクションがプロデュースから離れる。また、このアルバムはバーニングが権利を持った楽曲が収録された最後のアルバムである。
再発売[編集]
- 1984年6月21日(CD)VDR-34
- 1989年6月25日(CD)VDR-7004・(CT)VCF-5004
- 1998年4月22日(CD)VICL-60214 音量改善
- 2008年12月3日(CD)VICL-63304 リマスタリング
プロモーション[編集]
本作に収録されている数曲は、桑田佳祐が音楽担当を務めた映画『モーニング・ムーンは粗雑に』に使用されている[6]。
批評[編集]
桑田は2015年になって、本作のジャケットを見た時に「お面にセーラー服はひどいな」と述べている[7]。
当時サザンのレコーディング・エンジニアを担当していた猪俣彰三は、本作のドラムの録り方にこだわって収録したところ、後日ドラムの松田弘から「『ステレオ太陽族』のドラムの音はあまり好きじゃなかった」と言われ、反省したという[8]。
収録曲[編集]
- シングル収録曲は各シングルで説明しているため、ここでは説明を省略する。なお、オリジナル・アナログ盤では7曲目からがB面となっていた。
- Hello My Love (3:58)
- (作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ/弦管編曲:八木正生)
- MY FOREPLAY MUSIC (3:57)
- 素顔で踊らせて (4:23)
- 夜風のオン・ザ・ビーチ (4:17)
- (作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ)
- 恋の女のストーリー (3:56)
- (作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ)
- 映画『モーニング・ムーンは粗雑に』挿入歌。
- スローテンポな楽曲である。高木澪が劇中で歌い歌手としてのデビューシングルとなった。
- 我らパープー仲間 (4:16)
- ラッパとおじさん (Dear M.Y's Boogie) (4:30)
- (作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ/弦管編曲:八木正生)
- 全英語詞曲。ただ、歌詞中のセリフは日本語になっているが、こちらは歌詞カードに記載されていない。タイトルのモチーフであり、歌詞に登場するMr.Yagiは本作を中心に編曲に携わるサポートメンバーの八木正生のことを指す[5]。また、クインシー・ジョーンズの名前も登場している。
- Let's Take a Chance (4:18)
- (作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ/弦管編曲:八木正生)
- 映画『モーニング・ムーンは粗雑に』挿入歌。
- ステレオ太陽族 (1:29)
- (作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ)
- 映画『男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日』挿入歌。
- ムクが泣く (2:42)
- 朝方ムーンライト (3:39)
- (作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ)
- シングル「Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)」のカップリング曲。
- Big Star Blues (ビッグスターの悲劇) (3:13)
- (作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ)
- 12枚目シングル。
栞 のテーマ (4:33)- (作詞・作曲:桑田佳祐/編曲:サザンオールスターズ)
- 13枚目シングルとして本作からシングルカットされた。
参加ミュージシャン[編集]
- 桑田佳祐 - ボーカル(#1~9,11~13)、ギター(#1~13)
- 大森隆志 - リードギター、コーラス(#1~13)
- 原由子 - キーボード、コーラス(#1~13)
- 関口和之 - ベース、コーラス(#1~13)、ボーカル(#10)
- 松田弘 - ドラムス、コーラス(#1~13)
- 野沢秀行 - パーカッション、コーラス(#1~13)
脚注[編集]
- ^ a b 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p111
- ^ a b c 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p144
- ^ サザン、全266曲を世界111ヶ国で配信 オリコン 2014年12月17日配信, 2020年6月4日閲覧
- ^ サザン関連全972曲 サブスク一斉解禁 メンバーソロ曲も対象に オリコン 2019年12月20日配信, 2019年12月20日閲覧
- ^ a b c d 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p108-111
- ^ a b c サザンオールスターズの音=カラーを明確に表出させた『ステレオ太陽族』 What's in Tokyo 2019年10月26日配信, 2020年7月12日閲覧
- ^ サザンオールスターズ会報「代官山通信 vol.130」8ページより
- ^ 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p31
- ^ サザンオールスターズの傑作アルバム『ステレオ太陽族』制作秘話 music-calendar
外部リンク[編集]
- ステレオ太陽族 - SOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE
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