ゼットランド侯爵

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ゼットランド侯爵ダンダス家の紋章のエスカッシャン部分

ゼットランド侯爵英語: Marquess of Zetland)は、イギリス侯爵位。連合王国貴族爵位。

カースのダンダス準男爵、ダンダス男爵、ゼットランド伯爵を前身とし、第3代ゼットランド伯爵ローレンス・ダンダス1892年に叙されたことに始まる。

歴史[編集]

1880年に描かれたゼットランド伯爵ダンダス家の本邸アスク・ホール英語版

ダンダス家の祖ローレンス・ダンダス英語版(1710–1781)は、1745年ジャコバイトの反乱鎮圧戦争と1756年から1763年にかけての七年戦争において英国陸軍に商品を提供することで財を築いた[1]庶民院議員として政界でも活躍し、1762年11月23日にはグレートブリテン準男爵位「リンリスゴー州におけるカースのダンダス準男爵(Baronet, of Kerse in the County of Linlithgow)」に叙せられた[2]

その長男である第2代準男爵サー・トマス・ダンダス英語版(1741–1820)ホイッグ党の庶民院議員として活躍し、1794年8月13日にはグレートブリテン貴族爵位「ヨーク州におけるノース・ヨークシャー・アスクのダンダス男爵 (Baron Dundas, of Aske, North Yorkshire in the County of York)」に叙せられた[3]。これが貴族としてのダンダス家の始まりである。

その息子ローレンス・ダンダス英語版(1766–1839)も襲爵前にホイッグ党の庶民院議員を務め、1820年に父から第2代ダンダス男爵位を継承し、さらに晩年の1838年7月2日連合王国貴族爵位「ゼットランド伯爵(Earl of Zetland)」に叙せられた[4]

その長男である2代ゼットランド伯爵トマス・ダンダス(1795–1873)には子供がなかったため、3代ゼットランド伯爵位は初代伯の末子の長男であるローレンス・ダンダス(1844–1929)が継承した。彼は自由党の政治家として自由党政権期の1889年から1892年にかけてアイルランド総督を務め、1892年8月22日には「オークニー及びゼットランド州におけるロナルドシー伯爵 (Earl of Ronaldshay, in the County of Orkney and Zetland)」と「ゼットランド侯爵(Marquess of Zetland)」に叙せられた[5][6]

その息子である第2代ゼットランド侯爵ローレンス・ジョン・ラムリー・ダンダス (1876–1961)は、保守党の政治家として保守党政権期の1935年から1940年にかけて植民地インドの事務を司るインド大臣(インド・ビルマ担当大臣)を務めている[7][8]

彼の死後、その長男であるローレンス・アルフレッド・マーヴィン・ダンダス英語版(1908–1989)が第3代ゼットランド侯爵位を継承した[9]。彼の死後は、その長男ローレンス・マーク・ダンダス英語版(1937-)が4代侯爵位を継承し、2015年現在も彼が当主である[10]

一族の本邸はノース・ヨークシャーのリッチモンド英語版にあるアスク・ホール英語版である。同邸宅は1763年に初代準男爵ローレンス・ダンダスが購入して以来、2015年現在に至るまでダンダス家が所有し続けている。ただし3代ゼットランド侯爵ローレンスの代の1962年から1963年にかけて屋敷の規模を縮小改築している[11]

従属爵位・準男爵位[編集]

上記の経緯から現在の当主第4代ゼットランド侯爵ローレンス・マーク・ダンダス英語版は、ゼットランド侯爵位の他に以下の4つの従属爵位・準男爵位を保有している[10]

(6th Earl of Zetland)
(4th Earl of Ronaldshay, in the County of Orkney and Zetland)
(6th Baron Dundas, of Aske, North Yorkshire in the County of York)
  • リンリスゴー州におけるカースの8代ダンダス準男爵 (1762年創設グレートブリテン準男爵位)
(8th Baronet, of Kerse in the County of Linlithgow)

歴代当主一覧[編集]

カースのダンダス準男爵 (1762年)[編集]

  • 初代準男爵サー・ローレンス・ダンダス英語版 (1710–1781)
  • 2代準男爵サー・トマス・ダンダス英語版 (1741–1820) (1794年にダンダス男爵に叙される)

ダンダス男爵 (1794年)[編集]

  • 初代ダンダス男爵トマス・ダンダス英語版 (1741–1820)
  • 2代ダンダス男爵ローレンス・ダンダス英語版 (1766–1839) (1838年にゼットランド伯爵に叙される)

ゼットランド伯 (1838年)[編集]

ゼットランド侯 (1892年)[編集]

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ Family History” (英語). Zetland Estates. 2015年9月24日閲覧。
  2. ^ Lundy, Darryl. “Rt. Hon. Sir Lawrence Dundas of Kerse, 1st Bt.” (英語). thepeerage.com. 2015年9月24日閲覧。
  3. ^ Lundy, Darryl. “Thomas Dundas, 1st Baron Dundas of Aske” (英語). thepeerage.com. 2015年9月24日閲覧。
  4. ^ Lundy, Darryl. “Lawrence Dundas, 1st Earl of Zetland” (英語). thepeerage.com. 2015年9月24日閲覧。
  5. ^ Lundy, Darryl. “Thomas Dundas, 2nd Earl of Zetland” (英語). thepeerage.com. 2015年9月23日閲覧。
  6. ^ "Dundas, Lawrence (DNDS862L)". A Cambridge Alumni Database. University of Cambridge. 
  7. ^ Lundy, Darryl. “Lawrence John Lumley Dundas, 2nd Marquess of Zetland” (英語). thepeerage.com. 2015年9月24日閲覧。
  8. ^ "Dundas, Lawrence John Lumley, Earl of Ronaldshay (DNDS894LJ)". A Cambridge Alumni Database. University of Cambridge. 
  9. ^ Lundy, Darryl. “Lawrence Aldred Mervyn Dundas, 3rd Marquess of Zetland” (英語). thepeerage.com. 2015年9月24日閲覧。
  10. ^ a b Lundy, Darryl. “Lawrence Mark Dundas, 4th Marquess of Zetland” (英語). thepeerage.com. 2015年9月24日閲覧。
  11. ^ Aske Hall” (英語). Zetland Estates. 2015年9月24日閲覧。