タムシバ

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タムシバ
Magnolia salicifolia タムシバ 田虫葉 DSCF0104.JPG
タムシバ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: モクレン目 Magnoliales
: モクレン科 Magnoliaceae
: モクレン属 Magnolia
: タムシバ M. salicifolia
学名
Magnolia salicifolia (Sieb. et Zucc.) Maxim.
和名
タムシバ
英名
willow-leafed magnolia
anise magnolia

タムシバ(田虫葉、学名:Magnolia salicifolia)はモクレン科モクレン属の落葉小高木。別名を「ニオイコブシ」といい、花には芳香がある。早春に白い6弁花をに先立って咲かせる。

特徴[編集]

コブシに比べると幹回りも背丈も小さめである[1]。花はコブシに似るが、コブシが花の下に葉が一枚ついているのに対し、タムシバは花の下に葉がない[1]。ただし、葉の出現には個体差があるため花の咲き始めでは見分けにくい場合がある[1]

葉はコブシの葉が広倒卵形であるのに対し、タムシバは広披針形または長楕円形で、かつタムシバの方が細長い。葉裏もタムシバの葉裏は白味を帯びている(コブシは緑色)。またタムシバの葉は噛むと独特の甘味がある[1]

果実は袋果が集まった集合果で、タムシバの果実はコブシに比べるとやや小型で、形も捻じ曲がらない。

3月末から4月初旬にまだ冬枯れの山々を白く彩るタムシバ(高木型)

名称[編集]

「カムシバ(噛む柴)」の別名をもつが、これは葉や枝を噛むと独特の甘味がするためにこの名前がついた[1]。これが転じて和名の「タムシバ」となったといわれる[1]

高木型と低木型[編集]

タムシバは西日本に分布する高木型と東日本に分布する低木型がある。高木型は雄しべ数40~60、雌しべ数30~50であり、低木型は雄しべ数50~70、雌しべ数15~40と大きく異なっており、これら2型は別種と考えられる(未記載)[2]

用途[編集]

  • 庭木
  • コブシと同じように、その蕾が『辛夷』として漢方薬に利用される。
  • 春先の新芽が食用とされた。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f 薬草園だより vol.2013.4月創刊号”. 神戸学院大学薬学部附属薬用植物園. 2020年3月8日閲覧。
  2. ^ 高橋和規 『モクレン科タムシバの種分化』 森林総合研究所関西支所研究情報 No.98 2010年。