ダスティン・ペドロイア

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ダスティン・ペドロイア
Dustin Pedroia
Dustin Pedroia in 2017 (36503781553).jpg
ボストン・レッドソックスでの現役時代
(2017年9月18日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 カリフォルニア州ヨロ郡ウッドランド
生年月日 (1983-08-17) 1983年8月17日(37歳)
身長
体重
5' 9" =約175.3 cm
170 lb =約77.1 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 二塁手
プロ入り 2004年 MLBドラフト2巡目
初出場 2006年8月22日
最終出場 2019年4月17日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
WBC 2009年
獲得メダル
男子 野球
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
パンアメリカン競技大会
2003 野球

ダスティン・ルイス・ペドロイアDustin Luis Pedroia, 1983年8月17日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ヨロ郡ウッドランド出身の元プロ野球選手二塁手)。右投右打。愛称はレーザー・ショウLaser Show)。

経歴[編集]

2003年7月に開催されたサントドミンゴパンアメリカン競技大会の野球アメリカ合衆国代表に選出された[1]

2004年MLBドラフト2巡目(全体65位)でボストン・レッドソックスに指名され、7月21日に契約。大学時代のチームメイトにはイアン・キンズラーアンドレ・イーシアージェフ・レリッシュ英語版トラビス・バックらがいる。

2006年8月17日にメジャーデビューを果たした。しかし、2006年は目立った成績を残すことは出来なかった。2006年オフにマーク・ロレッタヒューストン・アストロズに移籍したため、2007年は、本来のポジションは遊撃手ながら、二塁手のレギュラーとして開幕を迎えた。

2007年は4月の月間打率は.182だったが、5月の打率は.415を記録。アメリカンリーグ第9週に当たる5月28日から6月3日にかけて、出場した全6試合でヒットを放ち、そのうち3試合で「猛打賞」の固め打ち。特に6月1日からのニューヨーク・ヤンキースとの3連戦では、14打数8安打、5打点の活躍で、その週のMVPに選出されると共に、5月の月間最優秀新人にも選出された。このシーズンは打率.317・8本塁打・50打点を記録し、アメリカンリーグの新人王のタイトルを獲得した。

2008年は6月に打率が2割6分台まで下がったが、後半戦は好調で打率.345を記録した。トータルでは.326でジョー・マウアーと2厘差で首位打者のタイトルを逃したが、得点(118)・安打(213)・二塁打(54)の3部門でリーグ1位となった(200安打・50二塁打は球団史上3人目)[2]テリー・フランコーナ監督が「どんな展開でも、人生最後のゲームのように懸命にプレーする」と評し、チームに好影響を与えた[3]マニー・ラミレスが移籍し、デビッド・オルティーズマイク・ローウェルJ・D・ドリューらなど故障者が続出したチームの穴を埋め、ポストシーズン進出のキーマンとなった[2]。シーズン終了後にはゴールドグラブ賞シルバースラッガー賞を受賞。そしてカル・リプケンライアン・ハワードに次いで史上3人目となる新人王の翌年にMVPを受賞した。12月3日にはレッドソックスと総額4,050万ドルの6年契約(2015年・1100万ドルの球団オプション付き)に合意した[4]

2009年開幕前の3月に開催された第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)アメリカ合衆国代表に選出された。同大会では主に2番打者として起用されるが、練習で左脇腹を痛め2次ラウンドから登録を外れる。

2010年6月24日のコロラド・ロッキーズ戦で1試合3本塁打を記録するなど、75試合で12本塁打を放っていた。しかし、翌6月25日のサンフランシスコ・ジャイアンツ戦で自打球を足に当て、舟状骨を骨折した為、故障者リストする事になった[5]8月に一度復帰したものの、まだ痛みが残っていた為、2試合に出ただけで再度故障者リスト入りとなった[5]。この年は75試合の出場にとどまり、12本塁打41打点9盗塁、打率.288だった。

2011年は159試合に出場して打率.307、21本塁打、91打点、26盗塁と自己最高の成績を残した。オフには3年ぶり2度目となるゴールドグラブ賞を受賞した[6]

2012年は141試合に出場して打率.290、15本塁打、65打点、20盗塁を記録した。

2013年7月には3年ぶりとなるオールスターに選出され、7月24日にはレッドソックスと総額1億1000ドルの8年契約に合意した[7][8]。この年はチーム最多の160試合に出場して打率.301、9本塁打、84打点、17盗塁を記録した。オフには2年ぶり3度目のゴールドグラブ賞を受賞した[9]

2014年5月2日のオークランド・アスレチックス戦でシーズン初本塁打を放ち、メジャー通算100本塁打に到達した[10]。レッドソックス在籍中に100本塁打・100盗塁を達成したのは、カール・ヤストレムスキー以来球団史上2人目の快挙となった[11]。9月11日、左手首の手術を受けたことを球団が発表[12]。シーズンの残りの試合は全て欠場した。左手首の問題は4月4日の本拠地開幕戦から慢性的に続いていたという[12]。その影響もありこの年は、打率・出塁率・長打率などの打撃成績はレギュラー定着後最低の成績となった。オフに2年連続となるゴールドグラブ賞を受賞した。

2015年は、93試合の出場に留まった。打率.291、42打点という成績を残した他、3年ぶりの2桁本塁打となる12本塁打を放った。

2016年は154試合に出場して打率.318、15本塁打、74打点、7盗塁を記録した。オフの10月12日に左膝の半月板手術を受けた。

2017年4月21日のボルチモア・オリオールズ戦でマニー・マチャドからスライディングを受け、左膝を負傷した[13]。この故障も影響し、3度故障者リスト入り。出場試合は105試合に留まった。オフの10月25日に左膝軟骨の修復手術を受け、復帰まで7ヶ月かかる見通しとなった[14]

2018年は開幕を故障者リストで迎えた。5月26日に復帰したが、6月2日に左膝の炎症で10日間故障者リスト入り[15]。8月4日には60日間の故障者リストに入った[16]。9月7日に2018年シーズンの出場はないことをレッドソックスが発表した[17]。出場は5月のわずか3試合に留まった。チームは108勝54敗を残し、ドジャースとのワールドシリーズにも勝利した。ポストシーズンのロースターに入らなかったが、自身3度目のワールドシリーズ優勝となった。1931年から数えて3度のワールドシリーズ優勝を経験した2人目の選手となった(もう1人はデビッド・オルティーズ[18]12月までリハビリを行い、年が明けて2019年1月から復帰時期は未定のまま、ランニングを再開。[19]

2019年スプリングトレーニングで実戦復帰したが、開幕は故障者リスト入りして迎えた。4月9日にシーズン初出場を果たしたが、同月18日に再び故障者リスト入り。マイナーでリハビリをするもうまくいかず、5月27日には60日の故障者リストに入り、無期限の休養に入ることが球団公式サイトで発表された[20][21]。記者会見で現役続行は「分からない。この時間を利用してその点も考える」と引退の可能性を示した。

2021年2月1日、現役引退を発表した[22]

プレースタイル[編集]

公称身長175cm(2016年には、「170cm」を自称する[23])ながら、広い守備範囲と堅実なグラブ捌きを見せる。打撃面ではフルスウィングながら、コンタクトが非常に上手いので、三振を喫することはほとんどない。

同じような体型でプレースタイルが似ているデビッド・エクスタインとよく比較される。

グッズが作られるなど定着している愛称のレーザー・ショウは、同僚オルティズの2010年開幕直後の不振について記者会見で擁護する発言から生まれた。「僕も以前60打席で打率.170だった事があり、みんなに殺されそうだった事があるよ。そうしたらどうなったと思う?レーザー・ショウが始まったんだ」。[24]これは自身がMVPを受賞した時の事についての言及であるが、この中で「レーザー・ショウ」と言うペドロイアらしいユニークな言い回しと彼のラインドライブを量産する打撃スタイルが合致したことから、今では愛称として親しまれるようになった。

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2006 BOS 31 98 89 5 17 4 0 2 27 7 0 1 1 0 7 0 1 7 1 .191 .258 .303 .561
2007 139 581 520 86 165 39 1 8 230 50 7 1 5 2 47 1 7 42 8 .317 .380 .442 .823
2008 157 726 653 118 213 54 2 17 322 83 20 1 7 9 50 1 7 52 17 .326 .376 .493 .869
2009 154 714 626 115 185 48 1 15 280 72 20 8 3 6 74 3 5 45 19 .296 .371 .447 .819
2010 75 351 302 53 87 24 1 12 149 41 9 1 2 6 37 1 4 38 7 .288 .367 .493 .860
2011 159 731 635 102 195 37 3 21 301 91 26 8 2 7 86 6 1 85 12 .307 .387 .474 .861
2012 141 623 563 81 163 39 3 15 253 65 20 6 1 6 48 3 5 60 9 .290 .347 .449 .797
2013 160 724 641 91 193 42 2 9 266 84 17 5 0 7 73 4 3 75 24 .301 .372 .415 .787
2014 135 609 551 72 153 33 0 7 207 53 6 6 0 6 51 1 1 75 14 .278 .337 .376 .712
2015 93 425 381 46 111 19 1 12 168 42 2 2 1 3 38 1 2 51 6 .291 .356 .441 .797
2016 154 698 633 105 201 36 1 15 284 74 7 4 1 3 61 0 0 73 24 .318 .376 .449 .825
2017 105 463 406 46 119 19 0 7 159 62 4 3 2 4 49 4 2 48 11 .293 .369 .392 .760
2018 3 13 11 1 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 2 0 0 1 0 .091 .231 .091 .322
2019 6 21 20 1 2 0 0 0 2 1 0 0 0 0 1 0 0 2 2 .100 .143 .100 .243
MLB:14年 1512 6777 6031 922 1805 394 15 140 2649 725 138 46 25 59 624 25 38 654 154 .299 .365 .439 .805
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績[編集]



二塁(2B) 遊撃(SS)
























2006 BOS 27 45 73 3 17 .975 6 7 13 1 4 .952
2007 137 259 360 6 78 .990 -
2008 157 279 448 6 101 .992 -
2009 154 253 404 6 93 .991 -
2010 75 137 212 3 50 .991 -
2011 159 290 425 7 81 .990 -
2012 139 228 392 5 100 .992 -
2013 160 254 429 5 102 .993 -
2014 135 247 405 2 96 .997 -
2015 92 165 272 6 61 .986 -
2016 152 245 362 6 98 .990 -
2017 98 156 208 2 59 .995 -
2018 3 7 7 0 1 1.000 -
2019 4 9 7 0 3 1.000 -
MLB 1492 2574 4004 57 940 .991 6 7 13 1 4 .952

表彰[編集]

記録[編集]

背番号[編集]

  • 64(2006年)
  • 15(2007年 - )

代表歴[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 2003 Pan American Team Roster USABaseball.com: The Official Site of USA Baseball (英語) (2010年9月21日) 2017年7月2日閲覧
  2. ^ a b 「ボストン・レッドソックス [レイズの後塵拝するも、貫禄の2年連続ポストシーズン進出]」『メジャー・リーグ記録集計号 ザ・スタッツブック 2008』、ベースボールマガジン社、2008年、雑誌 20449-11/20、27頁。
  3. ^ 出野哲也「MVPの栄冠を手にするにはだれか? 両リーグの候補者たちのセールス&ウィークポイントを徹底検証!」『月刊スラッガー』2008年12月号、日本スポーツ企画出版社、2008年、雑誌15509-12、14頁
  4. ^ Gammons, Peter (2008年12月3日). “JonesRed Sox lock up Pedroia with new $40.5 million contract” (英語). ESPN.com. 2008年12月4日閲覧。
  5. ^ a b 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2011』廣済堂出版、2011年、77頁。ISBN 978-4-331-51518-1。
  6. ^ Jacoby Ellsbury, Adrian Gonzalez and Dustin Pedroia selected to 2011 Rawlings Gold Glove Team”. MLB.com Red Sox Press Release (2011年11月2日). 2014年7月27日閲覧。
  7. ^ Red Sox, Dustin Pedroia agree to 8-year contract”. MLB.com Red Sox Press Release (2013年7月24日). 2014年7月27日閲覧。
  8. ^ Ian Browne (2013年7月24日). “Pedroia makes deal official in place he calls home”. MLB.com. 2014年7月27日閲覧。
  9. ^ Dustin Pedroia and Shane Victorino receive 2013 Rawlings Gold Glove Awards”. MLB.com Red Sox Press Release (2013年10月29日). 2014年7月27日閲覧。
  10. ^ Dustin Pedroia's 100th homer, a grand slam, powers Red Sox in rout”. ESPN.com (2014年5月2日). 2014年10月13日閲覧。
  11. ^ Gordon Edes (2014年5月3日). “Sox a little light in 100-100 club”. ESPN.com. 2014年10月13日閲覧。
  12. ^ a b Dustin Pedroia has wrist surgery”. ESPN.com (2014年9月11日). October 13< 2014閲覧。
  13. ^ Machado slide leads to tense Sox-O's ending”. MLB.com. 2019年5月28日閲覧。
  14. ^ レッドソックスのペドロイア、膝手術で18年シーズンは開幕絶望”. フランス通信社 (2017年10月26日). 2017年11月12日閲覧。
  15. ^ “レッドソックス・ペドロイア、左膝炎症でDL入り”. 日刊スポーツ. (2018年6月3日). https://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/201806030000248.html 2018年10月7日閲覧。 
  16. ^ “Red Sox's Dustin Pedroia: Moved to 60-day DL”. (2018年8月4日). https://www.cbssports.com/fantasy/baseball/news/red-soxs-dustin-pedroia-moved-to-60-day-dl/ 2018年8月4日閲覧。 
  17. ^ Dustin Pedroia's 2018 season officially over”. MLB. 2018年9月7日閲覧。
  18. ^ Boston Red Sox win 2018 World Series.”. MLB. 2018年10月29日閲覧。
  19. ^ 村上雅則、友成那智『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2019』廣済堂出版、2019年、41頁。ISBN 978-4-331-52217-2。
  20. ^ 元ア・リーグMVPが引退危機? 左膝故障の発端はマチャドの“危険スライディング”か”. Full-count. 2019年5月28日閲覧。
  21. ^ Pedroia on playing again: 'I'm not sure'”. MLB.com. 2019年5月28日閲覧。
  22. ^ 'True Red Sox': Pedroia retires after 14 years”. MLB.com (2020年2月1日). 2020年2月2日閲覧。
  23. ^ Pedroia’s 2-out homer in 9th rallies Red Sox over Angels 5-3”. Associated Press News (2016年8月1日). 2017年7月5日閲覧。
  24. ^ [1]Why is Dustin Pedroia called "Laser Show"?
  25. ^ “フィールディング・バイブル賞発表 統計学を基に守備の名手を選出”. スポニチアネックス. (2016年11月1日). http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2016/11/01/kiji/K20161101013642800.html 2016年11月1日閲覧。 

関連項目[編集]