ダービス・パットン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ダービス・パットン Portal:陸上競技
Osaka07 D8A 4-100 US celebrating.jpg
2007年大阪世界選手権 (左から2人目)
選手情報
ラテン文字 Darvis Patton
愛称 ドック
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
競技 陸上競技 (短距離走)
種目 100m, 200m
大学 アメリカ合衆国の旗 ガーデン・シティ・コミュニティ大学英語版
アメリカ合衆国の旗 テキサスクリスチャン大学
生年月日 (1977-12-04) 1977年12月4日(41歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 テキサス州ダラス
身長 183cm
体重 82kg
引退 2013年
公式サイト docpatton.com/
成績
オリンピック 100m 8位 (2008年)
4x100mR 予選2組1着 (2004年)
世界選手権 100m 8位 (2009年)
200m 2位 (2003年)
4x100mR 優勝 (2003年, 2007年)
地域大会決勝 パンアメリカン競技大会
100m 2位 (2007年)
4x100mR 3位 (2007年)
国内大会決勝 全米選手権
100m 3位 (2008年)
200m 優勝 (2002年, 2003年)
自己ベスト
60m 6秒50 (2013年)
100m 9秒89 (2008, 2009年)
9秒75w (2013年)
200m 20秒03 (2003年)
19秒98w (2011年)
走幅跳 8m12 (2001年)
8m40w (2002年)
編集 テンプレートのヘルプを表示する

ダービス・パットンDarvis "Doc" Patton1977年12月4日 ‐ )は、アメリカ合衆国ダラス出身で短距離走が専門の元陸上競技選手。100mで9秒89、200mで20秒03、室内60mで6秒50(35歳以上元世界記録)の自己ベストを持つ。世界大会の実績は、オリンピックでは2004年アテネ大会の男子4×100mリレーに予選のみ出場して銀メダルを獲得している[注 1]世界選手権では2003年パリ大会2007年大阪大会の男子4×100mリレーで金メダル、2003年パリ大会の男子200mで銀メダルを獲得している。

経歴[編集]

2003年[編集]

8-9月、パリ世界選手権の男子200mと4×100mリレーに出場。200mは準決勝を20秒03(+0.6)の自己ベストで突破したが、決勝では20秒31(+0.1)とタイムを落とし、優勝したジョン・カペル英語版と0秒01差の2位で銀メダルに終わった[1]。しかし、4×100mリレーでは3走(ジョン・カペル、バーナード・ウィリアムズ、パットン、ジョシュア・ジョンソン)を務め、38秒06をマークしての金メダル獲得に貢献した[2]

2004年[編集]

8月27日、アテネオリンピックの4×100mリレーに出場すると、予選で2走(ショーン・クロフォード、パットン、コビー・ミラーモーリス・グリーン)を務め、38秒02をマークしての決勝進出に貢献した[3]。アメリカチームは決勝で銀メダルを獲得し、パットンは決勝に出場しなかったが予選を走ったのでメダルを獲得した。

2007年[編集]

8-9月、大阪世界選手権の男子4×100mリレーに出場すると、決勝で1走(パットン、ウォーレス・スピアモンタイソン・ゲイリロイ・ディクソン)を務め、37秒78をマークしての金メダル獲得に貢献した[4]

2008年[編集]

6月、28日に全米選手権の男子100m2次予選で9秒89(+1.6)をマークし、30歳を越えてから初めて10秒の壁を突破した[注 2]。29日の決勝では追い風参考記録ながら9秒84(+4.1)をマークして3位に入り、北京オリンピックのアメリカ代表の座を掴んだ。

8月、北京オリンピックの男子100mと4×100mリレーに出場。初出場となった100mは2次予選で10秒04(+0.1)、準決勝で10秒03(+0.3)と9秒台に迫るタイムで決勝に進出し、10秒03(0.0)で8位に入った[5]。4×100mリレーでは予選で3走(ロドニー・マーティントラビス・パジェット、パットン、タイソン・ゲイ)を務めたが、ゲイとのバトン交換の際にバトンを落としてしまい途中棄権となった[6]

2009年[編集]

8月、世界選手権の男子100mと4×100mリレーに出場。初出場となった100mは準決勝で9秒98(+0.2)をマークして決勝に進出したが、決勝では1年前のオリンピックと同じく10秒34(+0.9)の8位に終わった[7]。4×100mリレーでは予選でアンカー(テレンス・トランメルマイク・ロジャース、ショーン・クロフォード、パットン)を務めたが、クロフォードとのバトン交換の際にオーバーゾーンで失格となった[8]

2011年[編集]

6月26日、全米選手権の男子200m決勝で追い風参考記録ながら19秒98(+2.4)をマークして2位に入った[9]

8-9月、世界選手権の男子200mと4×100mリレーに出場。銀メダルを獲得した2003年パリ大会以来、8年ぶりの出場となった200mは準決勝まで進出したものの、20秒72(-1.0)の組4着に終わり決勝には進めなかった[10]。4×100mリレーでは決勝で3走(トレル・キモンズジャスティン・ガトリン、パットン、ウォルター・ディックス)を務めたが、ディックスにバトンを渡す直前に隣のレーンでバトンを待っていたイギリスの選手と接触して転倒してしまい、バトンが渡らず記録無し(途中棄権)となった[11]

2012年[編集]

8月10日、ロンドンオリンピックの男子4×100mリレーに出場すると、予選で2走(ジェフ・デンプス英語版、パットン、トレル・キモンズ、ジャスティン・ガトリン)を務め、37秒38のアメリカ記録を樹立しての決勝進出に貢献した[12]。アメリカは決勝で銀メダルを獲得し、パットンは決勝に出場しなかったが予選を走ったのでメダルを獲得した。しかし、リレーメンバーだったタイソン・ゲイのドーピング処分により、このメダルは2015年5月に剥奪された[13][注 3]

2013年[編集]

2月16日、ミルローズ・ゲーム (Millrose Gamesの男子60mで6秒50をマークし、35歳以上の室内世界記録(当時)を樹立した[15]

3月30日、テキサス・リレー (Texas Relaysの男子100mで追い風参考記録ながら9秒75(+4.3)をマークした[15]

11月、現役を引退すると発表した[16]

自己ベスト[編集]

記録欄の( )内の数字は風速m/s)で、+は追い風を意味する。

種目 記録 年月日 場所 備考
屋外
100m 9秒89 (+1.6)
9秒89 (+2.0)
2008年6月28日
2009年9月20日
アメリカ合衆国の旗 ユージーン
中華人民共和国の旗 上海
9秒75w (+4.3) 2013年3月30日 アメリカ合衆国の旗 オースティン 追い風参考記録
200m 20秒03 (+0.6) 2003年8月28日 フランスの旗 パリ
19秒98w (+2.4) 2011年6月26日 アメリカ合衆国の旗 ユージーン 追い風参考記録
走幅跳 8m12 (+0.1) 2001年3月31日 アメリカ合衆国の旗 アーリントン
8m40w (+3.3) 2002年4月20日 アメリカ合衆国の旗 フォートワース 追い風参考記録
室内
60m 6秒50 2013年2月16日 アメリカ合衆国の旗 ニューヨーク 35歳以上元世界記録
200m 20秒73 2001年3月10日
2003年2月1日
アメリカ合衆国の旗 フェイエットビル
アメリカ合衆国の旗 ボストン
走幅跳 7m85 2001年2月3日 アメリカ合衆国の旗 ヒューストン

主要大会成績[編集]

備考欄の記録は当時のもの

大会 場所 種目 結果 記録 備考
2003 世界選手権 フランスの旗 パリ 200m 2位 20秒31 (+0.1) 準決勝20秒03 (+0.6):自己ベスト
4x100mR 優勝 38秒06 (3走)
ワールドアスレチック
ファイナル
 (en
モナコの旗 モナコ 200m 4位 20秒46 (+0.1)
2004 オリンピック ギリシャの旗 アテネ 4x100mR 予選 38秒02 (2走) 決勝進出[注 4]
2007 パンアメリカン競技大会 (en ブラジルの旗 リオデジャネイロ 100m 2位 10秒17 (+1.0)
4x100mR 3位 38秒88 (4走)
世界選手権 日本の旗 大阪 4x100mR 優勝 37秒78 (1走)
2008 オリンピック 中華人民共和国の旗 北京 100m 8位 10秒03 (0.0)
4x100mR 予選 DNF (1走)
2009 世界選手権 ドイツの旗 ベルリン 100m 8位 10秒34 (+0.9)
4x100mR 予選 DQ (4走) オーバーゾーン
ワールドアスレチック
ファイナル
 (en
ギリシャの旗 テッサロニキ 100m 3位 10秒00 (-0.2)
2011 世界選手権 大韓民国の旗 大邱 200m 準決勝 20秒72 (-1.0)
4x100mR 決勝 DNF (3走)
2012 オリンピック イギリスの旗 ロンドン 4x100mR 予選
失格
37秒38 (2走)
DQ (2走)
アメリカ記録
決勝進出[注 5]
ドーピング処分

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 2012年ロンドン大会の男子4×100mリレーでも予選のみ出場して銀メダルを獲得したが、このメダルはリレーメンバーだったタイソン・ゲイのドーピングにより剥奪された。
  2. ^ 過去に追い風参考記録でなら記録していた。
  3. ^ なお、タイソン・ゲイは予選を走っていないが、国際陸上競技連盟はアメリカチームの予選の記録も抹消している[14]
  4. ^ 決勝は未出場。決勝のアメリカは38秒08で2位。
  5. ^ 決勝は未出場。決勝のアメリカは37秒04で2位。

出典[編集]

  1. ^ 第9回世界選手権男子200m決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年2月26日閲覧。
  2. ^ 第9回世界選手権男子4×100mリレー決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年2月26日閲覧。
  3. ^ 第28回オリンピック男子4×100mリレー予選リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年2月26日閲覧。
  4. ^ 第11回世界選手権男子4×100mリレー決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年2月26日閲覧。
  5. ^ 第29回オリンピック男子100m決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年2月26日閲覧。
  6. ^ 米国 男子4x100メートルリレー予選でバトンミスで失格”. フランス通信社 (2008年8月21日). 2015年8月24日閲覧。
  7. ^ 第12回世界選手権男子100m決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年2月26日閲覧。
  8. ^ 日本 4x100メートルリレー決勝進出 米国は失格に、世界陸上ベルリン大会”. フランス通信社 (2009年8月22日). 2015年8月24日閲覧。
  9. ^ World Leaders by Reese, Williams, Wells and Solomon – USA Champs, Day 4”. 国際陸上競技連盟 (2011年6月27日). 2016年2月26日閲覧。
  10. ^ 第13回世界選手権男子200m準決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年2月26日閲覧。
  11. ^ ジャマイカが男子4×100mリレーで世界新、世界陸上”. フランス通信社 (2011年9月4日). 2015年8月24日閲覧。
  12. ^ London 2012 - Event Report - Men's 4x100m Relay Round One”. 国際陸上競技連盟 (2012年8月10日). 2016年2月26日閲覧。
  13. ^ 米国は失格で「銀」剥奪 IOC、ゲイの薬物違反で”. 日本経済新聞 (2015年5月21日). 2015年8月25日閲覧。
  14. ^ 第30回オリンピック男子4×100mリレー予選リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2015年8月25日閲覧。
  15. ^ a b Patton clocks windy 9.75 at Texas Relays”. 国際陸上競技連盟 (2013年3月31日). 2015年8月22日閲覧。
  16. ^ US sprinter Darvis Patton retires”. The Hindu (2013年11月20日). 2016年3月31日閲覧。