デビッド・ロス (野球)

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デビッド・ロス
David Ross
シカゴ・カブス 監督 #3
Pregame David Ross 01 (14408573476) (cropped).jpg
ボストン・レッドソックスでの現役時代
(2014年6月8日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ジョージア州ディケーター郡ベインブリッジ英語版
生年月日 (1977-03-19) 1977年3月19日(43歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
230 lb =約104.3 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 捕手
プロ入り 1998年 MLBドラフト7巡目
初出場 2002年6月29日 アナハイム・エンゼルス
最終出場 2016年11月2日 クリーブランド・インディアンス
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
選手歴
監督歴
  • シカゴ・カブス (2020 - )

デビッド・ウェイド・ロスDavid Wade Ross , 1977年3月19日 - )は、アメリカ合衆国ジョージア州ディケーター郡ベインブリッジ英語版出身の元プロ野球選手捕手)、監督。右投右打。2020年シーズンよりMLBシカゴ・カブスの監督を務める。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

高校卒業時の1995年MLBドラフト19巡目(全体527位)でロサンゼルス・ドジャースから指名されるが、契約せずにオーバーン大学へ進学。

2年時の1997年にはカレッジ・ワールドシリーズに出場する。

その後フロリダ大学へ編入し、1998年には63試合に出場して打率.332、19本塁打、69打点と活躍。チームのカレッジ・ワールドシリーズ進出に貢献する。この時はジョシュ・フォッグブラッド・ウィルカーソンマーク・エリスらとチームメイトであった[1]。また2大学でのカレッジ・ワールドシリーズ出場は数少ないケースである。

プロ入りとドジャース時代[編集]

1998年のMLBドラフト 7巡目(全体216位)で再度ドジャースからで指名され、契約。プロとしてのキャリアをスタートさせる。

2002年には6月29日]にメジャー初昇格を果たすが3試合のみの出場で、控え捕手であるチャド・クルーター英語版故障者リストから戻ってくるのと同時に、傘下のAAA級ラスベガス・フィフティワンズへ降格となった。AAA級ラスベガスでは計92試合に出場し、打率.297、15本塁打、68打点を記録し、9月1日のセプテンバー・コールアップで再昇格を果たす。翌2日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦は、6回終了時点で10対0と大差をつけていた。勝利を確信し、レギュラー選手を下げ始めた7回、ロスはデーブ・ロバーツに代わる代打として打席に立ち、メジャー初安打となる二塁打を打つ[2]。さらに18対0となった9回には、敗戦処理で登板したマーク・グレース一塁手が投げた70mph(約113km/h)の球を打ち、メジャー初本塁打を放った[3]。これは野手からのメジャー初本塁打という珍記録となった。

2003年2004年ポール・ロデューカの控え捕手として過ごした。

パイレーツ時代[編集]

2005年開幕直前の3月30日に金銭トレードで、ピッツバーグ・パイレーツへ移籍した。しかしウンベルト・コタ英語版ライアン・ドゥーミットに次ぐ3番手で、出場機会は限られていた。

パドレス時代[編集]

2005年7月28日にJ.J.ファーマニアックとのトレードで、サンディエゴ・パドレスへ移籍するものの、パドレスにはラモン・ヘルナンデスらがいたため、さらに出場機会は減った。

レッズ時代[編集]

シンシナティ・レッズ時代
(2008年5月11日)

2006年3月21日にマイナー選手とのトレードで、シンシナティ・レッズへ移籍し、正捕手となる。開幕から好調で8月頭までは3割を超える打率であった。フィールドが狭く打者有利のグレート・アメリカン・ボール・パークを本拠地とするチームへ移籍したことで、持ち前のパンチ力が生かされ、わずか247打席で21本塁打を放った。2007年は開幕から不調でシーズンを通して打率2割前後を推移。8月13日のパドレス戦では本塁上のクロスプレーでマイク・キャメロンと交錯、脳震とうを起こし故障者リストに入ったが、最短の15日で復帰した[4]

2008年は打率.231、3本塁打と不振が続き、8月10日にDFAとなった[5]。その後、19日に放出された。

レッドソックス時代[編集]

2008年8月22日にボストン・レッドソックスとマイナー契約を結び[6]、29日にメジャー昇格[7]。シーズンオフの10月30日にFAとなった。

ブレーブス時代[編集]

アトランタ・ブレーブス時代
(2009年6月14日)

2008年12月5日にアトランタ・ブレーブスと300万ドル+出来高330万ドルの2年契約で合意[8]

2010年7月27日に2012年シーズンまでの2年契約を結んだ[9]

2012年10月29日にFAとなった。

レッドソックス復帰[編集]

2012年11月10日にレッドソックスと2年620万ドルで契約に合意し[10]11月14日に球団が発表した[11]

2013年5月11日のトロント・ブルージェイズ戦で負傷し、翌12日に7日間の故障者リスト入りした[12]。6月25日に60日間の故障者リストに異動となり[13]、8月19日に復帰した[14]。36試合に出場して打率.216、4本塁打、10打点、1盗塁を記録した。ポストシーズンではディビジョンシリーズからロースター入りし[15]、4試合に出場。ワールドシリーズにおいては、勝ち試合全てスタメン起用され、第5戦では決勝二塁適時打を放つなど、ワールドシリーズ制覇に大きく貢献した。

2014年は50試合に出場したが、打率.184で自身10年ぶりに2割を切るなど、打撃面では低調な成績に終わった。また、盗塁阻止率がキャリア最低の22%に終わるなど、守備面での衰えも見せた[16]。オフにFAとなった。

カブス時代[編集]

2014年12月23日にシカゴ・カブスと総額500万ドルの2年契約[17]を結んだ[18][19]

2015年4月5日のセントルイス・カージナルスとの開幕戦では、レッドソックス時代からバッテリーを組んでいたジョン・レスターとの相性を買われ、先発出場した。5月9日のミルウォーキー・ブルワーズ戦では8回裏に投手としてメジャー初登板[20]、7月26日のフィラデルフィア・フィリーズ戦では9回表に2度目の登板を果たした[21]。シーズン終了後、翌2016年シーズン限りで現役を引退する意向を表明した[22]

2016年は自身9年ぶりとなる2桁本塁打を記録するなど、少ない打席数ながらOPS.784と、自身の通算成績の平均水準を上回った。チームにとって71年ぶりの出場となった2016年のワールドシリーズでは最終第7戦の6回に中継ぎエースだったアンドリュー・ミラーから現役最後の安打となるソロ本塁打を放った。チームは108年ぶりのワールドシリーズ制覇を果たし、引退の花道を飾った[23]

引退後[編集]

2017年4月12日、リグレー・フィールドで開催された試合前の始球式を務め、捕手役のレスターに対してストライクゾーンへ見事な投球を披露した[24]

2020年シーズンからはカブスの監督を務める[25]

プレースタイル[編集]

晩年はジョン・レスターの専属捕手として知られた。打撃面ではパンチ力があり変化球を苦にすることもないが、積極的すぎる面もあり三振が多い。守備面では変化球の捕球には少し難があるが、肩は強く通算盗塁阻止率34.7%を誇る。(同時期のメジャー平均は約28%)[26][27]

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2002 LAD 8 13 10 2 2 1 0 1 6 2 0 0 0 0 2 0 1 4 0 .200 .385 .600 .985
2003 40 140 124 19 32 7 0 10 69 18 0 0 0 1 13 0 2 42 4 .258 .336 .556 .892
2004 70 190 165 13 28 3 1 5 48 15 0 0 0 5 15 1 5 62 3 .170 .253 .291 .544
2005 PIT 40 119 108 9 24 8 0 3 41 15 0 0 1 3 6 0 1 24 3 .222 .263 .380 .643
SD 11 19 17 2 6 0 1 0 8 0 0 0 1 0 0 0 1 4 0 .353 .389 .471 .860
'05計 51 138 125 11 30 8 1 3 49 15 0 0 2 3 6 0 2 28 3 .240 .279 .392 .671
2006 CIN 90 296 247 37 63 15 1 21 143 52 0 0 4 5 37 7 3 75 4 .255 .353 .579 .932
2007 112 348 311 32 63 10 0 17 124 39 0 0 5 2 30 4 0 92 9 .203 .271 .399 .670
2008 52 173 134 17 31 9 0 3 49 13 0 1 5 1 32 4 1 36 3 .231 .381 .366 .747
BOS 8 9 8 1 1 0 0 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 3 0 .125 .125 .125 .250
'08計 60 182 142 18 32 9 0 3 50 13 0 1 6 1 32 4 1 39 3 .225 .369 .352 .721
2009 ATL 54 151 128 18 35 9 0 7 65 20 0 0 1 0 21 0 1 39 1 .273 .380 .508 .888
2010 59 145 121 15 35 13 2 2 58 28 0 1 2 1 20 0 1 28 5 .289 .392 .479 .871
2011 52 170 152 14 40 7 0 6 65 23 0 1 2 0 16 0 0 51 4 .263 .333 .428 .761
2012 62 196 176 18 45 7 0 9 79 23 1 0 0 2 18 0 0 60 5 .256 .321 .449 .770
2013 BOS 36 116 102 11 22 5 0 4 39 10 1 0 2 0 11 0 1 42 3 .216 .298 .382 .681
2014 50 171 152 16 28 7 0 7 56 15 0 1 2 1 16 1 0 58 1 .184 .260 .368 .629
2015 CHC 72 182 159 6 28 9 0 1 40 9 1 0 2 1 20 7 0 61 1 .176 .267 .252 .518
2016 67 205 166 24 38 6 0 10 74 32 0 1 4 5 30 6 0 54 3 .229 .338 .446 .784
MLB:15年 883 2644 2280 254 521 116 5 106 965 314 3 5 32 27 287 30 17 735 49 .229 .316 .423 .739

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2015 CHC 2 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 6 2.0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0.00
MLB:1年 2 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 6 2.0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0.00

年度別守備成績[編集]



投手(P)












2015 CHC 2 0 0 0 0 ----
MLB 2 0 0 0 0 ----
捕手守備


捕手(C)






















2002 LAD 6 19 2 0 0 1.000 0 1 0 1 1.000
2003 38 259 26 4 2 .986 2 45 29 16 .356
2004 67 355 21 3 0 .992 6 39 27 12 .308
2005 PIT 35 183 23 3 4 .986 4 14 5 9 .643
SD 7 28 0 0 1 1.000 0 1 1 0 .000
'05計 42 211 23 3 5 .987 4 15 6 9 .600
2006 CIN 75 480 33 8 5 .985 4 31 17 14 .452
2007 108 662 50 5 7 .993 6 61 36 25 .410
2008 46 323 29 3 4 .992 6 34 24 10 .294
BOS 8 23 0 0 0 1.000 0 2 2 0 .000
'08計 54 346 29 3 4 .992 6 36 26 10 .278
2009 ATL 52 314 37 1 6 .997 5 40 21 19 .475
2010 57 276 22 4 0 .987 1 26 18 8 .308
2011 49 337 32 3 2 .992 2 33 22 11 .333
2012 54 366 27 2 4 .995 4 34 19 15 .441
2013 BOS 36 288 13 1 2 .997 2 32 19 13 .406
2014 50 381 27 7 3 .983 3 41 32 9 .220
2015 CHC 59 397 36 1 3 .998 4 66 49 17 .257
2016 58 433 44 9 3 .981 2 67 49 18 .269
MLB 805 5124 422 54 46 .990 51 567 370 197 .347
  • 各年度の太字はリーグ最高

背番号[編集]

  • 40(2002年 - 2004年)
  • 29(2005年 - 同年途中)
  • 9(2005年途中 - 同年終了)
  • 26(2006年 - 2008年途中)
  • 28(2008年途中 - 同年終了)
  • 8(2009年 - 2012年)
  • 3(2013年 - 2016年)

脚注[編集]

  1. ^ Team: Player Information : Biography and Career Highlights”. MLB.com. 2008年2月27日閲覧。
  2. ^ September 2, 2002 Los Angeles Dodgers at Arizona Diamondbacks Play by Play and Box Score”. Baseball-Reference.com. 2008年2月27日閲覧。
  3. ^ News: Grace's arm earns Blooper honors”. MLB.com. 2008年2月27日閲覧。
  4. ^ Reds activate C David Ross, who has recovered from concussion”. ESPN.com. 2008年2月27日閲覧。
  5. ^ Reds juggle catching rotation Ross designated for assignment; Hanigan called up”. MLB.com. 2008年8月12日閲覧。
  6. ^ Red Sox recall righthanded pitcher Chris Smith from Pawtucket”. MLB.com Red Sox Press Release (2008年8月22日). 2014年1月11日閲覧。
  7. ^ Red Sox place RHP Josh Beckett and 1B Sean Casey on 15-day disabled list”. MLB.com Red Sox Press Release (2008年8月29日). 2014年1月11日閲覧。
  8. ^ Braves agree to terms with catcher David Ross on two-year contract”. MLB.com Braves Press Release (2008年12月5日). 2014年1月11日閲覧。
  9. ^ Braves & David Ross agree to terms on contract extension”. MLB.com Braves Press Release (2010年7月27日). 2014年1月11日閲覧。
  10. ^ Red Sox To Sign David Ross MLB Rumors
  11. ^ Red Sox sign C David Ross to two-year contract”. MLB.com Red Sox Press Release (2012年11月14日). 2014年1月11日閲覧。
  12. ^ Red Sox place Catcher David Ross on seven-day concussion DL; Recall Catcher Ryan Lavarnway”. MLB.com Red Sox Press Release (2013年5月12日). 2014年1月11日閲覧。
  13. ^ Red Sox announce roster moves”. MLB.com Red Sox Press Release (2013年6月25日). 2014年1月11日閲覧。
  14. ^ Red Sox announce roster moves”. MLB.com Red Sox Press Release (2013年8月19日). 2014年1月11日閲覧。
  15. ^ Red Sox set roster for 2013 American League Division Series”. MLB.com Red Sox Press Release (2013年10月4日). 2014年1月11日閲覧。
  16. ^ Gordon Edes (2014年10月2日). “David Ross has role with Red Sox”. ESPN.com. 2014年10月12日閲覧。
  17. ^ 各年それぞれ225万ドルで、契約金は50万ドル。
  18. ^ Cubs, Catcher David Ross Agree to Two-Year Contract”. MLB.com Cubs Press Release (2014年12月23日). 2014年12月24日閲覧。
  19. ^ Jeff Todd (2014年12月23日). “Cubs Sign David Ross”. MLB Trade Rumors. 2014年12月24日閲覧。
  20. ^ Chris Landers (2015年5月10日). “David Ross -- yes, that David Ross, the catcher -- pitched a clean inning for the Cubs Saturday” (英語). MLB.com. 2015年7月29日閲覧。
  21. ^ Greg Garno (2015年7月26日). “Ross pitches perfect ninth, homers for Cubs” (英語). MLB.com. 2015年7月29日閲覧。
  22. ^ Carrie, Muskat. “Cubs' David Ross plans to retire after 2016” (英語). MLB.com. http://m.mlb.com/news/article/157500060/cubs-david-ross-plans-to-retire-after-2016/ 2016年11月5日閲覧。 
  23. ^ Jorge L., Ortiz (2016年11月3日). “David Ross' amazing exit Cubs catcher homers, wins Game 7, carried into retirement” (英語). USATODAY. https://www.usatoday.com/story/sports/mlb/2016/11/03/david-ross-retirement-world-series-game-7-home-run-carried-off/93227072/ 2016年11月5日閲覧。 
  24. ^ David Ross returned to Wrigley to receive his World Series ring and throw a first pitch”. MLB.com (2017年4月12日). 2018年10月21日閲覧。
  25. ^ Jordan Bastian (2019年10月28日). “New skipper Ross 'perfect' choice to lead Cubs” (英語). MLB.com. 2019年11月4日閲覧。
  26. ^ David Ross - Cincinnati Reds”. Sportsnet.ca. 2008年2月27日閲覧。
  27. ^ David Ross Stats, News, Photos - Cincinnati Reds - MLB Baseball”. ESPN.com. 2008年2月27日閲覧。

関連項目[編集]