トミー・コールドウェル

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トミー・コールドウェル
Tommy Caldwell
個人情報
生誕 (1978-08-11) 1978年8月11日(40歳)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
コロラド州エステス・パーク英語版
職業 ロッククライマー
登頂歴
登頂方法 ビッグウォール・クライミング英語版
最高記録
著名な実績 ドーン・ウォール フリー初登頂
フィッツ・ロイ完全縦走

トミー・コールドウェル(Tommy Caldwell、1978年8月11日 - )はアメリカロッククライマー/フリークライマー。ビッグウォールのフリークライミングからボルダリングまで幅広く手がける。

2008年当時、コロラド州においてアメリカ国内でも有数の難関ルートであるクリプトナイト(5.14d)[1]やフレックス・ルーサー(5.14d/15a)[2]を初登攀している。ヨセミテ国立公園エル・キャピタンでもフリークライミングによる初登を数多く記録している。2015年1月には、ケビン・ジョージソンとともにエル・キャピタンのドーン・ウォールのフリー初登を成し遂げ[3][4][5]バラク・オバマアメリカ合衆国大統領からも祝福を受けた[6]

アメリカ国外では、2014年2月アレックス・オノルドとともにパタゴニアフィッツ・ロイの完全縦走に成功し[7][8][9]ピオレドール賞を受賞した[10][11]。また、ナショナル・ジオグラフィックの2015年アドベンチャーズ・オブ・ザ・イヤーのクライマー部門にも選出された[12](同賞のアルピニスト部門はウーリー・ステックが選出されている[13]。)

パタゴニアのクライミング・アンバサダーである。

主な登攀歴[編集]

  • 1999年: コロラド州フォートレス・オブ・ソリチュード クリプトナイト(5.14d) 初登[1]
  • 2001年: コロラド州 ロングス・ピーク ハネムーン・イズ・オーバー (V 5.13) 初登(ビレイヤー:ベス・ロッデン)[14]
  • 2003年1月: コロラド州 フォートレス・オブ・ソリチュード フレックス・ルーサー(5.14d/15a) 初登[2]
  • 2003年6月: エル・キャピタン ウエスト・バットレス(VI 5.13c) フリー初登[15]
  • 2004年: エル・キャピタン ダイヒードラル・ウォール(VI 5.14a) フリー初登[16]
  • 2005年: エル・キャピタン ノーズ(VI 5.13) 第三登および四登(パートナー:ベス・ロッデン)[17]
  • 2006年: フィッツ・ロイ リネア・ディ・エレガンザ(VI 5.11b A3 M7) フリー初登(パートナー:トファー・ドナヒュー、エリック・ロード)[18]
  • 2008年: エル・キャピタン マジック・マッシュルーム(VI 5.14a) フリー初登 (パートナー:ジャスティン・ ショウ)[19]
  • 2012年: ヨセミテ国立公園 トリプルクラウン(5.13a) 完全フリー初登 (パートナー:アレックス・オノルド[20]
  • 2014年2月: フィッツ・ロイ 初完全縦走(パートナー:アレックス・オノルド。2015年ピオレドール賞受賞。)[10][11]
  • 2015年1月: エル・キャピタン ドーン・ウォール(5.14d) フリー初登(パートナー:ケビン・ジョージソン)[3][4][5]

エピソード[編集]

  • 2000年8月キルギスタンで反政府組織に捉えられ、人質となった。監視者を崖から突き落とし、逃げ出すことに成功した[21]
  • 2001年、テーブルソーで左手人差し指を切断した。一度は接合手術を受けたが、クライミングの妨げになるとして、再度除去した[22]
  • フィッツ・ロイにちなみ、息子を「フィッツ」と名付けた[23]

脚注・出典[編集]

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  1. ^ a b Hayden Carpenter (2015年4月14日). “Daniel Woods, Jon Cardwell Send Kryptonite (5.14d)”. Rock and Ice Magazine. 2016年11月11日閲覧。
  2. ^ a b 2003 Golden Piton Awards - Sport Climbing”. Climbing. 2016年11月11日閲覧。
  3. ^ a b On the Nose: A Lifelong Obsession with Yosemite's Most Iconic Climb. Falcon Guides. (2016年9月). pp. ⅹ. ASIN B01LY7SNFL. 
  4. ^ a b トミー・コールドウェルとケビン・ジョージソンがヨセミテ国立公園のドーン・ウォールをフリー初登”. クリーネストライン. 2016年11月11日閲覧。
  5. ^ a b Making History on the Dawn Wall”. Outside Online. 2016年11月11日閲覧。
  6. ^ So proud of @TommyCaldwell1 and @KJorgeson for conquering El Capitan. You remind us that anything is possible. -bo”. Twitter. The White House (2015年1月15日). 2016年11月11日閲覧。
  7. ^ Caldwell, Honnold Complete Fitz Traverse”. Climbing. 2016年11月11日閲覧。
  8. ^ トミー・コールドウェル、アレックス・オノルドペア、パタゴニア・フィッツロイを初の完全縦走”. CLIMBING-net. 2016年11月11日閲覧。
  9. ^ オノルド(2016)P.266
  10. ^ a b 第23回ピオレドールは フィッツロイ縦走、タムセルク南西壁、ハグシュ北壁の3隊が受賞”. CLIMBING-net. 2016年11月11日閲覧。
  11. ^ a b 2015 Piolets d’Or Awards”. Rock and Ice Magazine. 2016年11月11日閲覧。
  12. ^ Climber Tommy Caldwell”. National Geographic (2014年11月6日). 2016年11月11日閲覧。
  13. ^ Alpinist: Ueli Steck”. National Geographic (2014年11月6日). 2016年11月11日閲覧。
  14. ^ Caldwell, Tommy; Roger Briggs (2007年3月). “The Honeymoon is Over”. Alpinist (Jackson, WY, USA: Alpinist Magazine) 19 (Spring 2007): 40. ISSN 1540-725X. http://www.alpinist.com/doc/ALP19/sidebar-the-honeymoon-is-over. 
  15. ^ Cedar Wright (2003年12月1日). “YOSEMITE VALLEY”. Alpinist. 2016年11月11日閲覧。
  16. ^ Tommy Caldwell (2004年9月1日). “EL CAPITAN, DIHEDRAL WALL”. Alpinist. 2016年11月11日閲覧。
  17. ^ Dougald MacDonald. “Caldwell-Rodden Free the Nose”. Climbing Magazine. Action Sports Group. 2006年11月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月11日閲覧。
  18. ^ Caldwell, Tommy; Topher Donahue (2006年9月). “Scattered Ashes”. Alpinist (Jackson, WY, USA: Alpinist Magazine) 17 (Autumn 2006): 50–57. ISSN 1540-725X. http://www.alpinist.com/doc/ALP17/ashes-caldwell-donahue. 
  19. ^ Christian Beckwith (2008年5月20日). “More Details on Magic Mushroom”. Alpinist. 2016年11月11日閲覧。
  20. ^ Dougald MacDonald. “Caldwell, Honnold: Yosemite Free Triple Crown”. Climbing. 2016年11月11日閲覧。
  21. ^ Back from the Edge”. Outside Online. 2016年11月11日閲覧。
  22. ^ Tommy Caldwell Looses Finger”. Camp4. 2016年11月11日閲覧。
  23. ^ フィッツ・トラバース”. パタゴニア. 2016年11月11日閲覧。

参考文献[編集]

  • アレックス・オノルド、ロバーツ・ディヴィッド 『アローン・オン・ザ・ウォール 単独登攀者、アレックス・オノルドの軌跡』 堀内瑛司訳、山と溪谷社2016年。ISBN 9784635340311。