トヨタ・メガクルーザー

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トヨタ・メガクルーザー
BXD20型
フロント
Toyota Mega Cruiser.jpg
リア
MegaCruiser-rear.jpg
販売期間 1996年1月 - 2001年12月[1]
乗車定員 6人
ボディタイプ 4ドア多目的車両
エンジン 1996年1月 - 1999年4月:
15B-FT型 4.1 L 直4 155 PS/39 kgm
1999年5月 - 2001年12月
15B-FTE型 4.1 L 直4 170 PS/43 kgm
駆動方式 フルタイム4WD
変速機 4速ATロックアップ機構付き
サスペンション 4輪ダブルウィッシュボーン
/縦置きトーションバー
全長 5,090 mm
全幅 2,170 mm
全高 2,075 mm
ホイールベース 3,395 mm
車両重量 2,850 kg
ブレーキ インボード式
ベンチレーテッドディスク
タイヤ 37×12.50R17.5 8PR LT
-自動車のスペック表-
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メガクルーザーは、トヨタ自動車が生産していた多目的自動車である。陸上自衛隊向け高機動車民生用として1996年平成8年)1月に登場した。航空自衛隊海上自衛隊は高機動車ではなく、この車種を採用している。

概要[編集]

登場時にはその大きさや外観から「和製ハマー」とも呼ばれた[2]エアコンオーディオ取り付け用2DIN スペース(センターコンソールにあり、運転席側を向いており、助手席側からは操作できない)など、ある程度の快適装備は有しているが、高価格にもかかわらずタコメーターすらないインストルメントパネルや、4速ATしか用意されないなど、開発の主眼が災害時の救援や人命救助などの任務を迅速に遂行する点に置かれており、いわゆる一般消費者向けのSUV的な自動車ではない。最終組み立ては岐阜県各務原市岐阜車体工業で行われた。その関連もあってか、日本で唯一、岐阜県警察警備部機動隊に「災害用高性能機動力車両」の名でパトカーとして導入されている[3][4][5]

本車はバン型の貨物自動車として生産されており、通常1ナンバー車であるが、何らかの架装をしての納車が多いと見込まれたため型式指定は取得しておらず、新車登録時には運輸支局または自動車検査登録事務所への持ち込み登録車[6]となっていた。

リアに油圧作動の逆相(小回り)4WSを装備しており、最小回転半径は同社の3代目ヴィッツの「1.5 RS」、および「GRMN」と同じ5.6 mであるが、リアオーバーハングが大きい。センタリングスプリングによるフェイルセーフ機構を持ち、エンジン始動中のPレンジ時やサイドブレーキを引いた状態、油圧系統の異常時やエンジン停止時には中立を保つ。

定員は6名(前席2名、後席1列4名)となっている。RAV4(SXA10系)のものを流用した着脱式のサンルーフも選べるが、これも「作業用ハッチ」の意味合いが強い。このサンルーフに合わせるため、前部ルーフは不自然に膨らんでいる。最低地上高が高く、グリップに捕まりながらの乗降を要する。後部には高機動車と同じ格納式の乗降ステップが装着されている。運転席と助手席の間にはクーラーユニットが付いており、車内での行き来は出来ない。後部ヒータースイッチは助手席側に付いており、運転席からの操作はできない。

フレーム下やサスペンションアームの処理が非常に良く、ハブリダクションドライブを採用しているため、最低地上高の420 mmは実用数値である。通常、車体下部にあるプロペラシャフトやデフが大きな最低地上高を確保するために出来る限り上部に上げられたため、その一部が車内に入り込み運転席と助手席間が大きく離れた。(ハマーH1も同様)。ハブリダクションによってホイール内にブレーキを装着できないためインボード式ディスクブレーキを採用している。止まる直前に強くブレーキをかけているとハブリダクションのバックラッシュとサスペンションのたわみでのようなピッチングが起こる。トルク感応型LSD(トルセンデフ)のほかにマニュアル・デフロックを持ち、さらに後輪のみではあるが、オプションでタイヤ空気圧調節機能まで備えるため、「このクルマでスタックするようなら、後はクローラ(履帯)付きの車両を使う以外に走行手段はない」とまで言われる。

走破性重視のため、タイヤ空気圧はフルタイム4WDにもかかわらず前1.4 kgf/cm2(140 kPa)、後2.4 kgf/cm2(240 kPa)と異なる。

ハブリダクションギアでも減速されるため、通常のSUVとは比べものにならないほどの減速比を得ており、急な上り勾配でもトルクコンバータクリープで登坂できる。

高機動車と異なりランフラットタイヤ(タイヤ自体はマッドテレーンブリヂストン・マッドデューラーで同じだが、高機動車はタイヤ内に鉄輪の中子が入っている)ではないため、スペアタイヤを装備するが、タイヤを動かす際には標準装備のウインチを使用する。地上高の高さもあいまってスペアタイヤキャリアの位置が非常に高いため、背面キャリアでありながら、トラックのフレーム下キャリアと同様なタイヤ引き上げ用のチェーンブロックが装備されている。ボンネットは一般的な積層FRPで、高機動車の真空成型品に比べ、ややグレードが落ちる。サスペンションは高機動車と同様、縦置きトーションバースプリングとダブルウィッシュボーンによる4輪独立懸架となっている。トーションバーが長く車重もあるため、乗り心地は良い。

発売当初は興味本位の一般ユーザーの購入や企業の広告塔[7]として利用された例も見られたが、後にJAF消防地方公共団体などが主なユーザーとなった。

価格は962万円(エンジンが変更された1999年以降は980万円)で、諸費用を含めると1,010万円(オプション別)となり、トラックやバスを除く日本車の中では、同社のセンチュリー(GZG50型・1997年4月発売で925 - 987万円)や、ホンダ・NSX(NA1型・1995年3月改良で830.7 - 995.7万円)とほぼ同等の最高価格帯クラスに位置していた。車体色は標準ではの2色が用意されており、室内はビニールのセミトリムとされ、色はグレーであった。2001年(平成13年)8月で生産は終了となった。一時期、ホイールベースを変更して、スーパーダイナコースター4WDにもこの高機動シャーシが使われていた。

メガクルーザーの生産は2001年8月[8]に終了し、132台が製造され、12月に販売を終了した。

カタログにはないハイルーフ仕様もあった。

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ メガクルーザー(トヨタ)のモデル・グレード別カタログ情報”. グー (2020年1月17日). 2020年1月17日閲覧。
  2. ^ From TAM Archives GM・ハマーH1 & トヨタ メガクルーザートヨタ博物館だより(No.77 2008年12月号)
  3. ^ “スキー場で救出訓練 県警山岳警備隊など 多目的自動車も登場 飛驒高山 /岐阜”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2020年11月7日). https://mainichi.jp/articles/20201107/ddl/k21/040/142000c 2020年11月29日閲覧。 
  4. ^ “北方警察署ニュース令和元年第2号 - 岐阜県警察 - 岐阜県公式ホームページ”. 北方警察署ニュース (岐阜県警察). (2019年6月27日). https://www.pref.gifu.lg.jp/site/kitagata-sho/21367.html 2020年11月29日閲覧。 
  5. ^ “全国で唯一、トヨタ メガクルーザーの 警察車両をモデル化! 12月7日から予約受付開始” (プレスリリース), 株式会社ヒコセブン, (2016年12月7日), https://www.atpress.ne.jp/news/117698 2020年11月29日閲覧。 
  6. ^ 新型届出自動車
  7. ^ ナイキ・ジャパンが、朱色地に白でスウッシュ(同社のロゴ)とNIKEのレタリングを施したメガクルーザーを社用車として導入した例がある。
  8. ^ メガクルーザー(トヨタ)のカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月17日). 2020年1月17日閲覧。

関連項目[編集]