トルシキノドン

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トルシキノドン
地質時代
三畳紀後期
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
上綱 : 四肢動物上綱 Tetrapoda
: 単弓綱 Synapsida
: 獣弓目 Therapsida
階級なし 獣歯類 Theriodontia
亜目 : キノドン亜目 Cynodontia
下目 : ユーキノドン類 Eucynodontia
: †エクテニオン科 ecteniniidae
: トルシキノドン属 Trucidocynodon
学名
Trucidocynodon
Oliveira, 2010

トルシキノドン (Trucidocynodon ) は中生代三畳紀後期に生息していた単弓類絶滅した。単弓綱 - 獣弓目 - キノドン亜目 - エクテニオン科に属する。ただ1種riograndensis種のみが、ブラジルより産出している。

概要[編集]

トルシキノドンは約2億2千万年前のブラジル南部に生息していた大型肉食性キノドン類。本種はキノグナトゥスなどの絶滅によって空いたニッチに入り込み、大型肉食動物となった[1]。その化石はSanta Maria Formation から発見され、研究の結果アルゼンチンのイスキグアラスト層に生息していたキノドン類エクテニオン(Ecteninion lunensis)と類縁関係があった事が分かっている。

古生物学[編集]

トルシキノドンは成長すると小型のヒョウほどにまで成長した。さらに本種は三畳紀後期から発見されており、これはキノドン類が主竜類との競争に敗れて小型化していた、とする従来の説に疑問を投げかけている[2]。 現状トルシキノドン以後に大型化した肉食性キノドン類は報告されておらず、こうした動物は三畳紀末の大量絶滅に巻き込まれて絶滅したとみられてる[3]

頭部[編集]

肉食性キノドン類の例に漏れず本種も、強力な顎、長く伸びた犬歯、複雑かつ鋭利な頬歯(奥歯)を備えていた。また犬歯はゴルゴノプス亜目ほどではないにしろ潰れ気味(楕円形)の断面を持ち[4]、ゴルゴノプス亜目のような切る能力とテロケファルス類のような刺す能力の中間を持っていたようである[5][6]

四肢[編集]

トルシキノドンは厳密には直立歩行(姿勢)を獲得していなかったが、最近の研究では本種が趾行性ではないかと推測されている。このためトルシキノドンは現在の哺乳類並みではないにしろ、優れたランナーだったようだ[7]

脚注[編集]

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  1. ^ https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0207367
  2. ^ Oliveira, T.V.; Soares, M.B.; Schultz, C.L. (2010). "Trucidocynodon riograndensis gen. nov. et sp. nov. (Eucynodontia), a new cynodont from the Brazilian Upper Triassic (Santa Maria Formation)". Zootaxa. 2382: 1–71. doi:10.11646/zootaxa.2382.1.1.
  3. ^ https://books.google.co.jp/books?hl=ja&lr=lang_ja%7Clang_en&id=HrSn1_rqFAMC&oi=fnd&pg=PP1&dq=info:20jyUxY-22AJ:scholar.google.com/&ots=t-vDqMPAoD&sig=sUDIQoKpLS77i2IqR029s_N2r-g#v=onepage&q&f=false
  4. ^ https://m.folha.uol.com.br/ciencia/2010/03/702241-grupo-acha-fossil-de-superpredador-gaucho-com-220-milhoes-de-anos.shtml
  5. ^ 土屋健『カラー図解 古生物たちのふしぎな世界 繁栄と絶滅の古生代3億年史』講談社、2017年、222頁。ISBN 978-4-06-502018-0
  6. ^ Huttenlocker, Adam (2013). The Paleobiology of South African Therocephalian Therapsids (Amniota, Synapsida) and the Effects of the End-Permian Extinction on Size, Growth, and Bone Microstructure (Ph.D). University of Washington.
  7. ^ Téo Veiga, De Oliveira; Leandro Schultz, Cesar (2016). "Functional morphology and biomechanics of the cynodont Trucidocynodon riograndensis from the Triassic of Southern Brazil: Pectoral girdle and forelimb". Acta Palaeontologica Polonica. 61 (2): 377–386. doi:10.4202/app.00171.2015.

関連項目[編集]