ドンカスターカップ
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ドンカスターカップ (Doncaster Cup) は、イギリスのドンカスター競馬場で夏に行われる競馬の競走。距離は2マイル1ハロン197ヤード(約3600m)、出走条件は3歳以上。現在も続いている競走としては世界最古の競走である。
概要[編集]
ドンカスターカップは、1766年にドンカスター競馬場の18ハロンで第1回が行われている。これは、同競馬場で行われている世界最古のクラシックレースであるセントレジャーから遡ること10年である。古くは重要なレースであり、ドンカスターカップは、ゴールドカップ(G1)、グッドウッドカップ(G1)[1]と長距離三冠(カップ三冠)を形成している。2003年にG3からG2に格上げされた。ゴールドカップはロイヤルアスコットのメインレースとして比較的権威が保たれG1であるが、いずれのレースもスピード重視の短距離レースの増加が進む近代競馬の情勢によってレースの権威も出走馬のレベル共に近年低下が激しい。
また、日本の京都競馬場で交換競走としてドンカスターカップが開催される。
- 1766年 第1回(勝ち馬はCharlotte 2nd)
- 1883年 単走
- 1915年 - 1918年第一次世界大戦により開催中止
- 1939年 - 1945年第二次世界大戦により開催中止
- 1971年 グレード制導入時、G3に格付けされた。
- 2003年 G2に格付けされた。
近年の優勝馬[編集]
- 2000年 Enzeli
- 2001年 Alleluia
- 2002年 Boreas
- 2003年 Persian Punch
- 2004年 Kasthari、Millenary
- 2005年 Millenary
- 2006年 Sergeant Cecil
- 2007年 Septimus
- 2008年 Honolulu
- 2009年 Askar Tau
- 2010年 Samuel
- 2011年 Saddler's Rock
- 2012年 Times Up
- 2013年 Times Up
- 2014年 Estimate[2]
- 2015年 Pallasator[3]
- 2016年 Sheikhzayedroad[4]
- 2017年 Desert Skyline[5]
- 2018年 Thomas Hobson [6]
- 2019年 Stradivarius [7]
- 2020年 Spanish Mission
ドンカスターカップ(日本)[編集]
ドンカスターカップ | |
---|---|
主催者 | 日本中央競馬会 |
競馬場 |
![]() |
距離 | ダート1400m(2019年) |
格付け | 2勝クラス(2019年) |
賞金 |
1着賞金1500万円 |
出走条件 | サラブレッド系3歳以上(混合) |
負担重量 | 定量 |
菊花賞のモデルになったセントレジャーステークスが開催されるドンカスター競馬場と京都競馬場が姉妹競馬場となったのを記念して1989年に創設され[8]、毎年11月に開催されている。幾度も施行条件の変更を繰り返しており、京都競馬場に設定されているほとんどの距離条件を経験している。
歴史[編集]
- 1989年 - ドンカスターステークスの名称で創設[8]。4歳以上オープンのハンデ戦、施行距離芝外回り2400mで行われる。オープン特別であったが、ファンファーレは現行の関西重賞のものが使用された。
- 1995年 - 4歳以上1500万下条件となり、施行距離が芝1200mに変更される。
- 1997年 - 4歳以上1600万下条件の別定戦となる。
- 1999年 - 施行距離が芝外回り1800mに変更される。
- 2000年
- ハンデ戦となり、施行距離が芝外回り3000mに変更される。
- タガジョーノーブルが当時の芝3000mの世界レコードである3:02.8を記録。
- 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件が「4歳以上」から「3歳以上」に変更され、オープン特別に戻る。
- 2004年 - 名称をドンカスターカップに変更し、1000万下条件の別定戦となり、施行距離もダート1400mに変更される。
- 2005年 - ハンデ戦となり、施行距離が芝外回り1800mに変更される。
- 2006年 - 定量戦となり、施行距離がダート1400mに変更される。
- 2007年 - 名称をドンカスターステークスに戻し、1600万下のハンデ戦となり、施行距離が再び芝外回り1800mに変更される。
- 2008年 - 施行距離がダート1800mに変更される。
- 2010年 - 名称をドンカスターカップに変更し、1000万下条件の定量戦となり、施行距離が芝外回り2200mに変更される。
- 2011年 - 施行距離が芝2000mに変更される。
- 2012年 - 施行距離がダート1200mに変更される。
- 2013年 - 施行距離が芝1600mに変更される。
- 2014年 - 施行距離がダート1200mに変更され、ハンデ戦となる[9]。
- 2015年 - 施行距離が芝1600mに変更され、定量戦となる[10]。
- 2016年 - 施行距離がダート1400mに変更され、ハンデ戦となる[11]。
- 2017年 - 施行距離が芝1600mに変更される[12]。
- 2018年 - 施行距離がダート1400mに変更される[13]。
- 2019年 - 3歳以上2勝クラスの定量戦となる。
- 2020年 - 京都競馬場の改修工事により、阪神競馬場のダート1200mに変更され、ハンデ戦となる。
歴代優勝馬[編集]
施行日 | 優勝馬 | 性齢 | タイム | 優勝騎手 | 管理調教師 |
---|---|---|---|---|---|
1989年11月5日 | ハツシバエース | 騸6 | 2:26.3 | 岡冨俊一 | 中村覚之助 |
1990年11月4日 | オースミシャダイ | 牡4 | 2:27.6 | 武豊 | 武邦彦 |
1991年11月3日 | エリモパサー | 牡4 | 2:31.1 | 猿橋重利 | 沖芳夫 |
1992年11月8日 | レガシーワールド | 騸4 | 2:24.8 | 小谷内秀夫 | 戸山為夫 |
1993年11月7日 | シゲノランボー | 牡5 | 2:26.3 | 須貝尚介 | 須貝彦三 |
1994年11月6日 | ビューティーメイク | 牝5 | 2:28.1 | 山田和広 | 坪正直 |
1995年11月12日 | ダービーキングダム | 牝3 | 1:08.8 | 岡部幸雄 | 高橋成忠 |
1996年11月10日 | マーベラスシンボリ | 牡4 | 1:08.7 | 橋本広喜 | 藤沢和雄 |
1997年11月18日 | ジョーセクレタリー | 牝5 | 1:08.6 | 山田和広 | 坪正直 |
1998年11月15日 | ヤシマジャパン | 牡4 | 1:09.0 | 松永幹夫 | 松山康久 |
1999年11月14日 | メイショウドトウ | 牡3 | 1:46.9 | 安田康彦 | 安田伊佐夫 |
2000年11月12日 | タガジョーノーブル | 牡6 | 3:02.8 | 福永祐一 | 松元省一 |
2001年11月11日 | エリモブライアン | 牡4 | 3:03.7 | 横山典弘 | 清水出美 |
2002年11月10日 | マイネルアンブル | 牡3 | 3:04.5 | 蛯名正義 | 中村均 |
2003年11月16日 | アマノブレイブリー | 牡3 | 3:09.2 | 蛯名正義 | 湯窪幸雄 |
2004年11月14日 | サミーミラクル | 牡4 | 1:22.9 | 武豊 | 増本豊 |
2005年11月13日 | サムライハート | 牡3 | 1:46.3 | 武豊 | 伊藤雄二 |
2006年11月12日 | サンライズレクサス | 牡3 | 1:23.8 | 武豊 | 石坂正 |
2007年11月11日 | ピースオブラヴ | 牝5 | 1:47.0 | 武豊 | 加藤敬二 |
2008年11月16日 | エプソムアーロン | 牡4 | 1:49.9 | 角田晃一 | 藤岡範士 |
2009年11月15日 | フサイチピージェイ | 牡4 | 1:49.5 | 安藤勝己 | 池江泰寿 |
2010年11月14日 | ロードオブザリング | 牡3 | 2:14.2 | 池添謙一 | 笹田和秀 |
2011年11月13日 | ダコール | 牡3 | 1:59.0 | 佐藤哲三 | 中竹和也 |
2012年11月11日 | クランチタイム | 牡4 | 1:10.3 | 幸英明 | 木原一良 |
2013年11月10日 | サンライズメジャー | 牡4 | 1:36.4 | 福永祐一 | 中村均 |
2014年11月16日[14] | ミヤジエルビス | 牡4 | 1:11.3 | 戸崎圭太 | 川村禎彦 |
2015年11月15日[15] | ブラックムーン | 牡3 | 1:34.9 | R.ムーア | 西浦勝一 |
2016年11月13日[16] | イーデンホール | 牡4 | 1:23.8 | M.バルザローナ | 中内田充正 |
2017年11月12日[17] | グレイスミノル | 牝5 | 1:34.6 | 和田竜二 | 本田優 |
2018年11月11日[18] | サヴィ | 牡4 | 1:23.5 | 藤岡佑介 | 中内田充正 |
2019年11月10日[19] | スズカフェスタ | 牡4 | 1:23.9 | 幸英明 | 大橋勇樹 |
2020年11月15日[20] | イッシン | 牡3 | 1:11.9 | 福永祐一 | 浅見秀一 |
出典[編集]
- ^ European Pattern Committee announces changes to the 2017 European Programme / 01 Feb 17britishhorseracing.com、2017年2月2日閲覧
- ^ 2014年レース結果 - racingpost、2014年9月15日閲覧
- ^ 2015年ドンカスターカップレーシングポスト、2015年9月17日閲覧
- ^ 2016年ドンカスターカップレーシングポスト、2016年9月10日閲覧
- ^ 2017年ドンカスターカップレーシングポスト、2017年9月16日閲覧
- ^ 2018年ドンカスターカップレーシングポスト、2018年9月16日閲覧
- ^ “2019年レース結果”. racingpost (2019年9月13日). 2019年9月15日閲覧。
- ^ a b 『京都競馬場80年史』 日本中央競馬会京都競馬場、2005年、165頁。
- ^ 平成26年第5回京都競馬番組(PDFファイル) - 日本中央競馬会、2014年8月3日閲覧
- ^ 平成27年5回京都競馬番組(PDFファイル) - 日本中央競馬会、2015年8月2日閲覧
- ^ 平成28年5回京都競馬番組(PDFファイル) - 日本中央競馬会、2016年7月31日閲覧
- ^ 平成29年第5回京都競馬番組(PDFファイル) - 日本中央競馬会、2017年7月30日閲覧
- ^ 平成30年5回京都競馬番組(PDFファイル) - 日本中央競馬会、2018年7月29日閲覧
- ^ 2014年レース結果 - スポーツナビ、2014年11月16日閲覧
- ^ 2015年ドンカスターカップ - JBISサーチ、2015年11月16日閲覧
- ^ 2016年レース結果 - スポーツナビ、2016年11月13日閲覧
- ^ 2017年レース結果 - スポーツナビ、2017年11月12日閲覧
- ^ “2018年11月11日(日)5回京都4日12Rドンカスターカップ”. スポーツナビ (2018年11月11日). 2018年11月11日閲覧。
- ^ “2019年11月10日(日)5回京都4日12Rドンカスターカップ”. スポーツナビ (2019年11月10日). 2019年11月10日閲覧。
- ^ “2020年11月15日(日)5回阪神4日12Rドンカスターカップ”. スポーツナビ (2020年11月15日). 2020年11月15日閲覧。