ニュートン算

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ニュートン算は、算数数学文章題の一つ。速さや仕事に関する問題の応用ともいえる。

仕事算(ここで例示する「仕事算」は広義の帰一算にカテゴライズされる場合が多い。いわゆる仕事算についてはその記事を参照のこと)は、ある仕事を仕上げるための労働力(人数)とそれにかかる時間とが互いに反比例する関係にあり、これをもとにして解くものである。これに対してニュートン算では、仕事を片付けている間にも一定の速さで仕事を増やす(邪魔する)または減らす(協力する)作用が働いているため、反比例の考え方をもとにするだけでは解くことができない。

牧場の牧草と、それを食べる牛を考える。上の例と違うのは、牧草は日が過ぎるにつれて新しく生えてくる点である。ある時点で牛10頭を放牧すると7日で草を食べ尽くすとする。牛が12頭ならば7日よりも早く草はなくなるし、8頭ならば草を食べ尽くすまでに7日よりも多くの時間がかかるであろう。しかし、牛の頭数と食べ尽くすまでの日数が反比例しているわけではない。この考え方を背景にしているのがニュートン算である。具体的な題材として、水とポンプ・草と草食動物・行列とチケット売り場・駐車場と入場ゲートなどが用いられる。なお実際の入試問題では、生えてくる量が食べる量以上である、すなわち「食べ尽くすことができない」状況も出題されているので注意すること。

ニュートン算は基本的に仕事算の応用であるが、旅人算体積容積の問題とも関係している。これらは、いったんはばらばらに指導してもよいが、どこかで関連付けて指導することが望ましい[要出典][1]

出典[編集]

アイザック・ニュートンArithmetica Universalis (1707) の次の記述が出典である[2]

a1 頭の牛は b1 個の牧場の牧草を c1 日で食べつくす。
a2 頭の牛は b2 個の牧場の牧草を c2 日で食べつくす。
a3 頭の牛は b3 個の牧場の牧草を c3 日で食べつくす。
このとき、 の間の関係はどうなるか。ただし、各牧場の牧草の量は等しく、また、それぞれの牧場の牧草の 1 日の生長量は一定で、それぞれの牛が 1 日に食べる量も一定であるものとする。

例題[編集]

ある牧場では、300頭の牛を放牧すると10日で牧草がなくなり、600頭だと4日で牧草がなくなる。牛が500頭なら何日放牧できる(何日で牧草が完全になくなる)か。ただし、牛はみな1日に同じ量の牧草を食べ、牧草は毎日一定の割合で伸びるとする。

解法[編集]

追いつき旅人算と見て、グラフを利用して解く。

Nyu3.jpg

4:(10 - 4)=□:(600 - 300)

とおくと、□ = 4 × 300 ÷ 6 = 200 (頭)

10 日を

200:(500 - 300)=200:200=1:1

に分けると5日。

答えは5日となる。

参考[編集]

Nyu1.jpg

Nyu2.jpg

この図を見れば上記の解法は一応は理解可能だと思われるが、一点だけ微妙な点を挙げるとすれば、

縦軸は草の量を表している(緑の直線は草自体の量、他の直線は牛の消費量)ので、図のように単位を[頭]としてしまうと、やや意味不明になる。

(はじめの草の量 = 200頭?? 草は1本2本とか、1kg2kgと数えるのではないのか?ということになる)

縦軸の単位は正確には「牛1頭の10日分の消費量」となるので、これを例えば1[頭分]と書くことにすれば、数字はそのままで、意味の通るグラフが得られるだろう。

(或いは、もし10日分を単位とすることに抵抗があれば、「牛1頭の1日分の消費量」を1[頭分]と書くことにして、数字の方を10倍にしても(2000,3000,5000,6000にしても)良い)

脚注[編集]

  1. ^ 外部リンク ニュートン算について より。
  2. ^ ただし以下の記述はハインリヒ・デリーの『数学 100 の勝利』 ISBN 4-431-70687-9 による。

関連項目[編集]