食肉目

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
検索に移動
食肉目
ヨーロッパヤマネコ
ヨーロッパヤマネコ Felis silvestris
地質時代
前期暁新世 - 現世
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 食肉目 Carnivora
学名
Carnivora Bowdich, 1821[1]
和名
食肉目[2]

食肉目 (Carnivora) は、哺乳綱に分類される目。別名ネコ目[3]

特徴[編集]

本来は捕食者として特化したグループであり、獲物を捕えるのに必要な目、耳、鼻、触毛(ひげ)などの感覚器官と知能がよく発達しており、運動能力も高い。

真獣類のうちで、肉を裂くためのハサミ状の頬歯である裂肉歯を1対もつもの(およびその子孫)のグループと定義することもできる。現生の海棲のグループ(いわゆる鰭脚類)では、その食性もあって裂肉歯は失われている。属するほとんどすべての動物が肉食であるが、部分的にはヒグマ、ツキノワグマといった雑食性の種も見られ、特にタケを主食とするジャイアントパンダやレッサーパンダなどはほぼ完全な草食性である。

分類[編集]

Feliformia

キノボリジャコウネコNandinia binotata

ネコ科Felidae

ジャコウネコ科Viverridae

ハイエナ科Hyaenidae

マングース科Herpestidae

マダガスカルの食肉類
(ジャコウネコ科の一部+マングース科の一部)

Caniformia

イヌ科Canidae

クマ科Ursidae

アザラシ科Phocidae

セイウチ科Odobenidae

アシカ科Otariidae

レッサーパンダAilurus fulgens

スカンク科Mephitidae

イタチ科Mustelidae
(出典ではイタチ科内の系統図に続くが省略する)

アライグマ科Procyonidae

Flynn et al.,(2005)より、本目76種の核DNA3遺伝子座・ミトコンドリアDNA3遺伝子の分子系統解析から[4]

以下の現生する分類群は、Wozencraft(2005)に従う[1]。和名は川田ら(2018)に従う[2]

2010年時点で知られている最古の化石記録は、中華人民共和国北アメリカから報告されている古第三紀の前期暁新世ダニアン期)のものである。ミアキス上科英語版に分類される初期のネコ目は種数・個体数ともに少ないグループであったが、後期始新世ネコ亜目イヌ亜目が出現し、多様化を遂げた[5]

本目は、主に陸生のネコ亜目(裂脚亜目:れっきゃくあもく)と、主に海棲のアシカ亜目(鰭脚亜目:ききゃくあもく)に二分されてきた。近年[いつ?]、鰭脚類の起源がクマ類の近縁グループであることが明らかになり、裂脚類・鰭脚類を同レベルの分類単位とするのが適切でないことがわかっている。そのことから、たとえば「クマ・鰭脚類」というグループを、下目(クマ下目)の下位・上科(クマ上科)の上位に設定し、ここにクマ上科(化石群を含むクマのグループ)と鰭脚支目(かつての鰭脚亜目)を位置づけるという考え方がある。しかし、一般用語としては、まだ裂脚類・鰭脚類の二分法が用い続けられている。ネコ亜目(裂脚亜目)は、かつて[いつ?]はイヌ上科 Canoidea(イヌ科、クマ科、アライグマ科、イタチ科)とネコ上科 Feloidea(ネコ科、ジャコウネコ科、ハイエナ科、マングース科)の2上科に分けられていた(絶滅グループのミアキス上科を含めると3上科)。後に[いつ?]、化石種においてイヌ科がネコ科に近いことなど、類縁関係についての新知識を踏まえて、クマ上科 Arctoidea ・マングース上科 Herpestoidea ・イヌネコ上科 Cynofeloidea の3上科(ミアキス上科を合わせると4上科)に分ける分類が提唱された[要出典]

出典[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ a b W. Christopher Wozencraft, "Order Carnivora," Mammal Species of the World, (3rd ed.), Don E. Wilson & DeeAnn M. Reeder (ed.), Volume 1, Johns Hopkins University Press, 2005, Pages 532 - 628.
  2. ^ a b 川田伸一郎他 「世界哺乳類標準和名目録」『哺乳類科学』58巻 別冊、日本哺乳類学会、2018年、1 - 53頁。
  3. ^ 田隅本生 「哺乳類の日本語分類群名,特に目名の取扱いについて 文部省の“目安”にどう対応するか」『哺乳類科学』第40巻 1号、日本哺乳類学会、2000年、83 - 99頁。
  4. ^ John J. Flynn et al., "Molecular phylogeny of the Carnivora (Mammalia): Assessing the impact of increased sampling on resolving enigmatic relationships," Systematic Biology, Volume 54, Issue 2, 2005, Pages 317 - 337.
  5. ^ 冨田幸光、伊藤丙雄、岡本泰子『新版 絶滅哺乳類図鑑』丸善出版、2011年1月30日、105-115頁。ISBN 978-4-621-08290-4。