テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験(- しけん、略称ネットワーク、もしくはNW)とは、情報処理技術者試験の一区分である国家試験である。

目次

概要

本試験はネットワーク設計・管理における専門性を有することを認定する試験である。システムエンジニアの中でも主にネットワークの設計担当者や管理責任者を対象としている。試験のレベルは高く、ネットワークに関する試験の中でも最難関のものの一つである。

基本情報技術者試験やソフトウェア開発技術者試験などの上位試験にあたるが、特定の技術(本試験はネットワーク技術)の専門性を追求するために開設された試験であるため、原則としてコンピュータサイエンスの基礎に関する設問や、プログラム言語に関する設問は大幅に省略されている。しかしこれらの知識が不足している場合、多くは午前問題で通過が困難であり、基本情報技術者試験またはソフトウェア開発技術者試験から順序だて取得していくことが望ましい。

合格率は例年ほぼ6~8%程度と低かったが、近年10%を超えている。これは多くの受験者が、2004年度までは秋季には実施されなかったソフトウェア開発技術者試験へと流れたことによる。結果的にテクニカルエンジニア(ネットワーク)試験の受験者が大きく減少しており、受験者のレベルがあがったとみられる。この区分は高度情報処理技術者に含まれている。元々は1988年にオンライン情報技術者試験として登場した。1994年に情報処理技術者試験が大幅に改編された際、ネットワークスペシャリスト試験とデータベーススペシャリスト試験に分割された。本試験はネットワークスペシャリスト試験の流れを汲んでいる。2001年の試験区分再編に伴い、現在の名称に変更された。

平成21年度春期から施行される新試験から従前のネットワークスペシャリスト試験に名称が変更される。

導入当初より、年齢制限や学歴、実務経験などの受験資格は一切ない。

試験・資格の位置付け

情報処理技術者試験#情報処理技術者の位置付けを参照

試験

例年、10月の第3日曜日に秋期情報処理技術者試験の一区分として行われる。

午前試験は多肢選択式、午後試験は記述式と論述式(事例解析)に分かれている。

午前

マークシート式の四肢択一で55問出題され、100分で全問解答する。IRT(項目応答理論)によって、最低200点~最高800点の5点刻みで採点され、600点以上で合格(午前試験通過)である。

約半分がシステム開発の知識やコンピュータシステムに関する問題で、後の半分はネットワークに関する知識を問う問題である。

午後I

LANの設計、WANの設計、ネットワークシステムの運用設計・性能評価などに関する問題(大問)が4題出題される。それぞれの大問は、主題の設定となる文章と、それに対するいくつかの小問からなる。そのうち3題を選択し、90分で解答する。素点採点で、最低200点~最高800点の5点刻みで採点され、600点以上で合格(午後I試験通過)となる。ただし、午前試験が600点に満たなかった者は採点されない。

午後II

ネットワークシステムの構築設計・評価・改善を扱う問題(大問)が2題出題される。1題を選択して120分で解答する。素点採点で、最低200点~最高800点の5点刻みで採点され、600点以上で最終的に合格である。ただし、午後I試験が600点に満たなかった者は採点されない。

試験の評価

テクニカルエンジニア(ネットワーク)は、ネットワーク技術がインフラとして必須のものになりつつある時期に導入された区分である。当時はネットワークに関する試験は殆ど無く、試験自体も難しいため、社会的評価も高かった。また受験資格が一切不要であったことからも、第一種ソフトウェア開発技術者)の次に目指す区分としてテクニカルエンジニア (データベース)試験と同様にもてはやされた。

この傾向自体は変わらないが、2001年に情報セキュリティアドミニストレータ試験が同じ秋の試験として導入されると、難易度が低いにもかかわらず、テクニカルエンジニア(ネットワーク)試験合格と同等の評価を得られるということで、情報セキュアドの受験者が増加した。結果として当試験の受験生は減少傾向にあり、先述のソフトウェア開発技術者試験の秋期実施により益々減少傾向にある。

情報処理技術者センター


今日は何の日(7月17日

もっと見る

「ネットワークスペシャリスト」のQ&A