ハイノサウルス

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ハイノサウルス
ティロサウルス
頭骨
地質時代
後期白亜紀マーストリヒチアン,70.6–68 Ma
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
: 有鱗目 Squamata
亜目 : トカゲ亜目 Lacertilia
: モササウルス科 Mosasauridae
亜科 : ティロサウルス亜科 Tylosaurinae
: ハイノサウルス属 Hainosaurus
学名
Hainosaurus
Dollo, 1885
  • H. bernardi Dollo, 1885 (模式種)
  • H. newmilleri Martin, 2007

ハイノサウルス Hainosaurus白亜紀後期のウミトカゲののひとつ。最大級のウミトカゲのひとつだが、その推定全長は何度か計算がやり直されてきた。最初は約17mとされ、史上最大のウミトカゲであると言われた[1]。1990年代には15mと言われていた[2]。より最近は Johan Lindgren による推定で、12.2m以上とされた[3]。当時の海の最高位の捕食者だった。他の大型ウミトカゲのように、ウミガメ首長竜翼竜頭足類サメ硬骨魚類、より小さなウミトカゲなどを捕食していた。化石はヨーロッパから産出しているが、アジアからもそれらしきものが報告されている。属名は最初に化石が見つかったベルギーのエノー州にちなむ。

H. pembinensis の化石はカナダマニトバ州の後期白亜紀 Pierre 頁岩で1988年に発見された。本種は尾の前方に夥しい数の椎骨を持つこと、上腕骨に対する大腿骨の比率が大きいこと、外鼻孔が大きいことからティロサウルスと区別された。しかし、2008年の研究で本種には問題があると結論付けられ、T. pembinensis としてティロサウルス属に再分類された[4]。同様に、2007年にマーティンが記載した Hainosaurus neumilleri はティロサウルス属の疑問名とされた[5]

復原図

分類[編集]

ハイノサウルスはティロサウルス亜科のメンバーで、当時の北アメリカに分布していたティロサウルスに近縁である。しかし脊椎骨はティロサウルスよりも18個多い。ティロサウルスは35個で、ハイノサウルスは53個である。腰椎はティロサウルスのそれよりも短い。模式種はハイノサウルス・ベルナルディ H. bernardiで、ベルギーの石灰燐の権威で本種の発見者であるレオポルド・ベルナルド Léopold Bernard への献名である[6]。ハイノサウルスは2016年の論文で、ティロサウルスとともに小さな分類群を成すと示唆された[7]

出典[編集]

  1. ^ Russell, D. A. 1967. Systematics and morphology of American mosasaurs (Reptilia, Sauria). Yale Univ. Bull 23:241. pp.
  2. ^ Lingham-Soliar, T. 1998. Unusual death of a Cretaceous giant. Lethaia 31:308–310.
  3. ^ Johan Lindgren (2005) The first record of Hainosaurus (Reptilia: Mosasauridae) from Sweden. Journal of Paleontology: Vol. 79, No. 6, pp. 1157–1165
  4. ^ Bullard, T. S.; Caldwell, M. W. (2008). “Redescription and rediagnosis of the tylosaurine mosasaur Hainosaurus pembinensis Nicholls, 1988, as Tylosaurus pembinensis (Nicholls, 1988)”. Journal of Vertebrate Paleontology (2): 416–426. doi:10.1080/02724631003621870. 
  5. ^ PA Jiménez-Huidobro, 2016. Phylogenetic and Palaeobiogeographical Analysis of Tylosaurinae (Squamata: Mosasauroidea). University of Alberta, Ph.D dissertation.
  6. ^ Dollo, L., 1891. La vie au sein des mers. Paris, Librairie J.B. Baillière et Fil
  7. ^ Paulina Jimenez-huidobro and Michael W. Caldwell (2016). "Reassessment and reassignment of the early Maastrichtian mosasaur Hainosaurus bernardi Dollo, 1885, to Tylosaurus Marsh, 1872". Journal of Vertebrate Paleontology. Online edition: e1096275. doi:10.1080/02724634.2016.1096275.