ハマヒサカキ

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ハマヒサカキ
Eurya emarginata.JPG
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
: ツツジ目 Ericales
: モッコク科 Pentaphylacaceae
: ヒサカキ属 Eurya
: ハマヒサカキ E. emarginata
学名
Eurya emarginata
(Thunb.) Makino

ハマヒサカキ(浜姫榊、学名:Eurya emarginata)は、ヒサカキ属の常緑小高木である。海岸近くに多く、同属のヒサカキより葉がまるく、分厚く、光沢があり、乾燥などに強い。海岸林に一般的な小高木で、風当たりの強い海岸林で密な林冠を構成するものの一つである。名前も海岸のヒサカキの意味である。 別名イソシバ

潮風や乾燥に強いことから街路樹として用いられることがある。ヒサカキのような宗教的な利用はなされないため、知名度はヒサカキより低い。

特徴[編集]

常緑低木で、高さ5mくらいまで。直径も20cmほどになるが、根本から枝を出すことが多い。樹皮は灰色がかった褐色、新しい枝は褐色で時に毛が生えており、二年目から皮目を生じる。

葉は倒卵形で先端はわずかにくぼみ、基部はくさび形、長さ2-4cm。葉質は厚くて硬い。表側は深緑色で強い光沢があり、縁は波状の鋸歯があるが、葉の縁が裏側に反り返るため目立たない。小枝はやや横向きに出て、葉が二列に並び、水平に広がる。この点はヒサカキも同じだが、葉が密生しているためこの種でその印象が強い。

花は10-12月に葉腋に1-3個束生し、下向きにつく。白い五枚の花弁はツボ状に寄り添う。果実は径5mm、丸くて黒く熟する。花のつく枝ではほとんどすべての葉の根元にずらりとつく。プロパンガスに付けられた臭いと似ているので騒ぎになることがある[1]

実は黒色で鳥が好んで食べに集まってくる。

分布[編集]

本州では千葉以南、四国、九州から琉球列島に見られ、国外では朝鮮南部、中国に分布する。

琉球列島では変異種が多く、内陸で見られるもの、ヒサカキに近い形質のものも見られる。テリハヒサカキ・マメヒサカキ・ケナシハマヒサカキなどのいくつかの型に分けることが試みられたが、それらも中間型があって区分が難しい。

近縁種[編集]

ヒサカキ属にはこのほかに日本に8種(変種を含む)が知られる。一般に見られるのはヒサカキで、それ以外の多くは南方離島産のものである。

参考文献[編集]

  • 北村四郎、村田源、『原色日本植物図鑑・木本編II』、(1979)、保育社
  • 初島住彦、『琉球植物誌(追加・訂正版)』、(1975)、沖縄生物教育研究会

脚注[編集]

  1. ^ 静岡でガス臭?騒ぎ 原因は植物「ハマヒサカキ」 - 『静岡新聞NEWS』2013年11月27日