バスター (バンド)

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バスター
出身地 イングランドの旗 イングランド リヴァプール
ジャンル パワー・ポップロック
活動期間 1972年1982年
レーベル RCA, RVC/BMG
共同作業者 オルタナティブ・ラジオ
公式サイト www.myspace.com/busteruk
旧メンバー ロブ・フェナー
ピート・レイ
ケビン・ロバーツ
レス・ブライアンズ

バスター (Buster) は、1972年リヴァプール近郊のウィーラル英語版で結成されたイングランドバンド

全英シングルチャートには「すてきなサンデー (Sunday)」1曲しか送り込まなかったが[1]1970年代後半の日本ではベイ・シティ・ローラーズと並ぶ人気を博し[2]、いわゆるビッグ・イン・ジャパンの代表的バンドのひとつとされている[3]

歴史[編集]

結成と初期の活動:1972年–1977年[編集]

バスターは、1972年3月にリヴァプール近郊のウィーラルでで結成された。オリジナル・メンバーは、ピート・レイ(リードギター)、ケビン・ロバーツ(ベース)、レス・ブライアンズ(ドラムス)で、1年後にロブ・フェナー(リズムギター)が加わった。彼らは当初、「ザ・ニュー・アトラクション (The New Attraction)」という名で活動し[4]ウェールズ北部のキャバレーなどを回って演奏し始めた。

1974年1月には、限定盤7インチEPをリリースした。彼らは学業を離れると、直ちにRCAと契約し、バンドの名を「バスター」と改めた。このため、バスターの結成は1974年とされることもある[3][4]

1976年5月に発表されたバスターのデビュー・シングルすてきなサンデー (Sunday)」は、全英シングルチャートで最高49位まで上昇した[1]。これはバスターにとって、唯一の全英シングルチャート入りした楽曲となった[1]

RCA日本における事業であったRVC(後のBMG)は、「すてきなサンデー」の日本盤を1977年1月にリリースした。このシングルは、洋楽チャートでは1位をとり[2]、総合チャートでもトップ20入りのヒットとなった。さらに4曲が日本でリリースされ、いずれもトップ20入りのヒットとなった。同年には、「夢みるダンス」をフィーチャーして[4]森永チョコフレークのCMにも登場した[5]

1977年クリスマスの時期、バンドは日本、フィリピンオーストラリアドイツをツアーした。このツアーの際、バスターは日本でテレビに取り上げられ、12月25日日本武道館における1日2回の公演を含む日本ツアーを成功させた[2]。日本でのレコード売上により、ゴールドディスクも獲得した。

オーストラリアでは、1977年12月31日から1978年1月末まで開催された最初のシドニー・フェスティバル英語版(当時の名称は Festival of Sydney)[6]の一部として、シドニー・オペラハウスの階段部分で演奏した。

イギリスへの帰国とオルタナティブ・ラジオ:1978年–1982年[編集]

1978年1月、バンドはイギリスに帰国した。彼らがこの時点で、海外でヒット曲5曲、ベストセラーとなったアルバム3枚を出しており、期待は高かったが、ティーンエイジ色が強かったバスターのイメージは、時流に合わないものになっており、1979年にはRCAとの契約も解消された。

新しく交代したマネージャーは、バンドの名を「ザ・ジャックス (The Jax)」と変えることを提案した。1980年には小さなインディ・レーベル英語版クレオール・レコード英語版から、この名義で、デイヴ・クラーク・ファイヴがオリジナルの「ビッツ&ピーセズ (Bits and Pieces)」をカバーしたシングルを1枚出した[7]。しかし、このシングルはまったく反響を呼ばず、バンドはこのマネージャーと離れ、再編成されることになった。

ロブ・フェナーは、弟アラン (Alan) と一緒に曲作りを始め、地元の海賊放送だったマージーサイド・オルタナティブ・ラジオ (Merseyland Alternative Radio, MAR) で、自分たちのデモテープを流してもらった。また兄弟2人はデュオを組み、地元のパブナイトクラブで、ロブ・アンド・アラン・フェナー (Rob and Alan Fennah) として演奏した。ピート・レイは、スタジオでの録音に集中するため、バンドを離れた。

1981年には、バスターのオリジナル・メンバーのうちフェナー、ブライアンズ、ロバーツの3人がオルタナティブ・ラジオ (Alternative Radio) 名義で活動した。このバンドは、1982年にリヴァプールの「バトル・オブ・ザ・バンズ (Battle of the Bands)」に参加して優勝した[8]。しかし、一年ほどの間にメンバー構成は変わり、バスターのオリジナル・メンバーはフェナーとロバーツの2人しか残らない状況となり[8]、1982年10月にバスターは正式に解散した。

後年:2008年以降[編集]

バンドの足跡が、インターネット上に現れるようになり、彼らに対する関心が再び生まれ、かつての音源の再発を求める声が上がった。きっかけは、日本人ファンがMySpaceにかつてのバスターの音源を見つけたことだったという[2]。彼らはかつての音源への権利を買い戻し、バスターの音源が再び日本市場に供給されることになった。彼らはまた、初期の音源などをウェブ上で公開するようになった[9]

フェナー、レイ、ロバーツの3人は、リヴァプール博物館(Liverpool Museum:後のリヴァプール世界博物館英語版)で開催された展覧会「The Beat Goes On, an exhibition of Liverpool popular music and culture」の開幕式典に招かれた。この展覧会では、「グローバル・インパクト (Global Impact)」のコーナーでバスターが取り上げられ、バンドの日本における成功が紹介された[10]

ピート・レイは、2013年12月26日に、ウィーラルの自宅で死去した[4]

ドラマーのレス・ブライアンズことレス・スミス (Les Smith) は、2016年に死去した[11]

メンバー[編集]

  • ロブ・フェナー (Rob Fennah) - vocals, rhythm guitar
  • ピート・レイ (Pete Leay) - lead guitar, vocals
  • ケビン・ロバーツ (Kevin Roberts) - bass, vocals
  • レス・ブライアンズ (Les Brians) - drums, vocals

ディスコグラフィ[編集]

アルバム[編集]

  • すてきなサンデー - Buster (UK & Japan) 1977
  • 夢みるバスター - Buster 2 (Japan) 1977
  • 青春に拍手/バスター・ライブ - Buster Live (Japan) 1977
  • 青春の日記帳/バスター・ベスト・コレクション - Diary: Best Collection (Japan) 1978
  • バスターの軌跡/ベスト&ニュー - Best & New (Japan) 2014

シングル[編集]

  • すてきなサンデー / ソルト・レイク・シティ・シルバーガン ("Sunday" / "Salt Lake City - Silver Gun") (UK) RCA 1976 – #46 (全英シングルチャート)
  • ビューティフル・チャイルド / デイブレイク ("Beautiful Child" / "Daybreak") (UK) RCA 1976
  • すてきなサンデー / デイブレイク ("Sunday" / "Daybreak") (Japan) RCA 1977
  • 恋はO.K.! / フー・トールド・ユー ("Love Rules OK" / "Who Told You") (Japan) 1977
  • 夢みるダンス / ソルト・レイク・シティ・シルバーガン ("Dance with Me" / "Salt Lake City - Silver Gun") (Japan) 1977
  • ビューティフル・チャイルド / 恋のハプニング ("Beautiful Child" / "But If It Happens") (Japan) RCA 1977
  • シー・エイント・マイベイビー / 涙の秘密 ("She Ain't My Baby" / "Certain Kind of Feeling") (Japan) 1977

脚注[編集]

  1. ^ a b c BUSTER”. The Official UK Charts Company. 2018年9月14日閲覧。
  2. ^ a b c d e 1970年代に一斉を風靡したポップ・ロック・バンド=バスターが復活、そのきっかけは?”. rockin’on holdings inc. (2008年4月8日). 2018年9月14日閲覧。
  3. ^ a b Jones, Catherine (2015年1月19日). “Merseyside bands who made it 'Big in Japan'”. 2018年9月14日閲覧。
  4. ^ a b c d Craig Manning (2014年1月28日). “UPATED: British Embassy list shows Wirral band was big in Japan”. Wirralglobe.co.uk. 2017年4月4日閲覧。
  5. ^ BUSTER - Choco-Flake - commercial 1977 - YouTube
  6. ^ 1977”. Sydney Festival. 2018年9月14日閲覧。
  7. ^ Jax* ‎– Bits And Pieces - Discogs
  8. ^ a b Alternative Radio - Discogs
  9. ^ Key, Philip (2008年7月23日). “Music: Brothers tune in for a rare performance”. Liverpool Daily Post. 2010年5月21日閲覧。
  10. ^ Local sounds, global impact”. World Museum. 2018年9月14日閲覧。
  11. ^ Tribute to Les 'Brians' Smith - YouTube