
バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3
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バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3 | |
---|---|
Back to the Future Part III | |
監督 | ロバート・ゼメキス |
脚本 |
ロバート・ゼメキス ボブ・ゲイル |
製作 |
ボブ・ゲイル ニール・カントン |
製作総指揮 |
スティーヴン・スピルバーグ フランク・マーシャル キャスリーン・ケネディ |
出演者 |
マイケル・J・フォックス クリストファー・ロイド |
音楽 | アラン・シルヴェストリ |
主題歌 | ZZトップ「Doubleback」 |
撮影 | ディーン・カンディ |
編集 | アーサー・シュミット |
製作会社 | アンブリン・エンターテインメント |
配給 |
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公開 |
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上映時間 | 118分 |
製作国 |
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言語 | 英語 |
製作費 | $40,000,000[1] |
興行収入 |
$87,727,583[1]![]() $244,527,583 ![]() 82億円 ![]() |
配給収入 |
47億5000万円![]() |
前作 | バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2 |
『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』(Back to the Future Part III)は、1990年のアメリカ映画で、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』の続編。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ3部作の3番目で完結編にあたる。SF映画。
あらすじ
前作のラストシーンで、タイムマシンのデロリアンが飛行中落雷に打たれ、ドクは1885年に飛ばされてしまった。しかし、そのドクがマーティに送られるよう1885年にウエスタンユニオンに手配していた手紙の指示通り、マーティはPART1のラストで別れたばかりの1955年のドクと再会。手紙には自分は西部開拓時代の鍛冶屋として元気にやっている事、1885年の技術では故障したデロリアンを修復し帰還するのは不可能な為この時代で生涯を終える決心をした事、そしてタイムマシン及びタイムトラベルはまだ人類の手には余る物だった事を痛感し、残しておいた故障したデロリアンを1955年の自分に修復させ1985年に帰った際にはデロリアンを破壊してしまう様に指示されていた。70年前のドクが気掛かりながらも1985年に帰るために鉱山に封印されたデロリアンを掘り起こすマーティ。だが、鉱山付近の墓地で“エメット・ブラウン”の名が彫られた墓石を偶然発見し、記録を調べたところ、手紙を書いた約一週間後の1885年9月7日にドクがビフの祖先であるビュフォード・タネンに銃殺されるのを知ってしまう。
ドクを救う為に、マーティは1955年のドクの協力の下、修理したデロリアンで手紙の消印の翌日となる1885年9月2日午前8時00分へとタイムトラベルする。しかしタイムトラベルした直後、インディアン[注 1]の大群と騎兵隊に遭遇した上に熊にも襲われ、坂から転げ落ちて気絶してしまう。そこで自分の祖先にあたるシェイマスとその妻のマギーに助けられ、彼らの協力でヒルバレーにたどり着いたマーティだったが、不運にもビュフォード・タネンに出くわしてしまった。彼に因縁をつけられたマーティは危うく殺されそうになるが、間一髪のところでドクに助けられ再会を果たす。
しかし、肝心のデロリアンは自走不能になっていた。様々な方法を試した末、最終的に蒸気機関車でデロリアンを押して走らせる作戦を考える。だがドクは峡谷に転落して死ぬはずだった女性「クララ・クレイトン」を助けた挙げ句、お互いに恋に落ちてしまう。クララからカーニバルに誘われたドクとマーティだったがそこにタネン一味が襲来、隠し持っていたデリンジャー銃でドクを背後から暗殺しようとするが、マーティの咄嗟のパイ皿投げで失敗。激怒したビュフォードは今度の月曜(9月7日)にマーティに決闘を申し込み、マーティも挑発に乗ってこれを受けてしまう。1955年に撮った墓石の写真から「エメット・ブラウン」の文字が消え安堵する二人だったが、墓石自体と日付が全く変わらない事を訝しむドク。
今更決闘に焦り未来へ帰る事を急かすマーティを他所にドクとクララはお互い気持ちを深めていくが、ドクは大いに悩んだ末に1985年の科学者として元の時代に帰りクララと別れることを決心、クララに「未来に帰る」と告げるがクララにはそれを信じてもらえず罵倒され、ドクは心に深い傷を負う。
マーティはその後、酒屋でやけ酒のウィスキーを飲んで昏倒したドクを起こそうとしている途中でビュフォードに呼び出され、決闘を急かされる。散々な腰抜け呼ばわりに苛ついて外へ出ようとするも、墓石の写真がこの時代で自らが名乗ってた「クリント・イーストウッド」に変化したのを見て挑発を我慢し克服する。酔いから覚めたドクと共に裏口から逃げようとするも失敗、ドクを人質に取られる。マーティはドクを救うためビュフォードと決闘、撃たれたかと思いきや胸に仕込んだ鉄板で銃殺を回避し、見事勝利。2人はすぐに出発して計画通り蒸気機関車をジャックしデロリアンに乗り込もうとするが、なんと人づてにドクの話が真実だったということを知ったクララが追いかけてきたのだった。
ドクはクララも連れて行こうとするが、クララが機関車からデロリアンに移動する途中で最後の強化燃料が点火してボイラーが爆発してしまい、下に落ちそうになる。ドクは、マーティが万一に備えて1955年から持ち込んだ2015年製のホバーボードを使って無事クララを助けたが、そのせいでドクはデロリアンに乗り遅れ、ドクは帰れなくなってしまった。
無事に1985年に戻ることができたマーティだったが直後、デロリアンがディーゼル機関車に轢かれてバラバラに壊れてしまった。 1985年は「2」にてスポーツ年鑑を燃やしたことで「良い」85年に戻っており、恋人のジェニファーも無事だった。マーティ自身も西部時代の一件にて挑発を克服し、明るい未来が示唆された。 しかしもう永久にドクとは会えない、とマーティがジェニファーとドクとの別れを悲しんでいると、そこに蒸気機関車の形をしたタイムマシンが現れる。ドクは1885年に取り残された後、新たにタイムマシンを作っていたのだった。しかもクララと結婚し、2人の息子を授かっていた。ドクは「未来は白紙だ、君たち自身で創っていくものだ」「君たちも、いい未来を創りたまえ」といい残し、蒸気機関車型のタイムマシンへ乗り込みどこかへ走り去って行った。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |||
---|---|---|---|---|---|
ソフト版 | テレビ朝日版 | 日本テレビ版 | BSジャパン版[4][5][6] | ||
マーティ・マクフライ (Marty McFly) クリント・イーストウッド |
マイケル・J・フォックス | 山寺宏一 | 三ツ矢雄二 | 宮川一朗太 | |
シェイマス・マクフライ (Seamus McFly) | |||||
エメット・ブラウン博士 (ドク) (Dr. Emmett "Doc" L. Brown) |
クリストファー・ロイド | 青野武 | 穂積隆信 | 磯部勉 | 山寺宏一 |
ビュフォード・“マッド・ドッグ”・タネン (Buford "Mad Dog" Tannen) |
トーマス・F・ウィルソン | 谷口節 | 玄田哲章 | 斎藤志郎 | 新垣樽助 |
ビフ・タネン (Biff Tannen) | |||||
クララ・クレイトン (Clara Clayton) |
メアリー・スティーンバージェン | 吉田理保子 | 池田昌子 | 藤田淑子 | 戸田恵子 |
マギー・マクフライ (Maggie McFly) |
リー・トンプソン | 佐々木優子 | 高島雅羅 | 日野由利加 | 小林沙苗 |
ロレイン・マクフライ (Lorraine McFly) | |||||
ジェニファー・パーカー (Jennifer Parker) |
エリザベス・シュー | 勝生真沙子 | 佐々木優子 | 岡寛恵 | 白石涼子 |
ストリックランド保安官 (Chief Marshal James Strickland) |
ジェームズ・トールカン | 大木民夫 | 加藤精三 | 大塚周夫 | 青山穣 |
チェスター (バーテンダー) (Chester the Bartender) |
マット・クラーク | 城山知馨夫 | 宮田光 | 山野史人 | 伊藤和晃 |
酒場の老人#1 | パット・バトラム | 藤城裕士 | 石井敏郎 | 千田光男 | 吉富英治 |
酒場の老人#2 | ハリー・ケリー・ジュニア | 伊井篤史 | 北川米彦 | 秋元羊介 | 宇垣秀成 |
酒場の老人#3 | ダブ・テイラー | 石森達幸 | あずさ欣平 | 峰恵研 | 楠見尚己 |
ビュフォードのギャング仲間#1 | クリストファー・ワイン | 星野充昭 | 堀之紀 | 水野龍司 | 加瀬康之 |
ビュフォードのギャング仲間#2 | ショーン・サリバン | 古田信幸 | 大滝進矢 | 檀臣幸 | 佐藤せつじ |
ビュフォードのギャング仲間#3 | マイク・ワトソン | 小室正幸 | 島田敏 | 梅津秀行 | 落合弘治 |
ヒューバート町長 (Mayor Hubert) |
ヒュー・ギリン | 増岡弘 | 島香裕 | 糸博 | 金光宣明 |
運転士 | ビル・マッキニー | 伊井篤史 | 飯塚昭三 | 石波義人 | |
コルト銃のセールスマン | バートン・ギリアム | 池田勝 | 高宮俊介 | 稲葉実 | 唐沢龍之介 |
有刺鉄線のセールスマン | リチャード・ダイサート | 増岡弘 | 小関一 | 北川勝博 | 鈴木琢磨 |
葬儀屋 | マーヴィン・J・マッキンタイア | 稲葉実 | 筈見純 | 仲野裕 | 木村隼人 |
ストリックランドの息子 | ケイレブ・ヘンリー | 亀井芳子 | さとうあい | 竹村叔子 | 冠野智美 |
ストリックランドの副官 | ドノヴァン・スコット | 島香裕 | 亀井三郎 | 福田信昭 | 内野孝聡 |
ダグラス・J・ニードルズ (Douglas J. Needles) |
フリー | 古田信幸 | 島田敏 | 梅津秀行 | 落合弘治 |
ジョージ・マクフライ (George McFly) |
ジェフリー・ウェイスマン | 小室正幸 | 高宮俊介 | 千田光男 | 加瀬康之 |
リンダ・マクフライ (Linda McFly) |
ウェンディ・ジョー・スパーバー | 亀井芳子 | さとうあい | 岩本裕美子 | 冠野智美 |
デイヴィッド・マクフライ (David McFly) |
マーク・マクルーア | 星野充昭 | 仲木隆司 | 仲野裕 | 佐藤せつじ |
その他 | |||||
演出 | 伊達康将 | 左近允洋 | 向山宏志 | ||
翻訳 | 島伸三 | たかしまちせこ | |||
調整 | 高橋久義 飯塚秀保 |
高橋久義 | 高見元太 | ||
選曲 | 猪飼和彦 | ||||
効果 | VOX | 桜井俊哉 | |||
担当 | 小嶋尚志 細谷美樹 富田定男 (コスモプロモーション) |
別府憲治 宮地奈緒 (HALF H・P STUDIO) | |||
プロデューサー | 圓井一夫 | 大塚恭司 嵓淵有子 (日本テレビ) |
夏目健太郎 久保一郎 (BSジャパン) | ||
プロデューサー補 | 小林三紀子 | ||||
解説 | 淀川長治 | ||||
制作 | 東北新社 | グロービジョン | コスモプロモーション | BSジャパン HALF H・P STUDIO | |
初回放送 | 1993年10月10日 『日曜洋画劇場』 |
2001年3月16日 『金曜ロードショー』 |
2018年7月11日 『シネマクラッシュ』 |
- ソフト版日本語吹替 - VHS・LD・DVD・BDに収録。
- テレビ朝日版日本語吹替 - 初回放送1993年10月10日21:02-23:19『日曜洋画劇場』。※「テレビ朝日開局35周年特別企画」として放送。
- 日本テレビ版日本語吹替 - 初回放送2001年3月16日『金曜ロードショー』。
- 日本テレビは一度だけ独自製作の吹替版を放送している。他の声優は入れ替えの中、マーティだけは三ツ矢雄二が続投した。
- BSジャパン版日本語吹替 - 初回放送2018年7月11日『シネマクラッシュ』
- 2008年12月19日、ユニバーサルの「思い出の復刻版DVD」シリーズの第一弾として、テレビ朝日版および日本テレビ版の吹き替えが収録されたDVDが発売された。放送用VTRそのまま、ディスクは片面二層で、一層目に日曜洋画劇場版、二層目に金曜ロードショー版。
- 2010年に発売されたBlu-ray Discには、ソフト版とテレビ朝日版が収録されている。
- 2020年発売の「バック・トゥ・ザ・フューチャー トリロジー 35th アニバーサリー・エディション 4K Ultra HD+ブルーレイ」にはソフト版とテレビ朝日版の吹き替えに加えてBSジャパン版が収録。
スタッフ
- 監督:ロバート・ゼメキス
- 製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ、フランク・マーシャル、キャスリーン・ケネディ
- 製作:ボブ・ゲイル、ニール・カントン
- 脚本:ロバート・ゼメキス、ボブ・ゲイル
- 音楽:アラン・シルヴェストリ
- 撮影:ディーン・カンディ
- SFX:ILM
テレビ放送履歴
回数 | テレビ局 | 番組名 | 放送日 | 放送時間 | 吹替版 |
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初回 | テレビ朝日 | 日曜洋画劇場 | 1993年10月10日 | 21:02-23:19 | テレビ朝日版 |
2回目 | フジテレビ | ゴールデン洋画劇場 | 1995年1月7日 | 21:03-23:19 | |
3回目 | 日本テレビ | 金曜ロードショー | 1997年11月28日 | ||
4回目 | テレビ東京 | 木曜洋画劇場 | 1999年3月4日 | 21:02-22:54 | |
5回目 | 日本テレビ | 金曜ロードショー | 2001年3月16日 | 21:03-23:19 | 日本テレビ版 |
6回目 | 2003年2月7日 | テレビ朝日版 | |||
7回目 | テレビ東京 | 木曜洋画劇場 | 2005年11月17日 | 21:00-22:54 | |
8回目 | 午後のロードショー | 2009年6月10日 [注 2] | 13:30-15:30 | ||
9回目 | BS-TBS | 2017年6月27日 | 21:00-22:54 | ソフト版 | |
10回目 | BSジャパン | シネマクラッシュ | 2018年7月11日 [注 3] | 19:40-21:54 | BSジャパン版 |
11回目 | BSテレ東 | 新春シネマスペシャル | 2020年1月3日 [注 4] | 23:00-翌1:15 | |
12回目 | 日本テレビ | 金曜ロードSHOW! | 2020年6月26日 | 21:00-22:54 | ソフト版 |
作品解説
本作はユニバーサル設立75周年記念作品[注 5]であり、ユニバーサルの歴代ロゴが4バージョン流れる(「チャイルド・プレイ2」など、1990年の作品全てに言えることである)。このロゴは当初、シリーズの整合性を図るために旧ロゴを使用する予定であったが、ユニバーサルの希望で新ロゴになった。
主演のマイケル・J・フォックスは、本作の撮影中からパーキンソン病の兆候が現れ、後に発病した事を自身の著書で告白している。
音楽
ZZトップが主題歌「Doubleback」を提供し本編にも登場(1885年のフェスティバル会場のバンドマン役。ダンスのシーンで「オクラホマミキサー」、「いとしのクレメンタイン」を演奏する他、お馴染みのギター回しも披露)しているが、これはこの作品の大ファンである彼らの意向による。しかし、本作のサウンドトラック盤には、この主題歌は契約会社の問題の関係でオリジナル・バージョンが収録されておらず、代わりに劇中でも流れている、カントリー調にアレンジされたアコースティック・バージョン(インストゥルメンタル)が収録されている。
フェスティバルのシーン(時計台のカウントダウン後)で演奏されている曲は1876年に作られた自由の喊声(Battle Cry of Freedom)である。
配役
酒場でポーカーに興じる老人3人組(クレジット表記は、「サルーン・オールドタイマーズ」)に「黄色いリボン」のハリー・ケリー・ジュニア、「ダンディ少佐」のダブ・テーラー、パット・バトラム(「ガトリング・ガン」)、酒場のバーテンダー役に「ミネソタ大強盗団」のマット・クラーク、終盤でマーティとドクが強奪する機関車の機関士役に「アウトロー」のビル・マッキニーと、往年の西部劇映画で実際に活躍していた俳優を、尊敬の念を込めてそれぞれ起用している。
オマージュ
ビュフォード・タネン(ビフ・タネンの曽祖父)との対決においてマーティがポンチョの下に鉄板を仕込むシーンは、クリント・イーストウッド主演『荒野の用心棒』のオマージュである。この他にも、鏡に映った自分に銃を向けて「You Talkin' To Me?(俺に言ってるのか?)」と挑発するシーンは『タクシー・ドライバー』の有名シーンのパロディであり、同シーンでは他にも『ダーティーハリー』の「Go ahead. Make my day.(やれよ。楽しませてくれ)」というセリフも引用している。デロリアンで1885年にタイムスリップした直後、インディアンに追われ、騎兵隊に遭遇する場面は『駅馬車』のパロディとみられる。日本語翻訳ではドクの子供らの名前がジュールスとバーンになっているが、元はJulesとVerne。空想科学小説の祖、ジュール・ベルヌに因んでいる。
小説版との相違
映画版では出てこないが、小説版では、マクフライ農場で世話になったマーティが夕食後に用を足したくなり、シェイマスに「バスルームを使わせてもらえないか」と尋ねるが、「何を言ってるのかさっぱりわからない」と言われる。また、マーティは早くドクに会いたい為にシェイマス夫妻にお礼を言ってその日の晩のうちにマクフライ農場を立ち去ろうとするが、シェイマスに「こんな遅い時間に町に行こうなんて考えないほうがいい。夜盗や動物に襲われて危険だ」と窘められ、結局納屋で一晩過ごし、翌朝、町に続く線路の所まで送ってもらうことになる。その際、マーティはシェイマスから帽子を貰っている。
映画版では未公開シーンとなっている(DVDに収録)が、終盤のビュフォードとの決闘の直前、ストリックランド保安官はビュフォードに撃ち殺される。そのため、容疑が「パインシティーの駅馬車強奪」ではなく「ストリックランド保安官殺害」となっている。ストリックランド保安官が決闘後の逮捕シーンに出てこないのは、そのためである。
ビュフォードとの決闘に勝利したマーティにコルト・ピースメーカーのガンベルトを渡しに来る少年は、映画版ではすぐに立ち去るだけだが、小説版ではマーティがポンチョの下に仕込んだ即席防弾チョッキに興味を示し、周りの大人から「あっちへ行きな、D.W.」、「グリフィスの坊主を押さえようったって誰も止められやしないさ」と言われており、後の映画監督・D・W・グリフィスであると思わせる記述がある。
その他
1885年に来たマーティは当時の人々に名を尋ねられると「クリント・イーストウッド」と答えた。クララ・クレイトンが転落死しクレイトン渓谷と名が付くはずだった峡谷は、現代に戻るためにデロリアンを押す蒸気機関車の通る線路の途切れ先でもある。マーティがデロリアンで現代に帰る様子は1885年の人々にとっては渓谷へ落ちて死亡もしくは行方不明と捉えられたのだろう、現代へ帰って来るとイーストウッド渓谷と記されている。
他作品への登場
2014年にアメリカで製作・公開された、セス・マクファーレン監督『荒野はつらいよ 〜アリゾナより愛をこめて〜』の劇中において、小屋の中でデロリアンを整備しているドク・ブラウンが主人公によって見つかる、というシーンが登場する[注 6]。ただし、本作が1885年を舞台にしているのに対し、「荒野はつらいよ」は1882年が舞台であるため、本作より3年早く、年代設定に誤差が生じている。
脚注
注釈
- ^ DVD版の原語の音声及び日本語吹き替え音声ともに『インディアン』と発言している。ただし同じDVDでの日本語字幕ではなぜか『ネイティブ・アメリカン』と表記されている。
- ^ 前日にPART2、前々日にPART1が放送された。
- ^ 先週にPART2、先々週にPART1が放送された。
- ^ 2019年12月30日にPART1、1月1日にPART2が放送された。
- ^ 1915年のユニバーサル・シティ・スタジオ開設からこの年で75周年を迎えたが、実質的なユニバーサル・ピクチャーズの創立年は1912年である。「ユニバーサル・スタジオ#沿革」も参照
- ^ 本作でもドク・ブラウンを演じたクリストファー・ロイドによるカメオ出演である。また、整備の様子を見られた際に1作目と同様に「気象実験」と誤魔化すシーンがある。
出典
- ^ a b c “Back to the Future Part III (1990)” (英語). Box Office Mojo. 2010年4月11日閲覧。
- ^ “歴代ランキング - CINEMAランキング通信” (2016年3月28日). 2016年5月7日閲覧。
- ^ “日本映画産業統計 過去配給収入上位作品 (配給収入10億円以上番組) 1990年(1月~12月)”. 社団法人日本映画製作者連盟. 2010年4月11日閲覧。
- ^ “ダークボのふきカエ偏愛録”. ふきカエル大作戦!!. 2018年6月1日閲覧。
- ^ “バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3”. BSジャパン. 2018年6月20日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “バック・トゥ・ザ・フューチャー 新録・吹き替え版”. ふきカエル大作戦!!. (2018年7月11日) 2018年7月11日閲覧。
外部リンク
- バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3 - allcinema
- バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3 - KINENOTE
- バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3 - Movie Walker
- バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3 - 映画.com
- Back to the Future Part III - オールムービー(英語)
- Back to the Future Part III - インターネット・ムービー・データベース(英語)
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