パウル・シェーファー

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パウル・シェーファー・シュナイダー
生誕 Paul Schäfer Schneider
(1921-12-04) 1921年12月4日
ドイツの旗 ドイツ国 トロースドルフ英語版
死没 2010年4月24日(2010-04-24)(88歳)
 チリ サンティアゴ・デ・チレ
職業尊厳のコロニー』指導者
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パウル・シェーファー・シュナイダー(Paul Schäfer Schneider、1921年12月4日 - 2010年4月24日[1])は、ドイツ系移民のコミュニティ尊厳のコロニー』(後にビジャ・バビエラと改名)の創始者・指導者。アムネスティ・インターナショナルの調査結果および真実と和解の為の国民委員会報告書英語版(レッティグ報告書)によれば、ピノチェト政権の時代にチリの秘密警察であるDINA英語版が尊厳のコロニーの一部を拷問および収容の目的に使用していたという。

経歴[編集]

戦前と戦中[編集]

1921年、シェーファーはヴァイマル共和国時代のドイツ・ボンにて生を受け、トロースドルフ英語版で育った。青少年期はヒトラーユーゲント団員として過ごす。第二次世界大戦にはドイツ空軍衛生兵として従軍し、終戦時は軍曹(Unteroffizier)の階級にあった[2]

性的暴行と亡命[編集]

戦後はバプテストの教会と孤児院を設立した。1959年には慈善団体の運営も開始したとも言われているが、同年中に2人の少年に対する性的暴行の容疑で起訴され、一部の信者を連れて西ドイツから脱出した。

シェーファーの名は1961年のチリで再び注目されるようになる。当時のチリ政府は保守的なホルヘ・アレッサンドリ政権で、シェーファーに対しパラル郊外の農場を与え、移民コミュニティの運営を許可した。このコミュニティはバプテストと反共主義を掲げ、やがて拡大するにつれて『尊厳のコロニー』(Colonia Dignidad)と改名された。

再びの有罪[編集]

1997年5月20日、エドゥアルド・フレイ政権下で少年に対する性的暴行の容疑で再び起訴を受ける。この起訴によれば、コミュニティ内の診療所と学校を利用していた26人の少年からシェーファーらによる暴行の証言を得たとされる。起訴を受けたシェーファーは姿を消し、2004年後半には欠席裁判で有罪判決が下された[3]

2005年3月10日、8年近く失踪していたシェーファーはアルゼンチンブエノスアイレスからおよそ40km地点のラスアカシアスと呼ばれる地区で発見された[3]。チリとアルゼンチン当局による2日間の交渉の末、シェーファーは裁判所に出頭するべくチリ側へと引き渡された。そこで彼は1976年に政治運動家フアン・マイノ英語版が行方不明になった事件に関して起訴を受け[4]、死ぬまで勾留されていた。シェーファーはまた、数学者ボリス・ウェイスフェイラー英語版の事件に関しても捜査を受けており[3]、過去の児童虐待疑惑についてもドイツとフランスで指名手配を受けていた。

死去[編集]

2010年4月24日[5]、サンティアゴ市内の病院で心不全により88歳で死去した。死後になってから、シェーファーが重度の心臓疾患を患っていたことが明らかになった。

参考文献[編集]

  • Gero Gemballa: Colonia Dignidad: ein deutsches Lager in Chile. Reinbek bei Hamburg: Rowohlt, 1988. ISBN 3-499-12415-7. (Colonia Dignidad: A German camp in Chile)
  • Friedrich Paul Heller: Lederhosen, Dutt und Giftgas: Die Hintergründe der Colonia Dignidad. Schmetterling Verlag, 2., erweiterte und aktualisierte Auflage, Stuttgart 2006. ISBN 3-89657-093-5. (Lederhosen, Dutt and poison gas: The backgrounds of the Colonia Dignidad)
  • Ingo Lenz: Weg vom Leben. 36 Jahre Gefangenschaft in der deutschen Sekte, Ullstein Verlag, Berlin. ISBN 3-550-07613-4 (Way of life. 36 years imprisonment in the German sect)
  • Claudio R. Salinas/ Hans Stange: Los amigos del "Dr." Schäfer. La complicidad entre el Estado chileno y Colonia Dignidad. Santiago de Chile 2006, ISBN 956-8410-06-6.

脚注[編集]

出典[編集]

関連項目[編集]