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フウキンチョウ族 (Sibley)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

フウキンチョウ科
ベニフウキンチョウ
ベニフウキンチョウ Ramphocelus bresilius
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: スズメ目 Passeriformes
亜目 : スズメ亜目 Passeri
小目 : スズメ小目 Passerida
上科 : スズメ上科 Passeroidea
: フウキンチョウ科 Thraupidae
和名
フウキンチョウ(風琴鳥)
英名
Tanagers

96属 ?

ウィキメディア・コモンズ

フウキンチョウ科(ふうきんちょうか、Thraupidae)は、鳥類スズメ目の科である。ホオジロ科フウキンチョウ亜科 Thraupinaeアトリ科ホオジロ亜科フウキンチョウ族 CThraupini とも。

フウキンチョウ(風琴鳥)と総称される。ミツドリ類なども含む。

目次

特徴

南北アメリカガラパゴス諸島を含む)の熱帯に生息する。

は色鮮やかな羽色が多いが、は地味である。

熱帯林の樹冠に住む。食性は多様で、昆虫食、花蜜食、雑食

系統と分類

9枚の初列風切をもつ nine-primaried oscine広義のアトリ科)の1科である。ホオジロ科フウキンチョウ亜科、あるいはアトリ科ホオジロ亜科フウキンチョウ族とも。

属の移動

分子系統から、nine-primaried oscine 内でいくつかの属が移動させられた。Weir et al. (2009)[1]による移動は次のとおり((スミレフウキンチョウ属 Euphonia・ミドリフウキンチョウ属 Chlorophonia、キガタイカル属 Parkerthraustes[2]、ジフウキンチョウ属 Calyptophilus[3]を追加))。国際鳥類学会議 (IOC)[4]アメリカ鳥学会 (AOU)[5]・AOU南アメリカ分類委員会 (SACC)[6]の対応を示す(×: 伝統的な科に留める; ○: 系統的な科に移す; △: どちらでもない科;  ?: 未定 incertae sedis; *: 伝統的な科に留めるが疑わしい等の注釈がある; -: 地域にいないなどの理由で扱っていない)。

フウキンチョウ科へ
学名 伝統的な科 IOC AOU SACC
キガタイカル属 Parkerthraustes ショウジョウコウカンチョウ科 * -  ?
コウカンチョウ属 Paroaria
マミジロミツドリ Coereba アメリカムシクイ科  ?  ?
クビワスズメ属 Tiaris ホオジロ科 *  ?
クロアカウソ属 Loxigilla * -
ノドアカミツドリ属 Euneornis * -
キューバクロウソ属 Melopyrrha * -
キゴロモコメワリ属 Loxipasser * -
セントルシアクロシトド属 Melanospiza * -
ムシクイフィンチ属 Certhidea -  ?
ガラパゴスフィンチ属 Geospiza -  ?
ダーウィンフィンチ属 Camarhynchus -  ?
ココスフィンチ属 Pinaroloxias * -
マミジロイカル属 Saltator ショウジョウコウカンチョウ科 *  ?  ?
ヒメウソ属 Sporophila ホオジロ科 * *
コメワリ属 Oryzoborus * *
シコンヒワ属 Volatinia * *
キンノジコ属 Sicalis * *
ハシナガシトド属 Acanthidops * -
ウスズミシトド属 Haplospiza * *
タネワリ属 Catamenia - *
ベニイタダキ属 Coryphospingus - *
クサビオノジコ属 Emberizoides * *
パルドスコ属 Nephelornis アメリカムシクイ科 -
マルハシミツドリ属 Conirostrum ×
ツバメフウキンチョウ属 Tersina ツバメフウキンチョウ科
マユシトド属 Poospiza ホオジロ科 - *

ホオジロ科からフィンチ類・シトド類の一部など約20属が移された。これらはフウキンチョウ科の系統のあちこちに分散している。ホオジロ科には未サンプリングの属もあるので、このリストは増える可能性がある。またコウカンチョウ属 Paroaria も Tordoff (1954) によりホオジロ科に移されており[7]、IOCやAOUではホオジロ科にとどまっているが、フウキンチョウ科に移された。

ショウジョウコウカンチョウ科だったマミジロイカル属 Saltator多系統だが、大部分はフウキンチョウ科に含まれる。ノドグロイカル Saltator atricollis は別系統でオナガシトド Saltatricula(伝統的にはホオジロ科だがDNAハイブリダイゼーションではフウキンチョウ科とされた[1])と姉妹群であり、ノドグロイカル+オナガシトドからなる単系統はショウジョウコウカンチョウ科のおそらく基底に位置する。ただしこの群も他のマミジロイカル属と近縁でフウキンチョウ科とする説もある[2]。またアカハライカル Saltator rufiventris はフウキンチョウ科内だが他の種とは異なる位置にある[2]。Weier et al. (2009)[1]は暫定的にマミジロイカル属全体をフウキンチョウ科とした。IOUは科を変更せず、AOUは独立した科を形成する可能性があるとし科未定 incertae sedis にしている[8]

伝統的にアメリカムシクイ科だったマミジロミツドリCoereba は、フウキンチョウ科内に位置する[1]。 ただしIOUは単型のマミジロミツドリ科 Coerebidae、AOUは科未定 incertae sedis としている。

ツバメフウキンチョウ Tersina のみからなる単型のツバメフウキンチョウ科 Tersinidae はフウキンチョウ科に統合された。

フウキンチョウ科から
学名 分子系統による科 IOC AOU SACC
スミレフウキンチョウ属 Euphonia アトリ科
ミドリフウキンチョウ属 Chlorophonia
アリフウキンチョウ属 Habia ショウジョウコウカンチョウ科 * -
オリーブフウキンチョウ属 Chlorothraupis *
ヨゴレフウキンチョウ属 Mitrospingus × *  ?
フウキンチョウ属 Piranga *
アカハシフウキンチョウ属 Lamprospiza incertae sedis × - *
プエルトリコフウキンチョウ属 Nesospingus アメリカムシクイ科 ? × * -
シトドフウキンチョウ属 Spindalis × * -
ズグロヤシフウキンチョウ属 Phaenicophilus × * -
ジフウキンチョウ属 Calyptophilus × * -
ヤブフウキンチョウ属 Chlorospingus ホオジロ科 × *

詳細は移動先の科を参照。

スミレフウキンチョウ属 Euphonia・ミドリフウキンチョウ属 Chlorophoniaアトリ科にスミレフウキンチョウ亜科 Euphoniinae として分離された[9]

プエルトリコフウキンチョウ Nesospingus・シトドフウキンチョウ属 Spindalis・ズグロヤシフウキンチョウ属 Phaenicophilus は、フウキンチョウ族には含まれないが、アメリカムシクイ科に含まれるかどうかはやや不確実であり、これらを含めない(incertae sedis ?)説もある[2]

アカハシフウキンチョウ属 Lamprospiza は低い確度でだがいずれの科にも属さない系統位置にある。ショウジョウコウカンチョウ科に移されたヨゴレフウキンチョウ属 Mitrospingus が、これと姉妹群だとする説もある[2]

系統樹

Klicka et al. (2007)[2]; Weir et al. (2009)[1]による。ただし Weir et al. がこの系統内に置いたスズメ科セキレイ科は省略した。伝統的にフウキンチョウ科だった群には ★ を、一部がそうだった群には ☆ をつけた。

nine-primaried oscine
アトリ科

アトリ亜科 Fringillinae




スミレフウキンチョウ亜科 Euphoniinae



ヒワ亜科 Carduelinae




広義のホオジロ亜科



アメリカムシクイ科 Parulidae




ムクドリモドキ科 Icteridae



ホオジロ科 Emberizidae





フウキンチョウ科 Thraupidae



アカハシフウキンチョウ Lamprospiza



ショウジョウコウカンチョウ科 Cardinalidae




ツメナガホオジロ科 Calcariidae




属と種

属と種はおよそ国際鳥類学会議 (IOC)[10]によるが、Klicka et al. (2007)[2]; Weir et al. (2009)[1]による属の移動を反映した。

出典

  1. ^ a b c d e f Weir, J. T.; Bermingham, E.; Schluter, D. (2009), “The Great American Biotic Interchange in birds”, Proc. Natl. Acad. Sci. 106: 21737-21742, http://www.pnas.org/content/106/51/21737.full 
  2. ^ a b c d e f g Klicka, John; Burns, Kevin; Spellman, Garth M. (2007), “Defining a monophyletic Cardinalini: A molecular perspective”, Mol. Phylogenet. Evol. 45: 1014–1032, http://www.bio.sdsu.edu/pub/burns/Klickaetal2007.pdf 
  3. ^ Eisenmann, Eugene (1962), “On the systematic position of Rhodinocichla rosea”, Auk 79: 640–648 
  4. ^ Gill, Frank; Donsker, David, eds. (2010), IOC World Bird Names (version 2.5), http://www.worldbirdnames.org/ 
  5. ^ AOU, ed., Check-list of North American Birds, http://www.aou.org/checklist/north/full.php 
  6. ^ Remsen, J. V.; Cadena, C. D.; et al., AOU, ed., A classification of the bird species of South America, 17 August 2010, http://www.museum.lsu.edu/~Remsen/SACCBaseline.html 
  7. ^ Remsen, Van (2007), Transfer the genus Paroaria to the Thraupidae, Proposal (#276) to South American Classification Committee, http://www.museum.lsu.edu/~remsen/SACCprop276.html 
  8. ^ Ramsen, Van (2008), “Remove Saltator from Cardinalidae”, in AOU N&MA Check-list Committee, Proposals 2008-B, p. 10–12, http://www.aou.org/committees/nacc/proposals/2008-B.pdf 
  9. ^ Yuri, T.; Mindell, D. P. (2002), “Molecular phylogenetic analysis of Fringillidae, “New World nine-primaried oscines” (Aves: Passeriformes)”, Mol. Phylogent. Evol. 23: 229–243 
  10. ^ Gill, Frank; Donsker, David, eds. (2010), “Buntings, tanagers and allies”, IOC World Bird Names (version 2.5), http://www.worldbirdnames.org/n-buntings.html 

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