フランク・エドガー
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基本情報 | |
---|---|
本名 |
フランク・ジェームス・エドガー (Frank James Edgar) |
通称 | ジ・アンサー (The Answer) |
国籍 |
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生年月日 | 1981年10月16日(37歳) |
出身地 | ニュージャージー州サミット |
所属 |
リノ・ファイトチーム →ヒカルド・アルメイダ柔術 |
身長 | 168cm |
体重 | 66kg |
リーチ | 173cm |
階級 |
ライト級 →フェザー級 |
バックボーン | レスリング、ボクシング、ブラジリアン柔術 |
テーマ曲 |
Kick in the Door (ノトーリアス・B.I.G.) |
総合格闘技戦績 | |
総試合数 | 31 |
勝ち | 23 |
KO勝ち | 7 |
一本勝ち | 4 |
判定勝ち | 12 |
敗け | 7 |
引き分け | 1 |
フランク・エドガー(Frank Edgar、1981年10月16日 - )は、アメリカ合衆国の男性総合格闘家。ニュージャージー州サミット出身。ヒカルド・アルメイダ柔術所属。元UFC世界ライト級王者。UFC世界フェザー級ランキング4位[1]。フランキー・エドガー(Frankie Edgar)とも表記される。
目次
来歴[編集]
12歳からレスリングを始め、ペンシルベニア州のクラリオン大学在学中にはNCAAディビジョン1で競技に参加。卒業後に総合格闘技へ転向し、父親の配管会社に勤めながら練習を積んだ。
2005年10月29日、Ring of Combatでプロデビュー。
UFC[編集]
The Ultimate Fighter シーズン5のトライアウトに参加するも落選。しかし、その1か月後の2007年2月3日にUFC 67でUFC初参戦を果たし、キャリア無敗であったタイソン・グリフィンに3-0の判定勝ちを収めた。
2008年4月2日、UFC Fight Night: Florian vs. Lauzonでグレイ・メイナードに敗れ、デビュー以来の連勝が9でストップした。7月19日、UFC Fight Night: Silva vs. Irvinでエルメス・フランカと対戦し、3-0の判定勝ち[2]。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2009年5月23日、UFC 98で元ライト級王者のショーン・シャークと対戦し、3-0の判定勝ちを収めた[3]。12月5日、The Ultimate Fighter: Heavyweights Finaleでマット・ヴィーチと対戦し、チョークスリーパーで一本勝ち[4]。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
UFC世界王座獲得[編集]
2010年4月10日、アブダビで開催されたUFC 112でBJ・ペンのUFC世界ライト級王座に挑戦。3-0の5R判定勝ちを収め王座獲得に成功した[5]。
2010年8月28日、ペンとの再戦となるUFC 118のUFC世界ライト級王座防衛戦では、全ラウンドを通して手数とテイクダウンの数で上回り、ジャッジ3者とも50-45のスコアを付ける3-0の5R判定勝ちを収め初防衛に成功した[6]。
2011年1月1日、UFC 125のUFC世界ライト級王座防衛戦でグレイ・メイナードと2年9か月ぶりに再戦。1Rにパンチで数度ダウンを奪われKO負け寸前まで追い詰められるも、驚異的なリカバリーを見せ、テイクダウンを奪う等して盛り返し、1-1の判定ドローで2度目の王座防衛に成功[7]。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2011年10月8日、UFC 136のUFC世界ライト級王座防衛戦でグレイ・メイナードと三度目の対戦。前回同様1Rにパンチで一度ダウンを奪われ、さらにもう一度跳び膝蹴りでダウンを奪われるものの、後半盛り返し4Rに右フックでダウンを奪い、パウンドでKO勝ちを収め3度目の王座防衛に成功すると共に、メイナードとの通算戦績を1勝1敗1分とした。ノックアウト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
世界王座陥落[編集]
2012年2月26日、日本で開催されたUFC 144のUFC世界ライト級王座防衛戦でベン・ヘンダーソンと対戦し、0-3の5R判定負けを喫し王座から陥落するも、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。また、同試合はESPNのファイト・オブ・ザ・イヤーを受賞した。
2012年8月11日、UFC 150のUFC世界ライト級タイトルマッチで王者のベン・ヘンダーソンと再戦し、1-2の5R判定負けを喫し王座獲得に失敗した。
2013年2月2日、フェザー級転向初戦となったUFC 156のUFCフェザー級タイトルマッチで王者のジョゼ・アルドに挑戦。驚異の粘りを見せるも0-3の5R判定負けを喫し王座獲得に失敗した。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2013年7月6日、UFC 162でチャールズ・オリベイラと対戦し、3-0の判定勝ち。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2013年12月9日、ヒカルド・アルメイダからブラジリアン柔術黒帯を授与された[8]。
2014年、「The Ultimate Fighter」のシーズン19でBJ・ペンと共にそれぞれのチームのコーチを務め、7月6日のThe Ultimate Fighter 19 Finaleでペンとコーチ対決として3度目の対戦。何度もテイクダウンを決め、パウンドを当て続けて終始圧倒し、3RTKO勝ち。
2014年11月8日、UFC Fight Night: Edgar vs. Swansonでフェザー級ランキング2位のカブ・スワンソンと対戦し、試合終了の4秒前にッククランクで一本勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2015年12月11日、The Ultimate Fighter 22 Finaleでフェザー級ランキング3位のチャド・メンデスと対戦し、カウンターの左フックで1RKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2016年7月9日、UFC 200のUFC世界フェザー級暫定王座決定戦でフェザー級ランキング1位のジョゼ・アルドと2度目となる対戦。エドガーはテイクダウンを11度試みるがアルドの完璧なテイクダウンディフェンスの前に1度もテイクダウンを奪うことができず、鋭いパンチを何度も食らい、0-3の5R判定負けを喫し王座獲得に失敗した。
2016年11月12日、UFC 205でフェザー級ランキング7位のジェレミー・スティーブンスと対戦。2Rに左ハイキックでダウンを奪われるも、試合全体をコントロールして3-0の判定勝ち。
2017年5月13日、UFC 211でフェザー級ランキング7位のヤイール・ロドリゲスと対戦し、終始パウンドを当て続け、2RにドクターストップでTKO勝ち。
2018年3月3日、UFC 222でフェザー級ランキング3位のブライアン・オルテガと対戦し、右アッパーで1RKO負け。キャリア初のフィニッシュ負けとなった。
2018年4月21日、UFC Fight Night: Barboza vs. Leeでフェザー級ランキング4位のカブ・スワンソンと3年半ぶりに再戦し、3-0の判定勝ち。
2019年7月27日、約1年3カ月ぶりの復帰戦となったUFC 240のUFC世界フェザー級タイトルマッチで王者マックス・ホロウェイに挑戦し、0-3の5R判定負け。王座獲得に失敗した。
ファイトスタイル[編集]
ベースのレスリングで培われた組技に加え、打撃の技術にも優れ無尽蔵のスタミナとフットワークを活かした戦法を得意とする。ライト級としては小柄ながら、劣勢になっても決して諦めない精神力の強さとリカバリーの速さでUFC世界ライト級王座を3度防衛した[9]。
戦績[編集]
総合格闘技 戦績 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
31 試合 | (T)KO | 一本 | 判定 | その他 | 引き分け | 無効試合 |
23 勝 | 7 | 4 | 12 | 0 | 1 | 0 |
7 敗 | 1 | 0 | 6 | 0 |
勝敗 | 対戦相手 | 試合結果 | 大会名 | 開催年月日 |
× | マックス・ホロウェイ | 5分5R終了 判定0-3 | UFC 240: Holloway vs. Edgar 【UFC世界フェザー級タイトルマッチ】 |
2019年7月27日 |
○ | カブ・スワンソン | 5分3R終了 判定3-0 | UFC Fight Night: Barboza vs. Lee | 2018年4月21日 |
× | ブライアン・オルテガ | 1R 4:44 KO(右アッパー→パウンド) | UFC 222: Cyborg vs. Kunitskaya | 2018年3月3日 |
○ | ヤイール・ロドリゲス | 2R終了時 TKO(ドクターストップ) | UFC 211: Miocic vs. dos Santos 2 | 2017年5月13日 |
○ | ジェレミー・スティーブンス | 5分3R終了 判定3-0 | UFC 205: Alvarez vs. McGregor | 2016年11月12日 |
× | ジョゼ・アルド | 5分5R終了 判定0-3 | UFC 200: Tate vs. Nunes 【UFC世界フェザー級暫定王座決定戦】 |
2016年7月9日 |
○ | チャド・メンデス | 1R 2:28 KO(左フック) | The Ultimate Fighter 22 Finale | 2015年12月11日 |
○ | ユライア・フェイバー | 5分5R終了 判定3-0 | UFC Fight Night: Edgar vs. Faber | 2015年5月16日 |
○ | カブ・スワンソン | 5R 4:56 ネッククランク | UFC Fight Night: Edgar vs. Swanson | 2014年11月22日 |
○ | BJ・ペン | 3R 4:16 TKO(パウンド) | The Ultimate Fighter 19 Finale | 2014年7月6日 |
○ | チャールズ・オリベイラ | 5分3R終了 判定3-0 | UFC 162: Silva vs. Weidman | 2013年7月6日 |
× | ジョゼ・アルド | 5分5R終了 判定0-3 | UFC 156: Aldo vs. Edgar 【UFC世界フェザー級タイトルマッチ】 |
2013年2月2日 |
× | ベン・ヘンダーソン | 5分5R終了 判定1-2 | UFC 150: Henderson vs. Edgar 2 【UFC世界ライト級タイトルマッチ】 |
2012年8月11日 |
× | ベン・ヘンダーソン | 5分5R終了 判定0-3 | UFC 144: Edgar vs. Henderson 【UFC世界ライト級タイトルマッチ】 |
2012年2月26日 |
○ | グレイ・メイナード | 4R 3:54 KO(右フック→パウンド) | UFC 136: Edgar vs. Maynard 3 【UFC世界ライト級タイトルマッチ】 |
2011年10月8日 |
△ | グレイ・メイナード | 5分5R終了 判定1-1 | UFC 125: Resolution 【UFC世界ライト級タイトルマッチ】 |
2011年1月1日 |
○ | BJ・ペン | 5分5R終了 判定3-0 | UFC 118: Edgar vs. Penn 2 【UFC世界ライト級タイトルマッチ】 |
2010年8月28日 |
○ | BJ・ペン | 5分5R終了 判定3-0 | UFC 112: Invincible 【UFC世界ライト級タイトルマッチ】 |
2010年4月10日 |
○ | マット・ヴィーチ | 2R 2:22 チョークスリーパー | The Ultimate Fighter: Heavyweights Finale | 2009年12月5日 |
○ | ショーン・シャーク | 5分3R終了 判定3-0 | UFC 98: Evans vs. Machida | 2009年5月23日 |
○ | エルメス・フランカ | 5分3R終了 判定3-0 | UFC Fight Night: Silva vs. Irvin | 2008年7月19日 |
× | グレイ・メイナード | 5分3R終了 判定0-3 | UFC Fight Night: Florian vs. Lauzon | 2008年4月2日 |
○ | スペンサー・フィッシャー | 5分3R終了 判定3-0 | UFC 78: Validation | 2007年11月17日 |
○ | マーク・ボーチェック | 1R 4:55 TKO(パウンド) | UFC 73: Stacked | 2007年7月7日 |
○ | タイソン・グリフィン | 5分3R終了 判定3-0 | UFC 67: All or Nothing | 2007年2月3日 |
○ | ジム・ミラー | 5分3R終了 判定3-0 | Reality Fighting 14: Fall Brawl 【RFライト級タイトルマッチ】 |
2006年11月18日 |
○ | デイヴィダス・タウロセヴィチュス | 5分3R終了 判定3-0 | Reality Fighting 13: Battle at the Beach 2006 | 2006年8月5日 |
○ | スティーブ・マッケイブ | 1R 2:37 ギロチンチョーク | Ring of Combat 10 | 2006年4月14日 |
○ | ジェイ・アイシップ | 1R 3:26 チョークスリーパー | Sportfighting 2 | 2005年12月10日 |
○ | マーク・ゲットー | 1R 4:21 TKO(パンチ連打) | Ring of Combat 9 | 2005年10月29日 |
○ | エリック・ウレスク | 1R 3:39 TKO(パンチ連打) | UCL: Underground Combat League | 2005年7月10日 |
獲得タイトル[編集]
表彰[編集]
- ブラジリアン柔術 黒帯
- UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト(7回)
- UFC ノックアウト・オブ・ザ・ナイト(1回)
- UFC パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(2回)
- SHERDOG ファイト・オブ・ザ・イヤー(2011年/グレイ・メイナード第1戦)
- ESPN ファイト・オブ・ザ・イヤー(2012年/ベン・ヘンダーソン第1戦)
出演[編集]
CM[編集]
脚注[編集]
- ^ [1] UFC公式サイト
- ^ 【UFN14】"ミドル級王者"シウバ、ライトヘビー戦はKO勝利 MMAPLANET 2008年7月20日
- ^ 【UFC98】エドガーがシャーク越え達成、僅差の勝負を制す MMAPLANET 2009年5月24日
- ^ 【TUF10】慌てず騒がずエドガー、ビーチをチョークで下す MMAPLANET 2009年12月6日
- ^ 【UFC112】BJ王座陥落もエドガーのゲームプランは―― MMAPLANET 2010年4月11日
- ^ 【UFC118】エドガーがBJのリベンジ許さず、王座初防衛 MMAPLANET 2010年8月29日
- ^ 【UFC125】エドガーがドロー防衛、メイナードは納得できず MMAPLANET 2011年1月2日
- ^ Photo: Former UFC Lightweight Champ Frankie Edgar Earns a New Belt MMAWEEKLY 2013年12月9日
- ^ ”最新の総合格闘技”を体現する王者エドガーの防衛戦に注目せよ! UFC-究極格闘技-コラムVol.27 2012年2月24日
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- フランク・エドガー 公式サイト
- UFC 選手データ
- MMAjunkie 選手データ
- フランク・エドガー - SHERDOGのプロフィール (英語)
前王者 BJ・ペン |
第4代UFC世界ライト級王者 2010年4月10日 - 2012年2月26日 |
次王者 ベン・ヘンダーソン |