フローズン・ビーチ

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『フローズン・ビーチ』
作者 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
日本
言語 日本語
ジャンル 戯曲
幕数 3場
刊行 1999年、白水社
初演 1998年 新宿紀伊國屋ホール
受賞 第43回 岸田國士戯曲賞
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フローズン・ビーチ』は、ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)の戯曲。一幕三場。1998年ナイロン100℃によって、ケラリーノ自身の演出で新宿紀伊國屋ホールにて初演、2002年に同劇団により再演された。第43回(1999年度)岸田國士戯曲賞受賞作。「シリアス・コメディーの代表作」と銘打たれており、5人の女性たちの間に起こるある事件とその8年後、16年後の出来事を描いている。

テーマソングは「フニクリ・フニクラ」。また上演では全編に亘ってジャンゴ・ラインハルトの楽曲が使用されている。タイトル『フローズン・ビーチ』はP-MODELの同名曲より、当時無断で拝借された。

あらすじ[編集]

(以下のキャストは初演、再演共通)

1987年、カリブ海大西洋のあいだにある島(リゾート地。島の名前は出てこないが、現地語はポルトガル語)に建てられた別荘の、3階にあるリビングが舞台になる。別荘の持ち主は、双子の姉妹である愛と萠(ともに松永玲子)の父親・梅蔵で、千津(峯村リエ)とそのエキセントリックな友人・市子(犬山犬子)は、愛に招かれてここに滞在している。千津と愛は同性愛の恋人同士だが、実は千津のほうに愛に対する憎しみが募っており、市子と共謀して彼女をベランダから突き落としてしまう。ところが、彼女はベランダの向こうにぶら下がって間一髪助かっていた。

一方、双子の姉妹の義理の母で盲目の咲恵(今江冬子)は、萌と二人きりでいる間に彼女といさかいを起こすが、体の弱かった萌はそのさなかにあっさり死んでしまう。咲恵はベッドルームに萌の死体を運ぶ。これによって咲恵と、死体を愛のものと勘違いした千津、市子との間で滑稽な行き違いが起こる。結局、萌は心臓麻痺であったことが判明するが、千津と市子は真相を知らないまま日本に発ってしまう。

第二場は、8年後の同日、同じ場所が舞台になる。愛と咲恵は仲良くやっており、千津と市子もやってきている。しかし千津は3年間の間自分が殺人犯だと思い込まされていた恨みから、再び市子と共謀し、愛と咲恵に毒を盛る。実際には死に至るほどの毒ではなかったのだが、愛は解毒剤を求めて千津を刺してしまう。毒殺が一種の狂言であったことを市子に知らされて愛は後悔するが、切断された指がひとりでに動き出す妙なシーンのあと、千津は一命を取り留める。第三場は、さらに8年後、水没しかかっている同じ場所に集まった4人のやりとりが描かれる。

キャスト[編集]

スタッフ(再演時)[編集]

  • 福澤諭志 … 舞台監督
  • 加藤ちか … 舞台美術
  • 関口裕二 … 照明
  • 水越佳一 … 音響
  • 久保奈緒美 … スタイリスト
  • 上田大樹 … 映像
  • 瀬戸あずさ … 照明オペレーター
  • 茶木陽子 … 音響オペレーター
  • 山田美紀 … 演出助手
  • 三宅弘城 … 殺陣
  • 花澤理恵 … 制作

KERA CROSS[編集]

2019年、KERA戯曲作品を、他の演出家の手で舞台化する「KERA CROSS」企画の第一弾として上演される予定。演出家は鈴木裕美

上演日程
2019年7月12日 - 14日(神奈川・杜のホールはしもと・ホール)
2019年7月31日 - 8月11日(東京・シアタークリエ)
2019年8月16日 - 18日(大阪・サンケイホールブリーゼ)
2019年8月23日(愛知・日本特殊陶業市民会館ビレッジホール)

キャスト (KERA CROSS)[編集]