ブラウニー

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ブラウニー。

ブラウニー: Brownie)は、スコットランドや北部イングランドで伝承されている伝説上の妖精のひとつである。 呼び名は地方によって全く異なるが、いずれもが民家に住み着いてその家を栄えさせるなど、日本の座敷童子に近い存在である。

ブラウニーの容姿で最も多く伝承されているのが、身長は1メートル弱で、茶色のボロをまとい、髪や髭は伸ばし放題というものである。 この茶色(ブラウン)を基調とした容姿から、ブラウニー(茶色い奴)と呼ばれる[1]

ブラウニーは主に住み着いた家で、家人のいない間に家事を済ませたり家畜の世話をするなど、人間の手助けをすると言われる。 人間はその礼として、食べ物などを部屋の片隅にさりげなく供えて応えるため、民間信仰的な様式を備えている[2]。 一方で天の邪鬼な気質もあり、整理整頓された美しい家は、家人のいない間に散らかしてみたりと、悪戯小僧的なキャラクター性も伝えられている。

ブラウニーへの礼は決してあからさまに付与してはならず、あくまでもさりげなく部屋の片隅など隠すように置いておき、ブラウニーに自発的に発見させなければならない。 もしあからさまに与えてしまうと怒って家を出て行ってしまうとも言われる。

また、ブラウニーが住み込み先の家で働く目的は衣類を手に入れることであり、ブラウニーに対する礼として衣類を与えてしまうと、働かなくなり家を去ってしまうと言われる。

年を経るとブラウニーはクリスマスサンタクロース伝説と合体し、サンタの弟子がブラウニーであり、年長のブラウニーがサンタクロースとなるという伝承もある。

取替え子[編集]

北欧の伝説の一つに「取り替え子(チェンジリング)」というものがある。 これはブラウニーたち妖精が、人間の新生児をそっくりな替玉の妖精の子と取り替え、妖精の世界へ連れ去ってしまうというものである。 取り替えられた実の子は妖精の国で永遠の命を得て暮らすことが出来るが、替わりにやってきた子供は病弱で、ほどなくして死んでしまうと言われる。

新生児の生存率が高くなかった時代において、子を失った親が「実は子供は妖精の国で永遠に楽しく生き続けている」という、心の救いを求めた物語が原点であると言われる。

フィクションで登場するもの[編集]

  • ソード・ワールドRPG - 長い年月、人が住んでいた建物につく精霊として登場する。精霊を使役できる能力を持つ者は、ブラウニーに家事や掃除、家具や建物の簡単な修理といった雑事を手伝わせることができる。
  • ハリー・ポッターシリーズ - 第2巻の『ハリー・ポッターと秘密の部屋』以降、ドビーなど屋敷しもべ妖精として登場する。詳細はリンク先参照。
  • マビノギ - PCやペットの代わりに露店の店番をしてくれる。
  • Holy Brownie (ホーリーブラウニー) - 神様の使いとして様々な年代・世界に派遣され、人々を助けたり、願いを叶えたりする存在。ただし、その手段は超未来科学を用いていたり、最終的にはファンタジーとは程遠い結末を迎えたりする。
  • ドラゴンクエストシリーズ - 木槌を持っている。敵キャラクターとして登場するが、『ドラゴンクエスト5』では主人公の仲間にもなる。
  • 真・女神転生 - 仲魔(仲間)にすることもできる敵キャラクターとして登場。「地霊」に分類されている。
  • フォークス・ソウル - 敵キャラクターとして登場している。
  • スパイダーウィックの謎 - 主要キャラの一人、シンブルタックとして登場。騙したり、仕事にケチをつけたりすると、別種の妖精であるボガートに変じて害をなすとされる。

脚注[編集]

  1. ^ 『幻想動物事典』1997年、269頁
  2. ^ 『幻想動物事典』1997年、269頁

参考文献[編集]

  • 草野巧『幻想動物事典』新紀元社、1997年 ISBN 4-88317-283-X

関連項目[編集]