ブリティッシュ・エアウェイズ2069便ハイジャック未遂事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ブリティッシュ・エアウェイズ2069便
British Airways Flight 2069
British Airways Boeing 747-436 (G-BNLM-24056-802).jpg
事件に巻き込まれたG-BNLM
事件の概要
日付 2000年12月29日 (2000-12-29)
概要 自殺目的のハイジャック
現場 スーダンの旗 スーダン上空
乗客数 379[1]
乗員数 19[1]
負傷者数
(死者除く)
5
死者数 0
生存者数 398(全員)
機種 ボーイング747-436
運用者 イギリスの旗 ブリティッシュ・エアウェイズ
機体記号 G-BNLM
出発地 イギリスの旗 イギリスロンドン
ロンドン・ガトウィック空港
目的地  ケニアナイロビ
ジョモ・ケニヤッタ国際空港
テンプレートを表示

ブリティッシュ・エアウェイズ2069便ハイジャック未遂事件(ブリティッシュ・エアウェイズ2069びんハイジャックみすいじけん、英語: British Airways Flight 2069)は、2000年12月29日に、ロンドン・ガトウィック空港ジョモ・ケニヤッタ国際空港の間を飛行中だったブリティッシュ・エアウェイズボーイング747-400型機が乗客の男にハイジャックされ、急降下した航空事故である。

事件当日のBA2069便[編集]

事件の概要[編集]

スーダン現地時間の午前5時頃、ロンドン・ガトウィック空港からジョモ・ケニヤッタ国際空港へ向かっていたブリティッシュ・エアウェイズ2069便は、精神病を患っていたケニア人乗客の男によって突如コックピットを乗っ取られた[3][4][5]。男は操縦桿をつかんで機体を失速させて急降下させようとした[3][4][5]。コックピットにいた副操縦士が必死に抵抗し、休憩を取っていた機長も加わって、男を追い出そうとした。さらに、2階席に座っていた2人のアメリカ人乗客も加わって[6]、男をコックピットから追い出した。急降下によって、4人の乗客が軽傷を負い[4]、1人の女性客室乗務員が足首を骨折する重傷を負った[3]。その後2069便は安定飛行に戻り、ナイロビに無事着陸した。着陸後、男はケニア当局に引き渡された[4]。逮捕直後の男の行動は、イギリス音楽家ブライアン・フェリーの息子によってビデオカメラに記録されていた[7]。 親子はどちらもBA2069便の乗客だった。逮捕されたハイジャック犯は、自分が追われることを恐れていて、乗客と乗組員たちが自分にとっての脅威であるとして、殺そうとしていたという。

事件後[編集]

運航乗務員3名は、2001年にポラリス賞を受賞した[8]。 機長はまた、王立障害者リハビリテーション協会(RADAR)の年間最優秀賞を受賞した[5]

16人のアメリカ人乗客のグループがブリティッシュ・エアウェイズに対して数百万ドルの訴訟をし、その後和解した[7]。また、英国の乗客にはそれぞれ2,000ポンドの補償金と無料で搭乗できるチケットが提供された[7]。一方、2013年にイギ​​リスの乗客の小さなグループがブリティッシュ・エアウェイズに対して訴訟を起こそうとしたが、結局訴訟を起こすことはできなかった。

ブリティッシュ・エアウェイズは2017年現在もこの便名を使用し続けているが、路線はロンドン・ガトウィック空港からサー・シウサガル・ラングーラム国際空港モーリシャス)行きに変更されている。

脚注[編集]

  1. ^ a b Tomlinson, Chris (2006年1月6日). “Kenyan Flight Hero Tells How He Saved Day”. ABC News. 2018年6月28日閲覧。[リンク切れ]
  2. ^ 英国海外航空のコールサインを引き継いだもので、伝書鳩を意味する。
  3. ^ a b c Vasagar, Jeevan; Dodd, Vikram; Stuart, Liz (2000年12月30日). “Two-minute fight for BA2069 ”. The Guardian (London). https://www.theguardian.com/uk/2000/dec/30/jeevanvasagar.lizstuart 2013年6月6日閲覧。 
  4. ^ a b c d BA jet plunges in cockpit struggle ”. BBC News (2000年12月30日). 2013年6月6日閲覧。
  5. ^ a b c “Video of moments after BA pilot wrestled hijacker from controls”. The Sun (London). http://www.thesun.co.uk/sol/homepage/news/4218168/Video-of-moments-after-BA-pilot-wrestled-brhijacker-from-controls.html 2013年6月6日閲覧。 [リンク切れ]
  6. ^ Miracle: Clarke Bynum and Gifford Shaw”. TheEffectiveTruth.info. 2018年6月28日閲覧。
  7. ^ a b c Walters, Joanna (2002年4月28日). “Passengers on jumbo terror flight to sue BA ”. The Observer (London). https://www.theguardian.com/travel/2002/apr/28/travelnews.uknews.theobserver 2013年6月10日閲覧。 
  8. ^ Recipients of the IFALPA Polaris Awards”. International Federation of Air Line Pilots' Associations (2006年5月). 2013年6月11日閲覧。[リンク切れ]