ブレス しあわせの呼吸

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ブレス しあわせの呼吸
Breathe
監督 アンディ・サーキス
脚本 ウィリアム・ニコルソン英語版
製作 ジョナサン・カヴェンディッシュ英語版
出演者
音楽 ニティン・ソウホニー英語版
撮影 ロバート・リチャードソン
編集 マサヒロ・ヒラクボ
製作会社
配給 アメリカ合衆国の旗 ブリーカー・ストリート
イギリスの旗 STXインターナショナル
日本の旗 KADOKAWA
公開 2017年9月11日 (トロント)
アメリカ合衆国の旗 2017年10月13日
イギリスの旗 2017年10月27日
日本の旗 2018年9月7日
上映時間 117分
製作国 イギリスの旗 イギリス
言語 英語
製作費 $15,000,000[1]
興行収入 $4,100,000[2]
日本の旗 2500万円[3]
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ブレス しあわせの呼吸』(ブレス しあわせのこきゅう、原題:Breathe)は、2017年イギリスのドラマ・伝記映画アンディ・サーキスの監督デビュー作で、脚本はウィリアム・ニコルソン英語版。出演はアンドリュー・ガーフィールドクレア・フォイヒュー・ボネヴィルトム・ホランダーエド・スペリーアスディーン=チャールズ・チャップマン。製作のジョナサン・カヴェンディッシュ英語版の両親の実話を基にしており、28歳でポリオに感染し首から下が麻痺になったロビン・カヴェンディッシュ英語版の人生が描かれる。

2017年9月11日第42回トロント国際映画祭でワールドプレミアが行われた。アメリカではブリーカー・ストリートより2017年10月13日に、イギリスではSTXインターナショナルより同年10月27日に公開された。

あらすじ[編集]

ロビン・カヴェンディッシュ英語版は28歳でポリオに感染した。ダイアナと出会い、結婚したばかりのことだった。首から下が麻痺になり、人工呼吸器なしには呼吸もできなくなった彼は、余命3か月を宣告される。落ち込んだロビンは妻や生まれたばかりの息子のジョナサンを見ることも拒み、延命治療も望まなかったが、ダイアナは根気強く支え、次第にロビンも精神状態が改善していく。ダイアナは毎日彼の世話をするためにロビンと呼吸器を自宅に連れ戻そうと提案すると、ロビンもかなり明るくなった。2分間呼吸器を外すと死んでしまうと主張するエントウィッスル医師との激しい議論の末、他の医師やナースの手助けも借りロビンは自宅に戻り息子にも会った。

ある時息子のジョナサンが遊んでいると、ロビンの呼吸器のプラグを外してしまう。ロビンは気づくが、動くことも話すこともできないためダイアナを呼ぶこともできず、舌で音を鳴らした。最終的にダイアナが彼を見つけ、プラグを元に戻した。

ロビンはベビーカーから着想を得て、友人のテディに手伝ってもらい呼吸器を備えたモバイルチェアを開発する。ダイアナと彼女の兄弟たちの助けも借りながら、その椅子でロビンは初めて旅行へ繰り出す。

キャスト[編集]

製作[編集]

主人公のモデルとなった人物の息子であり本作のプロデューサーを務めるジョナサン・カヴェンディッシュ英語版は、本作の監督のアンディ・サーキスとともにイマジナリウム・プロダクションズ英語版を経営している。彼は本作の製作にあたり脚本をウィリアム・ニコルソン英語版に依頼した[13]

撮影中、アンドリュー・ガーフィールドはロビン同様に動けない体勢を取り続けた。ガーフィールドはダイアナに対してソウルメイト以上の関係として演じ、「彼は物理的にも精神的にもダイアナに非常に依存していた」と述べている。ガーフィールドは実際のダイアナ、ジョナサン、彼らの友人や家族らと過ごし、ロビンの性格や「呼吸器の中の人格」を吸収したと語っている[13]

ダイアナを演じたクレア・フォイは、「最も重要なことはお互いの愛だった。彼女を過度に感傷的に描きたくはなくて、聖人や天使やすばらしい看護師に見られたいわけでもない。ただの愛だった」と述べている。ジョナサン・カヴェンディッシュによれば、彼の父親がポリオに罹って最初に考えたことは機械を切ることで、当時25歳のダイアナに「まだ君は人生をやり直せる」と言い聞かせていたという。フォイはこのエピソードから、「彼女はどこにも行かなかった。これは理解するのに最も簡単なことで、彼女が彼を愛していたということ。彼女は彼と常に一緒で、逃げ出すなんてことはない。選択肢にない」と語っている[13]

公開[編集]

2016年9月、ブリーカー・ストリートはアメリカでの配給権を獲得した[14]2017年2月、STXエンターテインメントがイギリスでの配給権を獲得した[15]

2017年9月11日第42回トロント国際映画祭でワールドプレミアが行われた[16][17]。第71回ロンドン映画祭のオープニング作品としても上映された[18]。アメリカでは2017年10月13日[19]、イギリスでは同年10月27日に公開された[20]

評価[編集]

批評家の反応[編集]

映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには148件のレビューがあり、批評家支持率は66%、平均点は10点満点で6.4点となっている。サイトの批評家の見解の要約は「本作の力強い演技は、現実の出来事に対して温かいアプローチを取っており、伝記映画に鋭さを加えている」となっている[21]。また、Metacriticには28件のレビューがあり、加重平均値は51/100となっている[22]

受賞[編集]

賞/映画祭 カテゴリー 受賞者 結果
2017
第26回フィラデルフィア映画祭 作品賞 アンディ・サーキス ノミネート
第26回ハートランド映画祭 Truly Moving Picture Award アンディ・サーキス、イマジナリウム・プロダクションズ、ブリーカー・ストリート 受賞
第20回英国インディペンデント映画賞 メイクアップ・ヘアデザイン賞 ジャン・シーウェル ノミネート
サウンド賞 サウンドチーム ノミネート

脚注[編集]

  1. ^ The story behind Andrew Garfield and Claire Foy disability drama 'Breathe'”. ScreenDaily (2017年9月10日). 2017年11月12日閲覧。
  2. ^ Breathe (2017)”. The Numbers. 2017年11月11日閲覧。
  3. ^ 『キネマ旬報』2019年3月下旬特別号 p.53
  4. ^ Barraclough, Leo (5 May 2016). "Andrew Garfield, Claire Foy Join Andy Serkis’ ‘Breathe’". Variety.
  5. ^ Kilday, Gregg (2016年9月10日). “Toronto: Andrew Garfield Starrer 'Breathe' Goes to Bleecker Street, Participant”. The Hollywood Reporter. 2017年3月17日閲覧。
  6. ^ Evans, Greg (10 September 2016). "Bleecker Street & Participant Media Nab North American Distribution Rights To Andy Serkis’ ‘Breathe' Starring Andrew Garfield – Toronto". Deadline Hollywood.
  7. ^ De Semlyen, Phil (2016年5月5日). “Andy Serkis to direct Breathe: Andrew Garfield signs up”. Empire. http://www.empireonline.com/people/andrew-garfield/andy-serkis-signs-andrew-garfield-breathe/ 
  8. ^ White, James (2016年7月14日). “Game Of Thrones' Dean-Charles Chapman joins Andy Serkis' Breathe”. Empire. http://www.empireonline.com/people/andrew-garfield/game-thrones-dean-charles-chapman-joins-andy-serkis-breathe/ 2016年11月22日閲覧。 
  9. ^ Bleecker Street & Participant Media Nab North American Distribution Rights To Andy Serkis’ ‘Breathe’ Starring Andrew Garfield – Toronto”. Deadline Hollywood (2016年9月10日). 2017年6月30日閲覧。
  10. ^ Renton, Alice; Renton, Tim (10 August 1994). "Obituary: Robin Cavendish". The Independent.
  11. ^ "Bleecker Street and Participant Media acquire rights to Andy Serkis' BREATHE". Bleeker Street. Retrieved March 17, 2017.
  12. ^ Lodge, Guy (2017年9月11日). “Review: Andrew Garfield in 'Breathe'”. Variety. 2017年12月5日閲覧。
  13. ^ a b c Bamigboye, Baz (16 March 2017). "Claire and Andrew bring to life a remarkable love story: Actress tells BAZ BAMIGBOYE about her role in new film Breathe". Daily Mail.
  14. ^ Donnelly, Matt (10 September 2016). "Andrew Garfield’s ‘Breathe’ Bought by Participant Media, Bleecker Street". Yahoo! Lifestyle.
  15. ^ Tartaglione, Nancy (2017年2月8日). “STX Sets First UK Distribution Slate With ‘Breathe’, ‘Home Again’, ‘The Irishman’ & More As Offshore Expansion Continues”. Deadline.com. 2017年9月19日閲覧。
  16. ^ The Toronto International Film Festival unveils first slate of films for 2017”. TIFF. TIFF. 2017年7月25日閲覧。
  17. ^ Breathe”. Toronto International Film Festival. 2017年9月19日閲覧。
  18. ^ Korsner, Jason (29 June 2017). "Andy Serkis Directorial Debut to Open London Film Festival/". What's Worth Seeing.
  19. ^ Tartaglione, Nancy (2017年6月29日). “‘Breathe’ Trailer: Andy Serkis-Helmed Pic Starring Andrew Garfield & Claire Foy To Open London Film Festival”. Deadline.com. 2017年9月19日閲覧。
  20. ^ Grater, Tom (2017年3月17日). “STX dates first UK release 'Breathe’ starring Andrew Garfield, Claire Foy”. Screen InternationalScreen International. 2017年9月19日閲覧。
  21. ^ Breathe (2017)”. Rotten Tomatoes. 2018年2月19日閲覧。
  22. ^ Breathe reviews”. Metacritic. 2017年10月23日閲覧。