ブンガワンソロ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
検索に移動
ブンガワンソロ
監督 市川崑
脚本 和田夏十
市川崑
原作 金貝省三
製作 佐藤一郎
出演者 池部良
森繁久彌
伊藤雄之助
久慈あさみ
藤田進
音楽 飯田信夫
撮影 横山実
編集 長田信
製作会社 新東宝
配給 新東宝
公開 日本の旗 1951年10月19日
上映時間 93分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
インドネシア語
テンプレートを表示

ブンガワンソロ』は、1951年制作の日本映画市川崑新東宝で撮った最後の作品(この後、東宝に復帰した)。

太平洋戦争終結前夜のインドネシア・ジャワ島を舞台に、日本軍の脱走兵と彼に恋心を抱く村の娘の悲恋を描く。

あらすじ[編集]

太平洋戦争終結前夜の1945年8月、ジャワ島ジャングル奥深くにある村に3人の日本軍脱走兵、深見・武・野呂が逃げ込んでくる。野呂はマラリアに感染していたため、3人はスヘルマン家に匿われる。

スヘルマンの娘サリヤは日本兵を嫌っていたが、彼らの世話をするうちに深見に恋心を抱くようになる。ある日、3人が村を出ようとしたとき、深見が突然、村に残ると言い出す。深見もまた、サリヤに恋心を抱いていたのだ。その時、小田切という足を負傷した日本軍の軍曹が村に流れて来た。3人を連行しようとした小田切だったが、スヘルマンが祭の酒席に誘い、酔っているうちに意気投合。だが、武は不慮の事故に遭う。そこに3人の脱走兵を追った憲兵が村に現れた。

サリヤは市場へ行くふりをして、マラリアに感染した深見を馬車に乗せてこっそりと連れ出す。

キャスト[編集]


逸話[編集]

監督に市川崑の名が記されているが、実は劇中の半分以上は別の人物が監督演出している。その人物名は明かされていない。当初、市川は演出の必要性上海外ロケを念頭に置いて新東宝と撮影交渉を重ねていたが、スケジュールの延滞に加えて封切り日を繰り上げたい新東宝側が別の人物に撮影させ、編集も無断で行って完成させてしまった。市川は監督協会に訴えたうえで新東宝に監督のクレジットを外すよう要望したが認められず、結局は本作を生涯鑑賞することなくこれを契機に東宝へ移籍することになる[1]

久慈あさみが全速で馬車を駆るシーンを御殿場で撮影中、馬が暴走し右足に「二寸五分の裂傷で骨が欠けるほどの」重傷を負うたので撮影は中断され、封切り予定日に大幅な狂いが出た。この事も市川昆と新東宝の軋轢の原因のひとつと成っている[2][3][4]

スヘルマン一家を演じた久慈あさみ、若山セツ子、小沢栄、高橋豊子は全編マレー語のみで演じている。

DVDパッケージや日本映画データベースでは上映時間が92分と表記されているが、各媒体の収録時間は約84分。東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵プリントも84分。よって上映時間は84分。


脚注[編集]

  1. ^ Template:「市川崑の映画たち」市川崑・森遊机 著
  2. ^ “昭和26年の久慈あさみ(針生 進・著)法学部教授”. 白鴎大学論集. https://hakuoh.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=2515&file_id=115&file_no=1 2021年8月21日閲覧。 
  3. ^ Template:「『ブンガワンソロ』製作秘話」鈴木宣孝
  4. ^ Template:「東宝・新東宝戦争映画DVDコレクション」No.58(デアゴスティーニ・ジャパン、2016年)添付リーフレット4-5頁