プロセッサ
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プロセッサ (processor) は、コンピュータシステムの中で、ソフトウェアプログラムに記述された命令セット(データの転送、計算、加工、制御、管理など)を実行する(=プロセス)ためのハードウェアであり、演算装置、命令や情報を格納するレジスタ、周辺回路などから構成される。内蔵されるある程度の規模の記憶装置までを含めることもある。プロセッサー、プロセサ、プロセッシングユニット (processing unit)、処理装置(しょりそうち)ともいう。「プロセッサ」は処理装置の総称で、システムの中心的な処理を担うものを「CPU(Central Processing Unit)」(この呼称はマイクロプロセッサより古くからある)、集積回路に実装したものをマイクロプロセッサ、またメーカーによっては(モトローラなど)「MPU(Micro-Processing Unit)」と呼んでいる。
プロセッサの構成要素の分類として、比較的古い分類としては、演算装置と制御装置に分けることがある。また、理論的な議論では、厳密には記憶装置であるレジスタすなわち論理回路の用語で言うところの順序回路の部分を除いた、組み合わせ論理の部分のみを指すことがある(状態機械モデルと相性が悪い[要出典])。近年[いつ?]の分類としては、実行すべき命令を決め、全体を制御するユニットと、命令を実行する実行ユニットとに分けることがある。
一覧[編集]
- CPU
- システムにおける中心的な処理装置。以下の「プロセッサコア」のみのこともあれば、多くの機能を内蔵していることもある。
- プロセッサコア
- プログラム内蔵方式の必須構成要素のみ(記憶装置を除く)から成る部分。パソコンのCPU用マイクロプロセッサの場合、おおむね16ビット時代まではこの部分のみがワンチップであった。近年[いつ?]のインテル製プロセッサでは、各マイクロアーキテクチャ毎に数種のコアが設計され、それを1個〜16個程度搭載した製品が作られている。
- マイクロコントローラ
- コアの他にメモリコントローラやメモリ等をワンチップに集積した製品である。そのため「ワンチップマイコン」といった語もある。さらに機能ユニットを載せて、高機能なシステム全体を集積したものをSystem-on-a-chipやシステムLSIなどとも言う。
- 浮動小数点演算装置 (floating point number processing unit; FPU)
- 浮動小数点数演算
- コプロセッサ (co-processor)
- 補助的な演算や処理。FPUを意味することが多い。
- デジタルシグナルプロセッサ (digital signal processor; DSP)
- デジタル信号処理(特に音声処理)
- グラフィックスプロセッシングユニット (graphics processing unit; GPU)
- 画像処理
- AMD Accelerated Processing Unit (AMD APU)
- CPUとGPUをオンダイで統合
- 物理演算ユニット (physics processing unit; PPU)
- 3Dゲームなどで物理モデルに基づいた衝突判定など、物理演算を行なう
- ピクチャープロセッシングユニット (picture processing unit; PPU)
- ファミコンなど古いゲーム機の画像処理
- 周辺装置用プロセッサ (peripheral processor)
- 大型計算機などで入出力を行なう
- データ通信プロセッサ (data communication processor)
- 大型計算機などで通信を行なう