ヘキサトリイニルラジカル

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ヘキサトリイニルラジカル
識別情報
ChemSpider 10809203 チェック
特性
化学式 C6H
モル質量 73.07 g mol−1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ヘキサトリイニルラジカル(Hexatriynyl radical,C6H)は、末端に水素を持つ直鎖状の6つの炭素原子から構成される有機のフリーラジカルである。

不対電子は、水素原子の反対側に位置する。この科学種に対する実験とシミュレーションは、どちらも1990年代初頭に行われた[1][2]

ラジカルの合成[編集]

このラジカルは、光分解によって生成する。2つの異なる例がある。

ヘキサトリインアニオン[編集]

2006年、グリーンバンク望遠鏡を用いて、負電荷を持ったヘキサトリインアニオン(C6H)が検出された[3]星間物質中にアニオンが発見されたのは初めてだった。余分な電子を追い出す紫外線の作用のため、宇宙環境ではアニオンは不安定であると考えられていた。

アニオンの合成[編集]

実験室での合成は、アセチレンから始まる。反応は、15%アルゴン混合物中、減圧下で直流放電により行われる。生成物は、ミリ波分光計で観測される。

アナログ[編集]

C4H及びC8Hも検出されている。

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ Doyle, T.J.; L.N. Shen, C.M.L. Rittby, and W.R.M. Graham (November 1, 1991). “A C≡C stretching vibration of the C6H (hexatriynyl) radical in Ar at 10 K”. Journal of Chemical Physics 95 (9): 6224–6228. Bibcode1991JChPh..95.6224D. doi:10.1063/1.461568. 
  2. ^ Liu, R.; X. Zhou; P. Pulay (July 15, 1992). “Ab initio study of the geometry, stretching, vibrations, and assignment of the observed frequencies of the ground state C6H (hexatriynyl) radical”. Journal of Chemical Physics 97 (2): 1602–1605. Bibcode1992JChPh..97.1602L. doi:10.1063/1.463236. 
  3. ^ McCarthy, M. C.; C. A. Gottlieb; H. Gupta; P. Thaddeus (December 1, 2006). “Laboratory and Astronomical Identification of the Negative Molecular Ion C6H- (Abstract). The Astrophysical Journal 652 (2): L141–L144. Bibcode2006ApJ...652L.141M. doi:10.1086/510238. http://www.journals.uchicago.edu/doi/abs/10.1086/510238 2006年12月5日閲覧。.