ヘニエイトラック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
検索に移動

ヘニエイトラック[1][2] (Henyey track) は、恒星の進化において、前主系列星HR図上でたどる成長過程である。太陽に近い質量を持つ星は、林トラックに沿って収縮した後、ヘニエイトラックを経て主系列星へと進化する[2]

前主系列段階の恒星進化の軌跡(青線)。ほぼ水平の曲線部がヘニエイトラックにあたる。

1950年代にアメリカの天文学者ルイス・ヘニエイ英語版らは、前主系列星が主系列に至る前の一時期、ほぼ放射平衡の状態を維持してHR図上を左向きに移動していくことを指摘した[3]。この段階にある前主系列星は、表面温度を上げ、光度も少し大きくしながら、主系列段階へと進化する。2太陽質量 (M) 以上の星は、林トラックを経由することなく直接ヘニエイトラックを経て、水素燃焼と放射によるエネルギー収支が釣り合う零年齢主系列星 (ZAMS) に達する[2]

出典[編集]

  1. ^ ヘニエイトラック”. 天文学辞典. 日本天文学会 (2018年3月12日). 2020年10月19日閲覧。
  2. ^ a b c 坪井陽子「第10章第1節 星形成のアウトライン」『星間物質と星形成』6巻、福井康雄、犬塚修一郎、大西利和、中井直正舞原俊憲、水野亮、日本評論社〈シリーズ現代の天文学〉、2008年9月15日、初版第一刷、245頁。ISBN 978-4-535-60726-2。
  3. ^ Henyey, L. G.; Lelevier, Robert; Levée, R. D. (1955). “The Early Phases of Stellar Evolution”. Publications of the Astronomical Society of the Pacific 67: 154-160. Bibcode1955PASP...67..154H. doi:10.1086/126791. ISSN 0004-6280. 

関連項目[編集]