ヘルパンギーナ

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ヘルパンギーナ
Herpangina Virus.JPG
分類および外部参照情報
診療科・
学術分野
感染症内科学
ICD-10 B08.5
ICD-9-CM 074.0
DiseasesDB 30777
MedlinePlus 000969
eMedicine med/1004
MeSH D006557
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ヘルパンギーナ: Herpangina)は、コクサッキーウイルスの一種が原因となって起こるウイルス性疾患である。手足口病と同様、夏季を中心に乳児幼児に流行する、いわゆる夏かぜの代表的疾患。

原因ウイルスは、ピコルナウイルス科内のエンテロウイルス属に属するコクサッキーウイルスA群(2,3,4,5,6,10型)が主で、他にB群やエコーウイルスで発症する場合もある[1]

Herpanginaは、angina(ラテン語で扁桃炎)に、herp(ギリシャ語で「這う」[2])を冠したもの。

疫学[編集]

熱帯では一年中、温帯では夏と秋に流行する。日本では5〜9月頃にみられ、7月がピークとなる。例年、西から東へと推移する。感染者の年齢は5歳以下が9割以上で、1歳代がもっとも多い。感染経路は、感染者の鼻や咽頭からの分泌物便などによる糞口感染、接触感染飛沫感染である。ウイルス排泄が盛んな急性期の感染力が最も強く、回復後も2〜4週間にわたり便から検出される[1]

症状[編集]

潜伏期は2〜4日程度で、初期症状として突然の高熱と咽頭痛がある。その後、咽頭粘膜が赤くなり、口腔に1〜5mmの小水疱が数個出現する。小水疱が破れて潰瘍になると痛む。熱は1〜3日間程度続き、粘膜疹はそれよりも長引く。 口の中が痛むことから不機嫌、拒食、哺乳障害が起きやすいが、ほとんどは予後良好である。発熱時に熱性けいれんを伴うことがあり、まれに無菌性髄膜炎急性心筋炎などを合併することがある[1]

症例がより多い手足口病とは、発熱が39〜40℃の高熱となり、発疹が口腔に限られる点が異なる。

治療[編集]

特効薬など特異的な治療法はなく、対症療法によって症状を緩和する。また、拒食や哺乳障害による脱水症状を警戒する。 無菌性髄膜炎や心筋炎の合併例では入院治療が必要となる。

予防[編集]

ワクチンなど特異的な予防法はなく、感染者との密接な接触を避け、流行時はうがいや手洗い、手指の消毒を励行する。

国立感染症研究所による日本全国の約3000の小児科定点医療機関が報告した2020年7月13日から19日までのヘルパンギーナの患者報告数は、過去10年平均のおよそ10分の1となり、同時期のコロナウイルス感染症の流行による手洗い等の対策が他の感染症の流行対策にも効果を及ぼしているとみられている[3]

出典[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c ヘルパンギーナとは 国立感染症研究所
  2. ^ 英語版の「語源」より
  3. ^ 手足口病は19年の100分の1 夏に流行する感染症激減 コロナ予防効果か 毎日新聞 (2020年7月28日) 2020年7月29日閲覧。