ヘーリアント

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『ヘーリアント』の一部。

ヘーリアント』(Heliand)は、825年ごろに古ザクセン語で書かれた叙事詩である。 Heliand 古ザクセン語で「救世主」( ドイツ語の Heiland は「救世主」、オランダ語の heiland は「キリスト」である)という意味である。これはイエス・キリストの生涯をゲルマンのサガの形式である頭韻詩で記述されている。「ヘーリアント」は古ザクセン語で書かれた著作では最長のものであり、原本は約6,000行あったと見られている。内容の重複した断片が4つ発見されていて、それらで原本のほとんどをカバーできる。序文には敬虔王ルートヴィヒの命によって書かれたという記述があることから、成立した年は王の在位していた810年 - 840年の間であるとされている。1562年マティアス・フラキウスが序文を出版した。1587年にユニウスが第一断片を発見していたにも関わらず、ジョージ・ヒックスによる1705年まで出版されなかった。

例文[編集]

下の文は4537-4549行の聖餐の場面である。â ê î ô û は長母音、đとƀは摩擦音[ð],[v]を表す。

"Themu gi folgon sculun
an sô huilike gardos, sô gi ina gangan gisehat,
ia gi than themu hêrron, the thie hoƀos êgi,
selƀon seggiad, that ik iu sende tharod
te gigaruuuenne mîna gôma. Than tôgid he iu ên gôdlîc hûs,
hôhan soleri, the is bihangen al
fagarun fratahun. Thar gi frummien sculun
uuerdscepi mînan. Thar bium ik uuiskumo
selƀo mid mînun gesîđun." Thô uurđun sân aftar thiu
thar te Hierusalem iungaron Kristes
forđuuard an ferdi, fundun all sô he sprak
uuordtêcan uuâr: ni uuas thes giuuand ênig.