マット・ヘイグ

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マット・ヘイグ
Matt Hague
シアトル・マリナーズ(マイナー)
Matt Hague on June 12, 2012.jpg
パイレーツ時代(2012年6月12日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ワシントン州キング郡ベルビュー
生年月日 (1985-08-20) 1985年8月20日(33歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
225 lb =約102.1 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 一塁手三塁手
プロ入り 2008年 MLBドラフト9巡目(全体264位)でピッツバーグ・パイレーツから指名
初出場 MLB / 2012年4月7日
NPB / 2016年3月25日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

マシュー・ドナルド・ヘイグMatthew Donald Hague, 1985年8月20日 - )は、アメリカ合衆国ワシントン州キング郡ベルビュー出身のプロ野球選手内野手)。右投右打。現在はMLBシアトル・マリナーズ傘下所属。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

2007年MLBドラフト11巡目(全体347位)でクリーブランド・インディアンスからで指名されたが、入団に至らなかった。

パイレーツ時代[編集]

2008年MLBドラフト9巡目(全体264位)でピッツバーグ・パイレーツから指名され、プロ入り。契約後に傘下のA-級ステート・カレッジ・スパイクスとA級ヒッコリー・クロウダッズへ所属すると、2球団通算で公式戦64試合に出場。打率.322、6本塁打、32打点、1盗塁という成績を残した。

2009年には、A+級リンチバーグ・ヒルキャッツで公式戦122試合に出場。打率.293、8本塁打、50打点、3盗塁を記録した。

2010年には、AA級アルトゥーナ・カーブで公式戦135試合に出場。打率.295、15本塁打、86打点、3盗塁という成績を残した。

2011年には、AAA級インディアナポリス・インディアンスで公式戦141試合に出場。リーグ最多の165安打を放つとともに、打率.309、12本塁打、75打点、4盗塁という成績を残した。シーズン終了後の11月19日に、40人枠へ初登録[1]

2012年には、スプリングトレーニング中のオープン戦で、両リーグ最多の7本塁打を記録した[2]。開幕をメジャーリーグで迎えると、4月7日の対フィラデルフィア・フィリーズ戦でメジャーデビュー[3]。翌8日の同カードでメジャー初安打を記録した[4]。しかし、メジャー公式戦全体では、30試合の出場で打率.229、0本塁打、7打点、1盗塁という成績にとどまった。その一方で、AAA級インディアナポリスでは、公式戦91試合に出場。打率.283、4本塁打、54打点、3盗塁という成績を残した。

2013年には、AAA級インディアナポリスで公式戦142試合に出場。リーグ最多の153安打、打率.285、8本塁打、69打点、4盗塁を記録したが、メジャー昇格の機会はなかった。

2014年には、AAA級インディアナポリスで公式戦93試合に出場。打率.267、14本塁打、66打点、1盗塁の成績を記録。2年振りにメジャー昇格を果たしたが、3試合の出場で2打数無安打に終わったため、8月14日にDFAを受けた。

ブルージェイズ時代[編集]

2014年8月18日にウェイバートロント・ブルージェイズへ移籍。傘下のAAA級バッファロー・バイソンズへ所属する[5]と、公式戦13試合の出場で打率.377、1本塁打、10打点を記録した。ただし、移籍後はメジャー公式戦への出場機会がなかった。

2015年には、開幕からAAA級バッファローでプレー。公式戦136試合の出場で、リーグ最多の177安打、打率.338、11本塁打、92打点、5盗塁という成績を残したことから、インターナショナルリーグのMVPに輝いた。また、8月と9月にはメジャーへ昇格。通算10試合の出場で、打率.250を記録した。11月24日に自由契約[6]

阪神時代[編集]

2015年11月30日に、NPB阪神タイガースと1年契約を結んだ。この年まで6年間在籍していたマット・マートンに代わるクリーンアップや、レギュラー三塁手としての起用を想定した[7]契約で、背番号は36

2016年には、春季キャンプの終盤から、左脇腹の張りでスロー調整を強いられた[8]オープン戦でも打率.194、0本塁打と低迷したが、中日ドラゴンズとの開幕3連戦(京セラドーム大阪)では、「3番・三塁手」としてスタメンに起用。3試合連続で適時打を放つとともに、3試合を通じて4打点を挙げた。阪神への入団1年目の外国人野手が、NPBの一軍開幕戦から3試合連続で適時打を放った事例は、この時のヘイグが初めてであった[9]。さらに、次カードの2戦目である3月30日の対東京ヤクルトスワローズ戦(神宮球場)で、来日初本塁打を記録した[10]。4月中旬以降は、自身の体調不良[11]、打撃不振、外国人投手による一軍救援陣の補強を優先したチーム事情[12]などの影響で、一軍と二軍を往復。ウエスタン・リーグ公式戦では、34試合の出場で、2本塁打ながら打率.339を記録した。シーズン3度目の出場選手登録抹消(6月6日)以降は一軍へ復帰できず、シーズン終盤の9月13日には、右肩痛の診察と治療を理由にアメリカへ帰国[13]。シーズン終了後の11月15日には、翌2017年の契約を結ばないことが球団から発表された[14]。12月2日に、NPBから自由契約選手として公示[15]

ツインズ傘下時代[編集]

2016年12月21日、ミネソタ・ツインズとマイナー契約を結ぶことで合意した。2017年2月には、招待選手としてメジャーチームのスプリングトレーニングへ参加する予定[16]。11月3日にFAとなった[17]

マリナーズ傘下時代[編集]

2017年12月13日、シアトル・マリナーズとマイナー契約を結ぶと報じられ[18]2018年1月16日に正式に契約を結び、同年のスプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[17]

選手としての特徴[編集]

強い打球を広角に打ち分ける中距離打者[19][20]で、マイナーリーグのAAA級では、リーグのシーズン最多安打を3回記録。本塁打数こそシーズン最多で14本(2014年)と少ないものの、2011年と2013年にそれぞれ37本の二塁打を放つなど、確実性と長打力を兼ね備えている[21][20]。2014年には、NPBの読売ジャイアンツが、「優良外国人野手」という評価の下に獲得調査を進めていた[22]

公式戦では、主に一塁手として出場[23]。阪神入団の前年(2015年)には、ブルージェイズ傘下バッファローの三塁手として、AAA級の公式戦60試合に先発で起用された。しかし、三塁の守備で9失策を記録したほか、三塁手としての守備率も.943にとどまった[7]

ブルージェイズ傘下バッファロー時代のチームメイトだった川崎宗則は、ヘイグの阪神入団が決まった後の取材に対して、「選球眼が良くて、身体や肩が強くて、一塁や三塁の守備でよく動ける。感情を表に出すタイプではないけれど、内に秘めた闘志や野球に取り組む姿勢が素晴らしいので、日本の野球に合うと思う」というコメントを寄せていた[24]

阪神入団の直前には、マートンと同様に、左翼を守れることが一部で報道[19][20]。一軍ヘッドコーチで内野手出身の高代延博も、三塁手としての守備力が低いことが練習や実戦で判明した場合には、左翼手として起用する構想があることを明かしていた[7]。実際には、2014年にAAA級のインディアナポリス・インディアンズで1試合(3イニング)だけ右翼の守備に就いただけに過ぎず[23]、阪神在籍中にも外野手として公式戦に出場する機会はなかった。

人物[編集]

AAA級バッファロー時代には、川崎と一緒に寿司屋へ行ったり[24]、川崎から「乾杯」という日本語を教わったりしていたという[25]。ちなみに、阪神への入団後は、ヒーローインタビューで「乾杯」コールを披露している[26]

自身のTwitter公式アカウントへの投稿を通じて、ファンと積極的に交流している。阪神と正式に契約した直後には、球団の公式発表に先んじて、入団を公表するツイートを画像付きで発信。その画像には、署名したばかりの契約書の一部[25]や、当時結婚したばかりの妻[4]と揃って阪神のレプリカユニフォームを着た自身の姿も映っていた。ヘイグ自身は、Twitterへの投稿について、「自分はファンとの交流を楽しんでいる。多くのファンが応援してくれることへの感謝を込めて、(阪神への入団後もTwitterで)少しでも交流していきたい」と述べていた[25]

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2012 PIT 30 74 70 5 16 2 0 0 18 7 1 0 0 0 3 0 1 14 1 .229 .270 .257 .527
2014 3 2 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 .000 .000 .000 .000
2015 TOR 10 15 12 1 3 1 0 0 4 0 0 0 0 0 2 1 1 4 0 .250 .400 .333 .733
2016 阪神 31 124 104 13 24 6 0 2 36 11 1 0 0 2 16 0 2 21 3 .231 .339 .346 .685
MLB:3年 43 91 84 6 19 3 0 0 22 7 1 0 0 0 5 1 2 19 2 .226 .286 .262 .548
NPB:1年 31 124 104 13 24 6 0 2 36 11 1 0 0 2 16 0 2 21 3 .231 .339 .346 .685
  • 2018年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



一塁(1B) 三塁(3B)
























2012 PIT 16 114 12 1 13 .992 -
2014 3 17 1 0 0 1.000 -
2015 TOR - 1 0 1 0 0 1.000
2016 阪神 1 6 0 0 0 1.000 30 19 30 4 2 .925
MLB 19 131 13 1 13 .993 1 0 1 0 0 1.000
NPB 1 6 0 0 0 1.000 30 19 30 4 2 .925
  • 2018年度シーズン終了時

記録[編集]

NPB初記録

背番号[編集]

  • 65(2012年)
  • 51(2014年)
  • 23(2015年)
  • 36(2016年)

脚注[編集]

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  1. ^ Bill Brink (2011年11月19日). “Six minor leaguers join Pirates 40-man roster” (英語). Pittsburgh Post-Gazette. http://www.post-gazette.com/pirates/2011/11/19/Six-minor-leaguers-join-Pirates-40-man-roster-1/stories/201111190214 2015年11月25日閲覧。 
  2. ^ 「2012年メジャーデビュー組全206選手リスト」『月刊スラッガー』2013年3・4月合併号 日本スポーツ企画出版社 99頁
  3. ^ Hague makes MLB debut with Pirates” (英語). MLB.com (2012年4月7日). 2015年11月25日閲覧。
  4. ^ a b 阪神ヘイグ“フライング”発表 ユニ姿でツイート” (日本語) (2015年12月2日). 2016年1月3日閲覧。
  5. ^ Blue Jays claim Matt Hague off waivers from Pirates” (英語). Canadian Press. The Globe and Mail Inc (2014年8月18日). 2015年11月25日閲覧。
  6. ^ Transactions | bluejays.com” (英語). MLB.com (2015年11月24日). 2015年11月25日閲覧。
  7. ^ a b c ヘイグの三塁守備、高代ヘッドが不安視” (日本語) (2016年1月20日). 2016年1月28日閲覧。
  8. ^ ヘイグ、無念の途中離脱も前向き” (日本語) (2016年2月24日). 2016年3月29日閲覧。
  9. ^ 阪神ヘイグV打 助っ人初の開幕3戦連続タイムリー” (日本語) (2016年3月28日). 2016年3月29日閲覧。
  10. ^ 阪神 ヘイグが来日1号の同点弾” (日本語) (2016年3月30日). 2016年3月29日閲覧。
  11. ^ 【阪神】ゴメス腰痛、ヘイグは体調不良で先発外れる” (日本語) (2016年4月10日). 2016年4月19日閲覧。
  12. ^ 阪神ヘイグ抹消…打撃不振に加え投手陣台所事情も影響” (日本語) (2016年4月19日). 2016年9月19日閲覧。
  13. ^ 阪神ヘイグが帰国 今季わずか31試合、2本塁打” (日本語) (2016年9月13日). 2016年5月22日閲覧。
  14. ^ “外国人選手との来季の契約について”. 阪神タイガース. (2016年11月15日). http://hanshintigers.jp/news/topics/info_4647.html 2016年11月15日閲覧。 
  15. ^ 自由契約選手|2016年度公示”. NPB.jp 日本野球機構 (2016年12月2日). 2016年12月3日閲覧。
  16. ^ 元阪神ヘイグ、ツインズとマイナー契約 今季一軍で31試合、打率.231” (日本語) (2016年11月22日). 2016年12月22日閲覧。
  17. ^ a b MLB公式プロフィール参照。2018年1月18日閲覧。
  18. ^ 元阪神助っ人マイナー契約でマリナーズへ移籍 米記者が報じる”. Full Count (2017年12月13日). 2017年12月19日閲覧。
  19. ^ a b ヘイグに一本化!金本虎補強の第1弾” (日本語) (2015年11月4日). 2016年1月3日閲覧。
  20. ^ a b c 阪神新助っ人候補ハグ 内外野いける” (日本語) (2015年11月5日). 2016年1月3日閲覧。
  21. ^ 待望の正三塁手候補、金本阪神の補強第3弾は「マートン2世」。3A3度の最多安打男、マット・ヘイグ” (日本語) (2015年11月26日). 2016年1月28日閲覧。
  22. ^ 巨人が警戒、虎外国人ヘイグ密着マーク” (日本語) (2015年12月12日). 2016年1月28日閲覧。
  23. ^ a b Matt Hague Register Statistics & History Baseball-Reference.com 2016年1月9日閲覧。
  24. ^ a b 阪神新助っ人ヘイグ 元同僚ムネが太鼓判「日本の野球に合う」” (日本語) (2015年12月24日). 2016年1月28日閲覧。
  25. ^ a b c 新助っ人ヘイグのツイッター問題に虎真っ二つ “発信力”か情報統制か (1/2ページ)” (日本語) (2016年1月28日). 2016年1月30日閲覧。
  26. ^ 阪神ヘイグ連日のお立ち台で「コンパイ、カンパイ」” (日本語) (2016年3月28日). 2016年3月29日閲覧。

関連項目[編集]