マット・ホール

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Matt Hall
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生誕 (1971-09-16) 1971年9月16日(48歳)
国籍 オーストラリアの旗 オーストラリア
飛行経歴
空軍 オーストラリア空軍
レース経歴
初出場 2009年
最高順位 1位(2015年2016年
機体 MXS-R( - 2016年)
ジブコ エッジ540(2017年 - )
公式サイト
Matt Hall Racing
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マット・ホールMatt Hall1971年9月16日 - )は、オーストラリアパイロットニューサウスウェールズ州ニューカッスルミアウェザー生まれ[1]。祖父と父もパイロットだった。元オーストラリア空軍の戦闘機パイロットで、曲技飛行の国際大会にも多く出場し、2009年からはレッドブル・エアレース・ワールドシリーズにオーストラリアから初めて参加した[2]

経歴[編集]

マット・ホールのチームが利用するハンガー(2010年)
In flight
飛行中のホール
2017年レッドブル・エアレース・ワールドシリーズ 千葉 マット・ホール(オーストラリア)の機体 - N540MH

祖父は第二次世界大戦で戦った経験を持つパイロットで、同じくパイロットの父とともに幼い頃から飛行機に乗っていた。

15歳の時、グライダーで初の単独飛行を遂げ、18歳でパイロットの免許を取得。グライダー、ウルトラライトプレーンハンググライダーの免許を持ち、パラシュート降下も一度体験したことがある。軽飛行機で700時間以上、曲技飛行で500時間以上と、様々なタイプの機体で4000時間以上の飛行経験を持つ。曲技飛行は一度のフライト時間が20分から30分と短いため、その時間の多さが伺える。展示飛行ではGiles G-202で300時間以上飛んでおり、常に自身と機体の限界に挑んでいる。

ゼネラル・アビエーション軽飛行機に特に情熱を持っており、マスタング P-51はホールにとって5機目の機体である(それまでに使用していたのは、ヴァンズ RV-4、アクロスポーツII、PA-28 チェロキージャイルズ G-202である)。

レッドブル・エアレースでは「Matt Hall Racing」として活動していた。

参戦しているレッドブル・エアレース・ワールドシリーズには2009年から2016年までMXS-Rを使用していた。他にMXS-Rを使用しているのはホールとナイジェル・ラムのみで、ジブコ エッジ540が主流である。2017年シーズンはエッジ540V3に変更した。

チームカラーは2015年シーズンまでオリジナルカラーだった。2016年シーズンからはレッドブルの『シンプリーコーラ』がメインスポンサーとなり、機体カラーはシンプリーコーラの缶と同じ赤銀青の三色となった。2018年シーズンからは「オーガニクス・バイ・レッドブル」カラーとなった[3]

2019年のレッドブルエアレース最終シーズンでワールドチャンピョンに輝いた。

軍人としてのキャリア[編集]

オーストラリア空軍の戦闘機パイロットとして、F/A-18 ホーネットの飛行時間は1500時間を超える。

空軍在籍中には、数々の賞を受賞しており、戦闘機のパイロット・インストラクターのドゥクス1997年にはその年の最優秀戦闘機パイロットに選ばれ、2006年にはインストラクターとして優秀なパフォーマンスを表彰された。

アメリカ空軍との交換プログラムでアメリカで過ごした3年の間に、F-15E ストライクイーグルなどの戦闘機に500時間以上乗った。成果を認められ、アメリカとオーストラリアの双方で勲章を受章した。

オーストラリア空軍を除隊し、フルタイムのレースパイロットになった。

曲技飛行のキャリア[編集]

曲技飛行大会[編集]

開催期間 競技名 開催場所 クラス 順位 使用機 機体記号 備考
2006年 オーストラリア選手権 オーストラリアの旗 オーストラリア パークス (ニューサウスウェールズ州)英語版 Advanced 1位 G-202英語版 [4]
2007年 9月28日 アメリカ選手権 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 デニソン (テキサス州) Unlimited H/C MX2英語版 N265DH [5]
フリースタイル H/C [6]
2007年 オーストラリア選手権 オーストラリアの旗 オーストラリア パークス (ニューサウスウェールズ州)英語版 Unlimited 2位 G-202英語版 [7]
2008年 7月5日 - 13日 第16回 FAI曲技飛行ヨーロッパ選手権英語版  チェコ フラデツ・クラーロヴェー Unlimited H/C EA-300S N8JX [8]

レッドブル・エアレース戦績[編集]

金色 銀色 銅色 ポイント圏内完走 ポイント圏外完走
1位 2位 3位 4-8位( - 2015年[注 1]
4-9位(2016年 - 2018年)
4-13位(2019年 - [注 2]
9位以下( - 2015年[注 1]
10位以下(2016年 - 2018年)
14位(2019年 - )
オーストラリアの旗 マット・ホール
レッドブル・エアレース・ワールドシリーズ戦績
開催年 1 2 3 4 5 6 7 8 ポイント 勝利数 最終順位
2009年 アラブ首長国連邦の旗
5位
7
アメリカ合衆国の旗
5位
7
カナダの旗
7位
5
ハンガリーの旗
7位
5
ポルトガルの旗
3位
9
スペインの旗
9位
3
36 0 3位
2010年 アラブ首長国連邦の旗
8位
4
オーストラリアの旗
2位
10
ブラジルの旗
4位
8
カナダの旗
失格
アメリカ合衆国の旗
失格
ドイツの旗
3位
9
31 0 7位
2011年から2013年はレース休止
2014年 アラブ首長国連邦の旗
4位
5
クロアチアの旗
7位
2
マレーシアの旗
3位
7
ポーランドの旗
3位
7
イギリスの旗
5位
4
アメリカ合衆国の旗
6位
3
アメリカ合衆国の旗
4位
5
オーストリアの旗
10位
0
33 0 6位
2015年 アラブ首長国連邦の旗
2位[10]
9
日本の旗
2位[11]
9
クロアチアの旗
3位[12]
7
ハンガリーの旗
5位[13]
5
イギリスの旗
2位[14]
9
オーストリアの旗
1位[15]
12
アメリカ合衆国の旗
2位[16]
9
アメリカ合衆国の旗
1位[17]
12
71 2 2位
2016年 アラブ首長国連邦の旗
8位[18]
2
オーストリアの旗
5位[19]
6
日本の旗
7位[20]
4
ハンガリーの旗
3位[21]
6.75
イギリスの旗
1位[22]
15
ドイツの旗
1位[23]
15
アメリカ合衆国の旗
4位[24]
7
アメリカ合衆国の旗
中止[25]
55.75 2 2位
2017年 アラブ首長国連邦の旗
10位[26]
1
アメリカ合衆国の旗
9位[27]
2
日本の旗
6位[28]
5
ハンガリーの旗
8位[29]
3
ロシアの旗
6位[30]
5
ポルトガルの旗
3位[31]
9
ドイツの旗
2位[32]
12
アメリカ合衆国の旗
8位[33]
3
40 0 6位
2018年 アラブ首長国連邦の旗
5位[34]
6
フランスの旗
1位[35]
15
日本の旗
1位[36]
15
ハンガリーの旗
3位[37]
9
ロシアの旗
7位[38]
4
オーストリアの旗
3位[39]
9
アメリカ合衆国の旗
6位[40]
5
アメリカ合衆国の旗
2位[41]
12
75 2 2位
2019年 アラブ首長国連邦の旗
5位
14
ロシアの旗
2位
12
ハンガリーの旗
1位
3
日本の旗
3位
14
81 1 1位

著書[編集]

  • 『The Sky Is Not The Limit』2013年

出典[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 2009年・2010年は11位までポイント圏内。
  2. ^ 2019年シーズンから予選上位3位までポイントが与えられる。[9]

出典[編集]

  1. ^ Matt Hall :: Red Bull Air Race Pilots”. Redbullairrace.com. 2010年6月7日閲覧。
  2. ^ Red Bull Air Race GmbH”. Redbullairrace.com. 2010年6月7日閲覧。
  3. ^ 【レッドブル・エアレース】ついに2018年開幕!開幕戦・アブダビ大会を占う”. 2018年2月1日閲覧。
  4. ^ Contest Profile - Aerobatic Contest Archive”. Aerobatic Contest Archive. 2018年6月21日閲覧。
  5. ^ Contest Profile - Aerobatic Contest Archive”. Aerobatic Contest Archive. 2018年6月21日閲覧。
  6. ^ Contest Profile - Aerobatic Contest Archive”. Aerobatic Contest Archive. 2018年6月21日閲覧。
  7. ^ Contest Profile - Aerobatic Contest Archive”. Aerobatic Contest Archive. 2018年6月21日閲覧。
  8. ^ Combined Results (overall)”. Aerobatic Contest Results Organiser. 2018年6月20日閲覧。
  9. ^ 2019シーズン:ルール&チーム変更詳細”. Red Bull Air Race (2019年1月30日). 2019年2月10日閲覧。
  10. ^ アブダビはポール・ボノムが優勝”. Red Bull Air Race (2015年2月14日). 2015年9月7日閲覧。
  11. ^ ボノムが開幕戦アブダビに続き2連勝!”. Red Bull Air Race (2015年5月17日). 2015年9月7日閲覧。
  12. ^ 第3戦ロヴィニ:決勝レース終了後パイロットリアクション”. Red Bull Air Race (2015年5月30日). 2015年9月9日閲覧。
  13. ^ Round 8 wraps with full throttle drama”. Red Bull Air Race (2015年7月5日). 2015年9月11日閲覧。
  14. ^ 第5戦アスコットはボノムが優勝!室屋義秀は3位!”. Red Bull Air Race (201508-16). 2015年9月11日閲覧。
  15. ^ Hall victorious in Spielberg showdown”. Red Bull Air Race (2015年9月6日). 2015年9月15日閲覧。
  16. ^ Bonhomme takes decisive win in Fort Worth”. Red Bull Air Race (2015年9月27日). 2015年9月29日閲覧。
  17. ^ 第8戦ラスベガス:決勝レース後リアクション”. Red Bull Air Race (2015年10月18日). 2015年10月20日閲覧。
  18. ^ アブダビ決勝: パイロットリアクション”. Red Bull Air Race (2016年3月12日). 2016年3月14日閲覧。
  19. ^ シュピールベルク決勝:パイロットリアクション”. Red Bull Air Race (2016年4月24日). 2016年4月25日閲覧。
  20. ^ Muroya celebrates stunning home victory”. Red Bull Air Race (2016年6月5日). 2016年6月6日閲覧。
  21. ^ Dolderer unstoppable in Budapest”. Red Bull Air Race (2016年7月17日). 2016年7月18日閲覧。
  22. ^ アスコット:決勝レース・リアクション”. Red Bull Air Race (2016年8月14日). 2016年8月15日閲覧。
  23. ^ Lausitz 2016: Master Class Race Day reactions”. Red Bull Air Race (2016年9月4日). 2016年9月5日閲覧。
  24. ^ インディアナポリス:決勝レース・リアクション”. Red Bull Air Race (2016年10月2日). 2016年10月3日閲覧。
  25. ^ NEWS UPDATE: Las Vegas race cancelled due to desert wind”. Red Bull Air Race (2016年10月17日). 2016年10月17日閲覧。
  26. ^ アブダビ:決勝後・パイロットリアクション”. Red Bull Air Race (2017年2月11日). 2017年2月19日閲覧。
  27. ^ サンディエゴ:室屋義秀が優勝!”. Red Bull Air Race (2017年4月16日). 2017年4月17日閲覧。
  28. ^ 千葉:室屋がホームレース2連覇を達成”. Red Bull Air Race (2017年6月4日). 2017年6月4日閲覧。
  29. ^ ブダペスト:チャンブリスが優勝 室屋は3位”. Red Bull Air Race (2017年7月2日). 2017年7月3日閲覧。
  30. ^ カザン:チャンブリスが2連勝”. Red Bull Air Race (2017年7月23日). 2017年7月24日閲覧。
  31. ^ Sonka stuns rivals with Porto win”. Red Bull Air Race (2017年9月3日). 2017年9月4日閲覧。
  32. ^ Muroya the master of Lausitz”. Red Bull Air Race (2017年9月17日). 2017年9月18日閲覧。
  33. ^ インディアナポリス:室屋が優勝&ワールドチャンピオン獲得”. Red Bull Air Race (2017年10月15日). 2017年10月16日閲覧。
  34. ^ 2018シーズン開幕戦アブダビ:優勝はグーリアン 室屋は2位”. Red Bull Air Race (2018年2月3日). 2018年2月4日閲覧。
  35. ^ Hall has the Edge in Cannes with historic win”. Red Bull Air Race (2018年4月22日). 2018年4月26日閲覧。
  36. ^ 千葉:マット・ホールが優勝”. Red Bull Air Race (2018年5月27日). 2018年5月28日閲覧。
  37. ^ ブダペスト:ソンカが優勝 室屋は11位”. Red Bull Air Race (2018年6月24日). 2018年6月26日閲覧。
  38. ^ Sensational scenes in Kazan as Sonka takes dramatic victory”. Red Bull Air Race (2018年8月26日). 2018年8月27日閲覧。
  39. ^ ウィーナー・ノイシュタット:決勝レース後 パイロットリアクション”. Red Bull Air Race (2018年9月15日). 2018年9月27日閲覧。
  40. ^ Goulian becomes a home race hero in Indy”. Red Bull Air Race (2018年10月7日). 2018年10月8日閲覧。
  41. ^ フォートワース:決勝レース後 パイロットリアクション”. Red Bull Air Race (2018年11月18日). 2018年12月3日閲覧。
タイトル
先代:
マルティン・ソンカ
(2018)
レッドブル・エアレース・ワールドシリーズ チャンピオン
2019
次代:
終了