メルシーエイタイム

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メルシーエイタイム
Merci-A-Time20100417.jpg
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2002年2月27日
死没 2015年3月1日(13歳没)
登録日 2004年4月28日
抹消日 2014年2月27日
チーフベアハート
マチカネカルメン
母の父 スリルショー
生国 日本の旗 日本北海道静内町
生産 田中裕之[1]
馬主 永井康郎
調教師 武宏平栗東
競走成績
生涯成績 平地競走21戦1勝
障害競走23戦5勝
獲得賞金 4億3343万2000円
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メルシーエイタイム日本競走馬。勝鞍に2007年中山大障害[1]東京ハイジャンプ。馬名の由来は冠名の「メルシー」とゴールデンタイムなどの時間帯という意味の「エイタイム」である。

戦績[編集]

2005年2月13日、デビュー戦となった小倉競馬場での3歳新馬戦では主戦となる武英智騎手が騎乗し、7番人気と低評価ながら勝利した。ちなみに同騎手にとってはこの勝利が2005年初勝利と同時にこの年唯一の勝利となった。しかしその後は芝中長距離戦を中心に10戦したが、4着が最高着順であり勝利することは出来なかった。

同年11月5日に、障害競走に転向し、障害未勝利戦に障害競走専門騎手である出津孝一を鞍上に5番人気で出走、障害デビュー戦は2着という結果だった。ちなみに勝ったのはアドマイヤホープだった。そして障害2戦目で勝利し、障害3歳上オープン戦で3着になった後、中山大障害に出走することとなった。これで障害転向4戦目で初のJGI挑戦となった。これまで障害レースで特筆すべき実績も無く、また3歳馬の出走自体が稀だったため、出走馬14頭中10番人気と低評価だったが、出負けして後方からの競馬となりながらも直線で鋭く脚を伸ばして勝ったテイエムドラゴンと9馬身差の2着となった。なお、テイエムドラゴンもまた3歳馬であり、中山大障害史上初の3歳馬ワンツーとなった。

2006年、春のシーズン初戦の阪神スプリングジャンプでは3番人気に支持されるも4着、中山グランドジャンプでは4番人気で4着、そして京都ジャンプステークス、及び秋のシーズン初戦の東京オータムジャンプでは62kgのハンデに苦しんだかそれぞれ9着、6着に敗れた。しかし秋陽ジャンプステークスでは小坂忠士騎手に乗り替わりとなり、2番人気に支持され約1年ぶりの勝利を挙げた。そして中山大障害では、テイエムドラゴンなどの有力馬の回避により1番人気に支持されるも、逃げるマルカラスカルを捕らえられず6馬身差での2着という結果に終わった。

2007年ペガサスジャンプステークスでは、3番人気に支持されカラジらを相手に見事勝利するが、中山グランドジャンプでは3コーナーから先頭に立つ積極的なレース運びを見せたが、直線で力尽きてカラジに同レース3連覇を達成され3着という結果だった。次走は東京ハイジャンプに出走。後方からレースを進め、直線で抜け出し、2着に7馬身差をつけて、レコードタイムで勝利した。休養後、11月に平地競走に出走し3着に入る。その後横山義行を鞍上に迎え、第130回中山大障害に出走。直線で前年の覇者マルカラスカルを捕らえると、後続を振り切り初のJGI優勝を果たした。

2008年、平地競走に出走し12着だった。その後中山グランドジャンプに2番人気で出走。好位を追走するも、先行するマルカラスカルに最後の直線で突き放され、大差の2着に敗れた。その後は平地競走11着をはさんで中山大障害に3番人気で出走。直線でマルカラスカルを捕らえて先頭に立ったが、外からキングジョイの急襲に遭い、2着に敗れた。

2009年は中山グランドジャンプを目標に平地競走を1回使ったが脚部不安のため放牧に出された。休養後の11月の平地競走では9着だった後に中山大障害に挑むが、直線で一度キングジョイの前に立ったもののゴール手前で差し返され2年連続の2着に敗れた。

2010年、初戦は11月の平地競走(福島のダート戦)に出走したが人気通りの11着に終わった。続く中山グランドジャンプでは1番人気に推されたが、8号障害で落馬し、競走中止した。なお、その競走で勝ったのは同馬主、同厩舎のメルシーモンサンだった。休養後、11月に平地競走に出走したが人気通りの12着に敗れた。中山大障害では中団追走も直線で伸び切れず5着だった。

2011年、初戦は3月の平地競走(小倉のダート戦)に出走したが10着。東日本大震災の影響で7月開催となった中山グランドジャンプでは逃げるメジロラフィキを早めの競馬で射程圏内に捕らえると、メジロラフィキが最後の障害で落馬して先頭に立ったものの外から追い込んだマイネルネオスに交わされ2着に敗れた。

2012年、初戦は11月の平地競走(福島のダート戦)に出走したが16着に終わった。続く中山大障害では終始中団のまま伸びず、8着に終わった。

2013年、初戦は11月の平地競走(福島のダート戦)に出走したが最下位(14着)に終わった。

そして、引退レースとなった中山大障害では最初の障害の飛越に失敗し落馬、競走を中止した。レース後の診断の結果、左第2趾関節脱臼という予後不良に相当する重傷を負っていることが判明したが、通常の脱臼と位置が少し違っていることとズレの程度が小さかったことから安楽死の措置は採らず、12月23日に美浦トレーニングセンターの競走馬診療所で1枚のプレートを5本のボルトで患部を固定する手術が行われた[2]

心配された蹄葉炎や合併症、細菌感染症を発症することなく、順調に回復した。なお、故障せずに無事完走しても、同馬はこの中山大障害で引退することが決まっていた。2014年2月27日付けで競走馬登録を抹消され、滋賀県の忍者ホースクラブで乗馬となることが発表された[3]

2005年から障害競走を使われ始めるが、2007年頃から障害と平地を交互に出走している(平地競走はダートの長距離戦に出走することが多い)。前述の通り、障害においては相当な実績を残しているが、それでも調整の意味合いもあり平地を使われることが多い。なお、平地では1勝しか挙げていないため、平地競走に出走するときは500万円以下の条件で出走ができる(平地と障害では加算した賞金がそれぞれに分けられているため)。

引退後[編集]

引退後は忍者ホースクラブで左後脚を治療しながら余生を送っていたが、2015年3月1日に治療中の左後脚の病状が悪化したため、死亡した[4]。13歳没。

競走成績[編集]

年月日 競馬場 競走名 頭数 オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量 距離(馬場) タイム
(上がり3F/
平均1F)
タイム
勝ち馬/(2着馬)
2005 2. 13 小倉 新馬 11 25.1(7人) 1着 武英智 56 芝2000m(良) 2:05.5 (35.2) -0.2 (タムロブライアン)
3. 5 阪神 500万下 11 42.3(10人) 10着 武英智 56 芝2000m(良) 2:05.2 (35.7) 1.2 エイシンニーザン
3. 20 中京 フリージア賞 15 30.1(9人) 5着 武英智 56 芝2000m(良) 2:02.5 (35.7) 1.0 ウインストライダー
4. 9 阪神 アザレア賞 12 111.7(10人) 10着 武英智 56 芝2000m(良) 2:02.2 (35.4) 1.5 マルブツシルヴァー
5. 1 京都 500万下 16 47.0(11人) 11着 武英智 56 ダ1800m(良) 1:56.0 (37.7) 1.2 エイシンロンバード
5. 15 京都 500万下 9 18.3(6人) 4着 武英智 56 芝2000m(良) 2:03.0 (34.7) 0.5 ダブルティンパニー
6. 4 中京 かきつばた賞 11 54.0(7人) 4着 武英智 56 芝2500m(良) 2:36.9 (36.8) 1.0 フサイチアウステル
6. 18 函館 横津岳特別 10 15.2(5人) 4着 武英智 53 芝2600m(良) 2:42.1 (35.6) 0.7 ミキノマーベラス
8. 13 札幌 500万下 14 9.9(5人) 8着 武英智 54 芝2600m(良) 2:42.7 (35.6) 0.5 ペネトレーター
9. 4 札幌 富良野特別 14 51.0(11人) 10着 武英智 54 芝2600m(良) 2:45.1 (36.8) 0.7 ゼンスピリッツ
9. 17 札幌 グリーンCC 14 59.2(9人) 8着 武英智 54 芝1800m(良) 1:51.2 (35.6) 1.5 シャドウゲイト
10. 8 京都 500万下 18 272.7(14人) 11着 武英智 55 芝1800m(良) 1:48.1 (34.7) 0.8 サムライハート
11. 5 京都 障害未勝利 14 19.5(5人) 2着 出津孝一 58 障2910m(良) 3:14.8 (13.4) 0.3 アドマイヤホープ
11. 27 京都 障害未勝利 14 2.3(1人) 1着 出津孝一 58 障2910m(良) 3:17.2 (13.6) -0.9 (ニシノサチヒメ)
12. 10 阪神 障害OP OP 14 4.4(2人) 3着 出津孝一 58 障3140m(良) 3:30.2 (13.4) 0.7 マダンテ
12. 24 中山 中山大障害 JGI 14 38.4(10人) 2着 出津孝一 61 障4100m(良) 4:41.4 (13.7) 1.5 テイエムドラゴン
2006 3. 11 阪神 阪神スプリングJ JGII 14 8.4(3人) 4着 出津孝一 59 障3900m(良) 4:24.8 (13.6) 0.5 テイエムドラゴン
4. 15 中山 中山グランドJ JGI 15 13.7(4人) 4着 出津孝一 62 障4250m(良) 4:52.7 (13.8) 1.9 カラジ
5. 13 京都 京都JS JGIII 14 5.9(3人) 9着 出津孝一 62 障3170m(不) 3:40.2 (13.9) 2.0 スプリングゲント
10. 14 東京 東京オータムJ JGIII 13 56.8(9人) 6着 出津孝一 62 障3300m(良) 3:39.6 (13.3) 2.7 コウエイトライ
11. 4 東京 秋陽JS OP 14 4.4(2人) 1着 小坂忠士 62 障3300m(良) 3:39.2 (13.3) -0.8 (アグネスハット)
12. 23 中山 中山大障害 JGI 16 3.1(1人) 2着 小坂忠士 63 障4100m(良) 4:42.0 (13.8) 1.0 マルカラスカル
2007 3. 24 中山 ペガサスJS OP 14 5.5(3人) 1着 小坂忠士 60 障3350m(良) 3:44.2 (13.4) -1.0 (アグネスハット)
4. 14 中山 中山グランドJ JGI 15 4.3(2人) 3着 小坂忠士 63.5 障4250m(良) 4:50.9 (13.7) 0.5 カラジ
6. 9 東京 東京ハイJ JGII 14 2.6(1人) 1着 西谷誠 60 障3300m(良) R3:35.1 (13.0) -1.2 メジロベイシンガー
11. 17 東京 500万下 18 40.7(10人) 3着 千葉直人 54 芝1800m(良) 1:48.0 (34.8) 0.1 フェニコーン
12. 22 中山 中山大障害 JGI 16 5.2(3人) 1着 横山義行 63 障4100m(良) 4:39.7 (13.6) -0.2 キングジョイ
2008 3. 16 中京 500万下 16 4.8(3人) 12着 千葉直人 54 芝2000m(良) 2:00.9 (36.4) 1.2 マルイチクエスト
4. 19 中山 中山グランドJ JGI 10 3.1(2人) 2着 横山義行 63.5 障4250m(重) 4:59.9 (14.1) 2.2 マルカラスカル
11. 22 福島 霊山特別 14 21.1(8人) 11着 中舘英二 57 芝2600m(稍) 2:46.2 (37.2) 1.1 ベストオーカン
12. 27 中山 中山大障害 JGI 16 7.0(3人) 2着 横山義行 63 障4100m(良) 4:45.1 (13.9) 0.1 キングジョイ
2009 3. 14 中京 500万下 18 47.5(14人) 7着 宮崎北斗 54 芝2000m(重) 2:03.4 (35.7) 0.5 レオプログレス
11. 21 福島 500万下 16 89.2(13人) 9着 池崎祐介 54 ダ2400m(稍) 2:38.7 (39.0) 1.8 ダンツクリスエス
12. 26 中山 中山大障害 JGI 14 3.3(2人) 2着 横山義行 63 障4100m(良) 4:42.0 (13.8) 0.3 キングジョイ
2010 3. 13 中京 500万下 16 56.2(11人) 11着 丸山元気 54 ダ2300m(良) 2:29.6 (38.5) 2.2 レッドアイ
4. 17 中山 中山グランドJ JGI 14 1.9(1人) 中止 白浜雄造 63.5 障4250m(不) メルシーモンサン
11. 21 福島 500万下 16 109.0(12人) 12着 小野寺祐太 54 ダ2400m(良) 2:36.9 (38.7) 1.7 グルーオン
12. 25 中山 中山大障害 JGI 12 3.6(2人) 5着 横山義行 63 障4100m(良) 4:47.2 (14.0) 1.1 バシケーン
2011 3. 19 小倉 500万下 16 194.8(15人) 10着 小野寺祐太 54 ダ2400m(良) 2:37.0 (39.7) 2.5 エーシングレーソロ
7. 2 中山 中山グランドJ JGI 12 9.7(5人) 2着 横山義行 63.5 障4260m(良) 4:51.8 (13.7) 0.2 マイネルネオス
2012 11. 10 福島 500万下 16 178.7(15人) 16着 横山和生 54 ダ2400m(良) 2:41.0 (40.2) 4.0 タツグレート
12. 22 中山 中山大障害 JGI 15 20.6(5人) 8着 横山義行 63 障4100m(稍) 4:50.6 (14.2) 1.8 マーベラスカイザー
2013 11. 9 福島 500万下 14 294.2(14人) 14着 山崎亮誠 54 ダ2400m(良) 2:37.8 (37.8) 2.5 アルディエス
12. 21 中山 中山大障害 JGI 16 56.0(11人) 中止 横山義行 63 障4100m(稍) アポロマーベリック
  • タイム欄のRはレコード勝ちを示す。

血統表[編集]

メルシーエイタイム血統ダンジグ系ノーザンダンサー系) / Northern Dancer4×4=12.50%、Bold Ruler4×5=9.38%(父内) (血統表の出典)

*チーフベアハート
Chief Bearhart
1993 栗毛
Chief's Crown
1982 鹿毛
Danzig Northern Dancer
Pas de Nom
Six Crowns Secretariat
Chris Evert
Amelia Bearhart
1983 栗毛
Bold Hour Bold Ruler
Seven Thirty
Myrtlewood Lass Ribot
Gold Digger

マチカネカルメン
1989 鹿毛
*スリルショー
Thrill Show
1983 鹿毛
Northern Baby Northern Dancer
Two Rings
Splendid Girl Golden Eagle
Coccinea
マチカネアスカ
1982 鹿毛
*パーソロン
Partholon
Milesian
Paleo
スイートルナ スピードシンボリ
ダンスタイム F-No.11-c
父系
母系(F-No.)
5代内の近親交配
出典

※祖母マチカネアスカの全兄中央競馬クラシック三冠馬・シンボリルドルフである。

脚注[編集]

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  1. ^ a b 【新ひだか】連日のGI勝利” (日本語). 苫小牧民報 (2007年12月24日). 2013年4月25日閲覧。
  2. ^ 23日に手術をしたメルシーエイタイム、経過は順調/美浦トレセンニュース” (日本語). netkeiba.com (2013年12月27日). 2013年12月27日閲覧。
  3. ^ メルシーエイタイム号が競走馬登録抹消” (日本語). 日本中央競馬会 (2014年2月26日). 2014年2月27日閲覧。
  4. ^ 07年中山大障害優勝のメルシーエイタイムが急逝” (日本語). netkeiba.com (2014年3月1日). 2014年3月1日閲覧。