ヤジロベエ

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ヤジロベエ弥次郎兵衛、ヤジロベーとも)とは、日本の伝統的な玩具。人の形をしていて、胴の先が細くなっており、左右に伸びた手の先についている重りでバランスをとる。釣合人形ともいう。ヤジロベエは江戸の方言である。英語では balance toy と呼ばれる。

ヤジロベエの名は東海道中膝栗毛に登場する弥次郎兵衛に由来し、もともとは荷物を棒の先に吊るして肩に担いで運ぶ姿を表している。棒や指の先に乗せて遊ぶ。しばしばドングリと竹ヒゴなどを使って作られる。バランスをとって揺らしながら遊ぶことができればよく、人形でなくてもヤジロベエと呼ぶ。


力学モデル[編集]

ヤジロベエ全体の重心支点(=地面との設置点)よりも下にあるため、ヤジロベエは安定的に立つことができる。安定性は重心と支点の距離が離れるほど増し、逆に重心と支点が一致すると安定限界となり、ヤジロベエは立てなくなる(=の不安定化)。力のモーメントの釣り合いという力学の基本を、シンプルな形状の上に実現しているため、学校教育などで力学の基本モデルとして利用される事がある。

インテリア[編集]

近年は金属など各種素材の物もあり、これらはインテリア小物として販売されている。また、(すい)などの工夫により左右非対称のものなど各種デザインが製作されている。

その他[編集]

ヤジロベエは、陶磁器メーカーのノリタケ(オールドノリタケ)の日本国内向けの裏印にシンボルとして用いられていた(「不」の字に似ている)。これは生産管理のバランスの良さを意味しているという。

豆造・豆蔵(家紋)[編集]

豆造・豆蔵まめぞう紋。近代になってからの新紋で、江戸時代前・中期の元禄年間(1688年 - 1704年)に存在した豆造という大道芸人がモデル。人気者でのちに、人形(釣り合い人形)にもなり弥次郎兵衛と呼ばれ親しまれた。

一つ豆造、三つ豆造、豆造菱などがある。希少紋。武家での使用家は不明。

関連項目[編集]