ヤマグルマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
ヤマグルマ
クロンキスト体系
Trochodendron aralioides 09071.JPG
ヤマグルマ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : マンサク亜綱 Hamamelidae
: ヤマグルマ目 Trochodendrales
: ヤマグルマ科 Trochodendraceae
: ヤマグルマ属 Trochodendron
: ヤマグルマ T. aralioides
学名
Trochodendron aralioides
Siebold et Zucc.1839年
和名
ヤマグルマ(山車)

ヤマグルマ(山車、学名:Trochodendron aralioides) は、ヤマグルマ科ヤマグルマ属の 111の植物であり、トリモチが取れることで知られている東アジア特産の被子植物木本である。

特徴[編集]

常緑性高木であり、高さは20mに達するものもある。は、長さ2-9cmの葉柄をもって枝に互生し、車状に輪生する。葉身は厚みがある広倒卵形から狭倒卵形で、長さ5-14cm、幅2-8cm、表面は皮質で光沢があり、裏面は粉白色を帯びる。葉先は尾状に尖り、基部はくさび形で、縁の上部に波状鈍鋸歯がある。

花期は5-7月。枝先に10-20個の、黄緑色の花がまとまった総状花序をつける。秋に褐色に熟し、種子をつける。

ヤマグルマは他の広葉樹と異なり、針葉樹と同じく仮道管によって水を吸い上げる機構を持つため、寒気の強い亜高山帯や乾燥した岩場、豪雪地帯でも適応できる[1]

生態[編集]

生態的には岩角地やその上部の岩の露出しがちな尾根など、空気の動きのある場所を好む。 イワナンテンやイワイタチシダと同時に現れやすい。場所によってはヒナスゲなどもセットで見られる。常緑樹としては標高の高いところにも出現するが、南部低地でも見られ、生態分布が非常に広い。 往々にして生きた樹木の上に溜まった土や苔から発芽し、着生する姿も見られる[1]

冬季はアセビ、イワナンテンなどと同様、場所により葉が裏に巻き、だらしなく下垂しているのを見ることも多い。これは葉をつけたまま冬を乗り切るさまざまな植物、スイカズラなどでも見られる。

分布[編集]

日本では、本州(山形県以南)、四国、九州、琉球、伊豆諸島に、東アジアでは、台湾、朝鮮南部に分布する。

利用[編集]

トリモチが取れることからヤマグルマを「もちのき」と呼ぶ地方がある。標準和名のモチノキモチノキ科の別種。

ギャラリー[編集]

 
 
 

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 渡辺一夫 『アジサイはなぜ葉にアルミ毒をためるのか:樹木19種の個性と生き残り戦略』 築地書館 2017 ISBN 9784806715368 pp.33-42.

参考文献[編集]

  • 佐竹義輔他編『日本の野生植物 木本Ⅰ』(1989) 平凡社