ヤマザキマリ

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ヤマザキ マリ
生誕 (1967-04-20) 1967年4月20日(52歳)
東京都
国籍 日本の旗 日本
職業 漫画家・随筆家
代表作 テルマエ・ロマエ
受賞

マンガ大賞(2010年)
第14回手塚治虫文化賞短編賞
VOGUE JAPAN Women of the Year 2012
芸術選奨文部科学大臣新人賞(2016年)

イタリアの星勲章コメンダトーレ章(2017年)[1][2]
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ヤマザキ マリ1967年4月20日[3] - )は、日本の女性漫画家文筆家である。海外暮らしが長く、現在はイタリア共和国在住[4]。株式会社CRG(クリエイティブ・ガーディアン)所属。

経歴[編集]

少女時代[編集]

1967年(昭和42年)、東京都に生まれる。母親(神奈川県出身)がヴィオラ奏者として札幌交響楽団に在籍していたことから、幼少期を北海道千歳市で過ごした。父は指揮者であったが幼少のころ死去した。

ミッションスクールに通っていた14歳の時、母親に勧められて1ヵ月ドイツフランスを一人旅した(ドイツに母親の旧友の音楽家がいた)。この旅で、老齢のイタリア人陶芸家に出会い、旅をしている理由(芸術のため)を話すと、「イタリアを訪れないのはけしからん」と叱られる。この時、14歳という年齢もあって家出だと疑われている。後に母親がそのイタリア人に手紙を送って、娘は家出ではないと説明する。

学生時代[編集]

これがきっかけで高校生の時、そのイタリア人に招かれて17歳でイタリアに渡り、フィレンツェのイタリア国立フィレンツェ・アカデミア美術学院イタリア語版美術史油絵を学びながら11年間過ごした。

21歳の時に日本に一時帰国し、スキー旅行に向かう途中で、交通事故にあい全身打撲で肺胞が潰れる重傷を負った。乗っていた母親の新車は大破した。穂別町から札幌の病院へ転送され、一命をとりとめている。本人曰く事故後から意識が全部ありギャグを言っていたとのこと[5]

フィレンツェ在住時には学生アパートの隣室の詩人(イタリア人)と恋愛した。妊娠発覚後、その詩人とは別れ、男児を出産してシングルマザーとなった。フィレンツェにおける留学生活やキューバでの生活については本人のブログや自伝エッセイ「世界の果てでも漫画描き」に書かれており、漫画を描き始めたのも生活費を稼ぐためであった。

漫画家デビュー[編集]

1996年(平成8年)、イタリア暮らしを綴ったエッセー漫画でデビュー。同時期イタリアから一時帰国し、北海道大学及び札幌大学イタリア語の講師を務める。並行して北海道のローカルテレビ局札幌テレビ(STV)の番組『どさんこワイド』で旅行・温泉のレポーター、ラジオパーソナリティなども務めていた。

2002年(平成14年)、14歳年下のうんつ上記のイタリア人陶芸家の孫(のちに文学研究者となる)と、彼の留学先のエジプトのイタリア大使館で挙式し、結婚。シリアダマスカス北イタリアでの暮らしを経てポルトガルリスボンに暮らしていたが、その後夫がシカゴ大学比較文学を研究することになりシカゴに転居している。

イタリアでの生活時に同居していた夫の家族の壮絶ぶりをギャグにして綴ったエッセー漫画『モーレツ!イタリア家族』や、自叙伝的昭和のノスタルジックストーリー『ルミとマヤとその周辺』などを講談社の『Kiss』で連載。一方で、全く作風の違う古代ローマをモチーフにしたギャグ漫画『テルマエ・ロマエ』を『コミックビーム』などにも掲載している。これは夫が「ローマ皇帝の名前を全員言えるほどの古代ローマおたく」で、日常会話でも古代ローマの話題が当たり前のように出ることに影響されたという[3]

テルマエ・ロマエの大ヒット[編集]

『テルマエ・ロマエ』が、2010年マンガ大賞2010受賞。授賞式際には、スカイプでリスボンから受賞コメントを生中継で伝えた[6]。その他にも、2010年第14回手塚治虫文化賞短編賞受賞、2013年仏アングレーム国際漫画祭(Festival International de la Bande Dessinée d'Angoulême)ノミネート[7]、2013年米アイズナー賞(Will Eisner Comic Industry Awards)アジア部門(Best U.S. Edition of International Material Asia)ノミネート[8]。2012年(平成24年)には日本で映画化された。

2010年代後半の活躍[編集]

2015年より早稲田文学編集委員。

2016年『スティーブ・ジョブズ』などの作品により、芸術選奨文部科学大臣新人賞(メディア芸術部門)受賞[9]

2017年、長年イタリアに在住し、芸術家としてイタリアの文化やイメージの普及に貢献した人物としてイタリアの星勲章コメンダトーレ章を授賞した。日本人のマンガ家としては初の授賞となる[1][10]

エピソード[編集]

エンターブレインとの関係[編集]

2013年(平成25年)2月23日にTBS系で放送されたバラエティ番組『ジョブチューン アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』で、58億円の興行収入をあげた映画版『テルマエ・ロマエ』の原作使用料が出版社から言い渡された100万円のみであったと発言し、二次著作物に対する不当に安い金額であるとして波紋を呼んだ[11]

『コミックビーム』2013年10月号から『テルマエ・ロマエ』の番外編が掲載予定であったが延期となり、体調不良などを理由にしたお詫びのイラストが掲載された。10月号では『テルマエ・ロマエ』の特別付録として「お詫び手ぬぐい」がつけられたが、これに関して「何も聞いていない」と発売日である2013年9月12日にツイッターで発言した[12]。翌9月13日付けでコミックビーム編集部から、作者に無断で配布した事実はないとコメントが発表されたが[13]、弁護士は「企画として知っていたとしても、企画意図の説明は受けておらず、承諾もしていない」状態であったとしている[12]

その他[編集]

同じマンガ家の三宅乱丈とは、イタリア帰国後の札幌在住時以来の友人同士[14]

『プリニウス』『リ・アルティジャーニ』を共作をしているとり・みきとは音楽の嗜好性も合うということで、一緒に演奏活動もしている(とりマリ&エゴサーチャーズ)。

子供のころから無類の昆虫好き。5歳の時、初めて自分で買った本は小学館の昆虫図鑑。2015年に放送されたNHKの番組「ようこそ先輩」でのテーマは“虫の目で世界を見たら”だった。

作品リスト[編集]

  • SPLENDOR! 有名人(原作:内舘牧子2001年講談社、ISBN 4-06-334485-1)
  • 心にささやいて(2003年宙出版、ISBN 4-87287-795-0)
  • 2050年の私から(金子勝著、2005年、講談社、ISBN 4-06-212916-7)
  • モーレツ!イタリア家族(2006年、講談社、ISBN 4-06-337607-9)
  • それではさっそくBuonappetito!(2007年、講談社、ISBN 978-4-06-337648-7)
  • ルミとマヤとその周辺 全3巻(2006年 - 2009年、講談社、『One more Kiss』2006年9月号・2007年3月号、『Kiss』2007年No.13・No.19、『Kiss PLUS』2008年3月号 - 2009年5月号)
  1. (2008年1月11日発売)、ISBN 978-4-06-340686-3
  2. (2008年11月13日発売)、ISBN 978-4-06-340727-3
  3. (2009年6月12日発売)、ISBN 978-4-06-340757-0
  • ルミとマヤとその周辺 全2巻(講談社)※上記の新装版
  1. (2012年08月10日発売)、ISBN 978-4-06-376683-7
  2. (2012年08月10日発売)、ISBN 978-4-06-376687-5
  • テルマエ・ロマエ 全6巻(2008年 - 2013年、エンターブレインコミックビーム
  • イタリア家族風林火山(2008年、ぶんか社、別冊本当にあった笑える話 ISBN 978-4-8211-7023-4)
  • 涼子さんの言うことには 東雲町ルミマヤ日記(2009年、講談社、『Kiss PLUS』)
  • 世界の果てでも漫画描き(2009年、創美社、『オフィスユー』連載中 ISBN 978-4-420-22055-2、ISBN 978-4-420-22056-9)
  • 地球恋愛(2010年、講談社、『Kiss PLUS』連載中 ISBN 978-4-06-376103-0)
  • PIL(2010年、創美社、『オフィスユー』連載 ISBN 978-4-420-15237-2)
  • アラビア猫のゴルム 全2巻(2010年、2012年、講談社、『Kiss』、『デジタルKiss』連載 ISBN 978-4-06-337718-7)
  • Sweet Home Chicago 1,2 (2011年、2013年、講談社、『Kiss』)
  • 望遠ニッポン見聞録 (2010年、幻冬社、『Papyrus』 ISBN 978-4-344-02150-1)
  • 立っている者は母(リョウコ)でも使え(2012年、『文藝春秋』、『CREA』連載中[15]
  • ヤマザキマリのリスボン日記 テルマエは一日にして成らず(2012年、フリースタイル ISBN 978-4-939138-62-1)
  • テルマエ戦記(2012年、エンターブレイン ISBN 978-4-04-728047-2)
  • ジャコモ・フォスカリ(2012年、創美社、『オフィスユー』連載 ISBN 978-4-420-15258-7)
  • アジアで花咲け!なでしこたち 全2巻(2012、2013、(メディアファクトリー ISBN 978-4-8401-5197-9、ISBN 978-4-04-066132-2) [16]
  • スティーブ・ジョブズ 全6巻(原作:Walter Isaacson、2013年、講談社、『Kiss』→『ハツキス』連載 ISBN 978-4-06-376875-6、ISBN 978-4-06-376963-0、ISBN 978-4063770971、ISBN 978-4-06-377304-0、ISBN 978-4-06-393004-7、ISBN 978-4-06-393236-2)
  • 男性論 ECCE HOMO(2013年、文芸春秋社 文芸春秋新書 ISBN 978-4-16-660934-5)
  • とらわれない生き方 (2014年、KADOKAWA/メディアファクトリー ISBN 978-4-04-066703-4)
  • とらわれない生き方 母として 「いいお母さん」プレッシャーのかわし方 (2015年、KADOKAWA/メディアファクトリー ISBN 978-4-04-067669-2)
  • プリニウスとり・みきとの共作、2013年、新潮社、『新潮45』→『新潮』)
  • その「グローバル教育」で大丈夫? (2015年、朝日新聞出版 ISBN 978-4-02-331468-9)
  • 国境のない生き方:私をつくった本と旅 (2015年、小学館 ISBN 978-4-09-825215-2)
  • 地球で生きている ヤマザキマリ流人生論 (2015年、海竜社 ISBN 978-4-7593-1427-4)
  • ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論(2015年、集英社新書 ISBN 978-4-08-720815-3)
  • ヤマザキマリのリスボン日記 テルマエは一日にして成らず 文庫(2015年朝日新聞出版 ISBN 978-4-02-261836-8)
  • リ・アルティジャーニ (とり・みきとの共作、2015年- 、芸術新潮隔月連載中)
  • 奴隷のしつけ方 (マルクス・シドニウス・ファルクス著 2016年 太田出版 ISBN 978-4-7783-1475-0)表紙
  • マスラオ礼賛(2016年 幻冬舎 ISBN 978-4-344-02978-1)
  • 3月のライオン2017年)第15話エンドカード
  • 仕事にしばられない生き方(2018年小学館、ISBN 978-4098253241)
  • オリンピア・キュクロス(2018年集英社、『グランドジャンプ』2018年8号 - )※月1連載
  • ヴィオラ母さん(2019年文藝春秋社、ISBN 978-4163909622)
  • パスタぎらい(2019年新潮社、ISBN 978-4106108099)


メディア出演[編集]

テレビ[編集]

ラジオ[編集]

  • たまむすび」(2017年2月27日、TBSラジオ) [1]
  • 伊集院光とらじおと」(2019年4月18日・4月25日、TBSラジオ)
  • 「TBSラジオ✖️週刊少年ジャンプがコラボ!『サンドウィッチマンの週刊ラジオジャンプ』」(2018年11月17日 TBSラジオ )[2]
    • 等多数

Web[編集]


脚注[編集]

  1. ^ a b Mari Yamazaki (Thermae Romae) ha ricevuto un'onorificenza dallo Stato italiano.
  2. ^ Ordine della Stella d'Italia - Congratulazioni al Grand'Ufficiale Utaro DOI e ai Commendatori Sadatomo MATSUDAIRA, Koichi SUZUKI, Takahiro YAMANE e Mari YAMAZAKI. Un riconoscimento per aver contribuito all'amicizia tra Italia e Giappone - Ambasciata d'Italia Tokyo facebook「在日イタリア大使館-東京」アカウント)
  3. ^ a b “突撃ヒューマン!”. 東京スポーツ: p. 10. (2011年4月28日) 
  4. ^ ヤマザキマリの「世界を食べる」”. フジ日本精糖株式会社. 2016年3月9日閲覧。
  5. ^ 「日本では、作家が連載するんですよ」「えええっ!?」無理自慢から、補い合う関係に(「とり・マリの当事者対談」)”. 日経ビジネスON LINE (2013年9月24日). 2018年4月23日閲覧。
  6. ^ 「マンガ大賞2010」にヤマザキマリの『テルマエ・ロマエ』”. 日経トレンディネット (2010年3月17日). 2018年4月23日閲覧。
  7. ^ Sélection Officielle
  8. ^ 米国アイズナー賞 日本作品ノミネートはアジア部門4作品「テルマエ・ロマエ」など” (2013年4月27日). 2018年4月23日閲覧。
  9. ^ 平成27年度(第66回)芸術選奨受賞者一覧 (PDF)”. 文化庁 (2016年3月9日). 2018年4月23日閲覧。
  10. ^ ヤマザキマリがイタリア共和国の星勲章を受章、日本のマンガ家としては初”. コミックナタリー (2017年10月13日). 2018年7月9日閲覧。
  11. ^ 「出版社から説明ないことに疑問」――映画「テルマエ・ロマエ」原作使用料問題、代理人がコメント ITmedia ニュース
  12. ^ a b 四宮隆史弁護士の日記より
  13. ^ 月刊コミックビームの付録について
  14. ^ 本人ブログによる
  15. ^ 「立っている者は母(リョウコ)でも使え!」ヤマザキマリ:コミックエッセイルーム|クレア ウェブ”. 文藝春秋. 2015年11月17日閲覧。
  16. ^ 後述するNHK BS1の同名ルポルタージュ番組の書籍版
  17. ^ 2012年7月8日放送「情熱大陸」より
  18. ^ どさんこワイド179公式ツイッター
  19. ^ あさいち”. NHK. 2012年4月23日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2012年7月9日閲覧。
  20. ^ STV広報公式ツイッター
  21. ^ GOOテレビ番組TVトピック検索 > ヤマザキマリ”. 2012年7月10日閲覧。
  22. ^ テルマエ・ロマエ テルマエニュース”. 2012年7月10日閲覧。
  23. ^ デレビドカッチ 2013年5月23日。
  24. ^ SWITCHインタビュー 達人達(たち)「中村勘九郎×ヤマザキマリ」”. archive.is webpage capture. 2013年12月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月9日閲覧。